遠征準備
「全弾発射!」
世界の仕組みを知ってから、積極的に魔物を退治しています。今日も、迷宮に入り、戦闘中です。
グリーンベアの実戦テストを兼ねて、人型の魔物の迷宮にいます。
「とにかく、全弾発射っ!」
4本足状態での攻撃です。全身のいたるところから、機銃で敵を掃射しています。
「みんな、星になっちゃえ!」
緑のテンションが、上昇中です。ハイになって、少し不気味です。
「過剰戦力だね」
紺が、冷静に状況を分析しています。人型の魔物、大型でも5メートルです。グリーンベアは、その4倍ほどの大きさなので、苦戦はしません。機銃の数も多いので、敵はなすすべも無く消えていきます。
「怨霊なら、早く消すべし。情け無用のグリーンベアなのです!」
魔物の数が、目に見えて減っていきます。
「弾丸の消費はどうです?」
「想定どおりです」
「残数の計算、お願いします」
紺と海の底の3人は、次を考えて行動しています。遠征なると、武器弾薬の在庫の問題があります。空間保管庫もありますが、限度もあります。
僕の魔力から、なつ様が弾薬を作ります。生産速度に限度があるので、無限ではありません。僕の魔力を、直接津つかう方法もありますが、転移で戻る計画用なので、使用できません。長距離の転移、未知の部分が多いので、こちらも検証中です。
「世界には、怨念がこれほどあるのですね・・・」
消えていく魔物を見て、紺が呟く。
「色々な世界の混ざりものらしい」
「前世の因縁とか、あるのでしょうか?」
「あるとおもうよ。僕達がここにいる。仕組んだ存在からすれば、偶然なのか必然なのか・・・」
「あの子が、笑っているのを見れただけで感謝したいです」
「僕は、恨みたいよ。1人じゃなかったよね?」
遺伝子提供から生まれた生物兵器は、1人じゃない。全て守るのは、不可能だと知っていても、不公平感は拭えない。
「かなりの数の、集合体ですよ?」
「そうなの?」
「気づいていなかったのですか?」
「複数の人格があるのかなとは、疑っていたけど・・・」
実際、緑はころころと、うつろう時がある。
「前世の時も、限りなく似た存在に調整されていました。それ故に、まとまっています」
「酷い事を計画した存在がいるのですね」
「貴方が、それを言いますか」
「本院だからね」
その時の僕は、かなり色々と生命を弄っていました。弄んだ結果が、今なのかもしれません。
「次の人生があったなんて、思いたくなかったよ」
次々と消えていく魔物達。あれをみて、死んでいくとは思えない。怨念は、全部消えない。残りかすは、回収されまた魔物になる。総量は減るけど、別の世界から、怨念はやって来る。終わりの無い、果ての無い作業。下手をすれば、自身が怨念になり、あの中に混ざる可能性もある。
「みんながいて、良かったよ」
怨念だけにじゃない。暖かさが側にある。
「弾薬消費、10%を超えました」
「グリーンベア、撤収」
「了解」
今回も目的は、達成しました。
「魔力反応、龍が出現します」
「早くないか?」
「緑さんが、頑張りすぎました」
色々と調査した結果、龍の出現に関しての条件が色々と判明しています。迷宮内で、一定の数の魔物を倒すと、出現する確率が高いです。
迷宮の規模から、どの程度の魔物を倒せば出現するかは、ある程度予測できます。
今回の迷宮の規模だと、グリーンベアの弾薬、20%の消費で出現する予定でした。
「頑張った?」
「機銃の命中率、前回40%が今回70%まで上昇しています」
「僕達、前回からシステム更新しましたか?」
「緑さんが、射撃プログラム更新しています」
「それで、こんなに変わるものなの?」
「実際、こうなったているので・・・」
解析は後回し。今は龍の対応です。
「倒せそうですか?」
「魔力の質から、ギリギリ倒せそうです」
相手の強さを知る方法として、魔力を観測する方法を実行しています。相手の保有する魔力、その量と質を調べる事で、ある程度予測でききます。
「なつ様、あれの方はどうですか?」
「残念・・・」
「仕方ないです」
先日の出来事を参考に、ある兵器の開発をしています。
「一応、試作品はあるけど龍には無理」
「では、今回は諦めます」
「ツイン加速砲、発射!」
相談している間に、緑が龍を倒してしまいました。加速砲、いつの間に同時に2問展開できるようになっていたのかな?グリーンベア、知らない間に色々と改造されています。
「ツインって、誰がやったの?」
「あれ?許可してなかったのですか?」
「僕は知らない」
「私がやった。緑に頼まれたら、断る事は出来ない」
犯人は、なつ様でした。
「それだったら、一言言ってください」
「仁君を、驚かせたいと言われたら、したがうしかない」
「溺愛しているのはわかりますが、大事な事は言わないと、後で後悔しますよ」
「善処する」
「してくださいよ」
なつ様に言われたら、納得するしかありません。グリーンベアに関しては、なつ様と緑に任せているので、これ以上は言いません
「こうなると、自分の専用機が欲しいですね・・・」
戦闘強化服を改良して、全体的な戦力は上昇しています。動きの足巣手が快適で、長時間の戦闘でも疲労は低いです。
普段は、なつ様のチャウスに同乗していますが、自分専用機というのも憧れます。
「作る?」
こちらの思いを、なつ様が察します。
「大丈夫です。作らなくても、多分あそこにあります」
過去の記憶から、断片的に伝わる事例。ここまで揃っていると、あれが無いという可能性は低いです。
その為の、遠征です。僕の返事に、みんなが不満そうです。僕の役に立ちたいという思いが伝わっています。
「すぐに使えないと思うから、修理のときはお願いします」
それだけで、みんなご機嫌。紺だけは、その存在を知っているので複雑そうな表情です。
「あれ、いるの?」
「おそらく。使わないという選択肢はありません」
「はぁ・・・」
人工知能を搭載した、最終決戦兵器。あれを使っても、負けたんですよね前世。
今世で生き残る為にも、あれを解析して、より優れたものを作りたい。
そう思いを決意して、今回の戦闘を終了するのでした。
3の倍数の日に更新予定。




