普通の日、居酒屋にて
そういえば総合で4800PV行ったので、気合を入れて書きました。見てくれている方いつもありがとうございます。
うーん・・・もう、朝か・・・。
体が少しだるい、こりゃ昨日酒飲みすぎたな。
だが、起きねば、今日も作業を進めなければならない。
幸い昨日で簡単なものはほとんど終わっている。
今日大口の依頼の作成、そして昨日完成した小物の納品だ。
さぁ・・・ああっ、体がふらついてベッドに。
あー、何だろう、このまま寝てしまいそうだ。
あ、だんだ、ん、目が、重く・・・。
・・・だめだダメだ、起きろ私。
ここはもう、あれだ。
シャワー浴びて眠気覚ましだ。
・・・ふぅ、さっぱりした。
眠気もしっかりとれたし、これで今日の仕事に取り掛かれる。
さて、早速仕事開始だ。
まずは・・・納品からしてしまおう。
――――――――――――――――――――――――――――
「お待たせいたしました、魔術師さん。」
「いえいえ、全然大丈夫です。」
「それでは早速、見せていただきます・・・。ふむ・・・。」
さて、査定の方はどうだろうか。
今回納品に来た場所、それは前回も言ったことのある宝石店。
前はブルーストーンの納品だったが、今回はブルーストーンを使用したアクセサリーの納品。
ちなみにこれ、私ではなく魔道学院の先生が作成したもの。
私から見ても中々の出来だと思っているが、果たして・・・。
「・・・これは素晴らしい作品ですね。細かい部分までしっかりと加工がされている。是非とも買い取らさせてください。追加報酬も出しますので。」
「本当ですか!あー、でも、追加報酬に関しては大丈夫ですよ。」
「大丈夫ですよ。魔術師さん以外の方が作成したのは見ればわかります。そのことも含めての追加報酬ですので、お受け取りください。」
「あー・・・分かるんですね・・・。では、ありがたく頂戴いたします。」
そうか、分かる物なのか。
「ええ、分かる物ですよ。今まで納品してくれたものと加工の方法が全く違いますし、これまで加工していた部分を加工していない、もしくは逆もありますので。・・・しかし、これほどの作品を作成できるとは。よろしければ是非これを作成した方、紹介していただきたいものです。」
喋っていないんですが・・・。
そうか、心の声まで分かる物なのか。
「あ、あー・・・。紹介ですか・・・。一度先方に聞いてみますね。」
「ええ、是非よろしくお願いします。」
・・・先生、紹介を受けてくれるんだろうか。
――――――――――――――――――――――――――――
あー、終わった終わった。
これで今日の依頼も完遂、と。
しかし宝石屋の店主、まさか一発で見抜くとは。
やはりその道1筋の人には一瞬で分かるもんなんだなぁ。
だが・・・紹介か。
恐らく追加報酬はこの紹介込みの報酬なんだろうし、言うだけ言ってみないと。
うーん、ま、ダメで元々、やるだけやってみるか。
最近は冒険者ギルドの依頼が学院にあるし、そこから指名で依頼をすれば何とでもなるだろう。
よし、そうと決まれば。
―――飯でも食いに行こう。
丁度終わったし、飯を食ってから帰っても問題あるまい。
さ、飲食街へ。
到着、飲食街。
今日は何を食べようか。
酒は・・・どうしよう。
この前酒飲んだし・・・いやでも軽くなら別に飲んでも問題はないか。
となれば今日は居酒屋辺りでも攻めてみようか?
いや、だが飯もしっかり食いたい所。
・・・別に問題ないか、居酒屋の中でライス系の何かを頼めばいいんだ。
よし、そうときまりゃ早速店探しだ!
屋台。
うーん・・・パス。
居酒屋が見つからなかったら入る。
居酒屋。
あった、居酒屋。
席も座れそうだ。
今回早めに見つかったな。
さ、入ろう。
「いらっしゃいませ!」
「一人ですが、大丈夫です?」
「大丈夫ですよ!こちらのお席へどうぞ!いらっしゃいませ!」
「「「いらっしゃいませー!」」」
おお、何とも元気な事で。
何はともあれ席につけた、後は注文をするだけだ。
しかし・・・1人の客、全くいない。
きっとここ大衆酒場、何人かで騒ぎながら飲む居酒屋なんだろう。
しかし私にとっては関係ない。
1人でテーブル席だとなんかこう、目立つ気もするが・・・まぁいい。
人の目を気にしてたら飯なんぞ食えん。
それどころか厨房に近いこの席、調理の風景が少し見えるのが楽しい。
とりあえずメニューを開こうじゃないか。
・・・やはり居酒屋、おつまみ系がたっぷり。
だが、ライス、こいつが大中小の3種類。
これなら後はおかずになりそうなものを頼めばOKだな。
さて、ライスは大で確定、あとはおかずだが。
うーん、何にしよう。
ここは・・・適当に決めてしまおうか。
ライスがあるんだ、何とかなるさ。
「すいませーん。」
「お待たせいたしました!ライスの中、オクトパスの唐揚げ、パンプキンコロッケ、ポテトサラダです!ごゆっくりどうぞ!」
うーん、統一感のないこの感じがまた、良い。
・ライス中
ライス。お腹の減った今の私にピッタリ。こいつがあればどこでも食堂。
・オクトパスの唐揚げ
まさにその姿、オクトパスが衣をまとってご登場。普通の唐揚げとは全く違うその感じ、私の食欲を刺激する。
・パンプキンのコロッケ
何となく懐かしい様な感じがした、パンプキンのコロッケ。見た目は普通のコロッケ、どんな味なのか楽しみだ。
・ポテトサラダ
野菜部門でポテトサラダがエントリー。しかしこいつ芋だから炭水化物だったよな。まぁいいか。シンプルに芋とベーコンの見た目、悪くない。
では、いただきます。
さて、まずはオクトパスの唐揚げから。
もうメニューを見た時から気になっていた料理、どんな味か楽しみだ。
皿がまた・・・オクトパスを取る仕掛けのツボ、そのツボを半分にしたような形で見てて楽しい。
レモンは・・・後でいいか、まずはそのまま。
―――オクトパスの美味さ、舌にキャメルクラッチをかけてくる。やばい、3噛みで美味さの3カウント、1発KO。
正にオクトパス、こいつが思い切り絡みついてくる、そんな美味さ。
オクトパスの唐揚げが私の口と手をホールドして離さない・・・!
まず噛んだ時の食感。
唐揚げならではのカラッとサクッとした感じ。
その感じを楽しんだ後、そこにオクトパス独特のあの感触が伝わってくる。
もうこうやって噛むだけで楽しい、しかし更にここから美味さがあふれ出る。
噛むたび噛むたび、オクトパスの旨味が口の中で噴出。
私の食欲に対抗するかのように、墨ではなく旨味を吐き出してくる。
食感ジューシー、味も濃厚、肉に負けない素晴らしい唐揚げじゃないか。
こいつはライスが進んでいく。
美味い酒のつまみ、なぜこうもライスにも合うんだろうか。
そしてこいつ、まだレモンでの味変が残っている。
だがレモンをかける前から何となく、絶対美味い確信がある。
このジューシーで濃厚な美味さ、そいつにレモンを足したら・・・もう想像するだけで。
さ、レモンをかけていただこう。
―――オクトパスがレモンをつかんで、いや、これは。もはやオクトパスの吸盤がレモン、オクトパスがレモンに擬態している。
美味い、間違いなく美味い。
オクトパスがレモンと相性ばっちり、レモンのさっぱり感が抜群に口で広がっていく。
何というか・・・レモンをオクトパスが手助けしているかのような。
だが、その後、いきなりオクトパスが口の中で襲い掛かってくる。
口の中に漂うレモン、こいつを堪能していると影から一気にオクトパスが急襲。
まるでそう、罠にかかったなと云わんばかり。
レモンの影から一気に吹き出すオクトパスの美味さ、こいつがまた美味しいんだ。
レモンで少しさっぱりしてる口の中を蹂躙していく。
そこに掻き込むライス、これはもうたまらん。
もはや酒の事なんぞ頭にない、ライスとおかずさえあれば。
私にとってそこは食堂も同然だ。
と、はしゃぎすぎるな、私。
ここは1つ、ポテトサラダで休憩と行こう。
ん、おお、ごろっとしてる。
ペースト状のサラダの中に、四角い芋がしっかり残されている。
こういうの、好きだよ。
―――ねっとり、淡白な味の中、四角い芋はシャキシャキしてる。
うーん、さっぱり、普通に美味いポテトサラダ。
こういったサラダとか小鉢、これが美味しい店は他の料理も信頼できる。
シンプルに芋、そしてベーコンのみのポテトサラダ。
しっかりと口の中を休める、良いポテトサラダだ。
これはライスのお供・・・というより、全ての飲食物の休憩所だろう。
酒を飲んで、とりあえずポテトサラダ。
ライスを食べて、とりあえずポテトサラダ。
とりあえずエールならぬ、とりあえずポテトサラダ。
この万能性、それをしっかりと引き出している味、やっぱり普通に美味しいサラダ。
うん、良い感じに落ち着いた。
ここらへんでパンプキンのコロッケでも行ってみよう。
見た目は・・・普通のコロッケだな。
しかしパンプキン、つまりこのコロッケ、甘いはず。
美味いのはもう見た目の完璧なコロッケ具合で分かるんだが・・・ライスのお供になるんだろうか?
いざ、実食。
―――ああ、甘くて、美味い、この味。こんな味のコロッケ、初めてだ。
この甘さ加減、絶妙に美味い。
そして甘いコロッケなのに、間違いなく、ライスに合う味。
そう、揚げ物独特のオラオラ感が無くて、優しく私を包んでくれる、そんな甘さ。
まるでこう、私の少年時代、古き良き時代を思い出させてくれるコロッケ。
普通のコロッケとは違う、格別な優しさ。
ライスに合わせれば・・・ああ、懐かしい少年時代、森へ虫取りに行っている私が想像できる。
それを見守る祖母、良い天気の日、そんな風景。
拝啓、おばあ様、私は今コロッケを食べています、元気です、敬具。
この素朴な甘さ、素晴らしい・・・。
・・・ライスが無くなった。
これは、もう、あれだ。
ここ居酒屋だし、腹に色々入れたし。
飲むしかないでしょ、酒。
ついでに何か追加注文しよう。
さてさて・・・。
「お待たせいたしました!ニホンシュ、ゴマトーフ、炭火焼豚ハラミになります!どうぞごゆっくり!」
来た来た来ました、追加メニュー。
・ニホンシュ
冷酒と呼ばれる、東方風の飲み方。この酒の銘柄は・・・ブラックドラゴン、何とも凄い。どうもどこかの地酒らしいな。結構高いし。
・ゴマトーフ
なんか、こう、プルプルしてる中に粘りっ気がある様な、独特なトーフだ。タレがかかってるが、果たしてどんな味なんだろう。
・炭火焼豚ハラミ
もうその名の通り、炭火で焼いた豚ハラミ。こいつが網で焼かれていた時の音、香り、食べる前から期待させてくれた。何で肉の焼ける音を聞くと、人は幸福になるんだろう。
さて、まずは・・・ハラミにしよう。
このザ・肉、こいつからまずは齧り付く。
ああ、炭火で焼かれたその姿、もはや色っぽさまで醸し出している。
ささ、箸で1切れ持ちまして、いざ。
―――ああ、美味い。肉が、口の中で、はじける美味しさ。私の食欲を漲らせてくれる。
ああ、美味い肉。
厨房から少し見えてた、網で焼かれているこの肉。
これを見た時から絶対美味いと確信していたが、やはり美味い。
何だってこう、肉というのは色々な形で人類を幸せに導くのだろうか。
そしてそれだけじゃなく、更に私たちに力も授けてくれる。
そしてその味は時にメイン、時にライスのお供、時に酒のアテ、様々な姿になる。
一体私はこの人生で、どれだけの肉の可能性と出会うんだろう。
そんな悟り、意識高い系な思考にまで至ったが、まぁ、結局のところ美味い、私はそう言いたい。
ダンジョンの中とかで気絶した奴、そいつの前で焼肉とかすればそいつすぐ起きるんじゃないだろうか。
そうすれば気付けポーションの代わりにもなる、これもまた新しい可能性。
さて、じゃあ次は未知なる味へ挑戦しよう。
そう、ニホンシュ、君だ。
ブラックドラゴンという中々な名前、さぁ私にどんな感想を持たせる?
―――口当たり、まろやか、フルーティーな味わい。確かに酒なのに、これは誰でも飲めて、誰もが美味い、そう言いそうな酒。
これはまた、素晴らしい酒だ。
バーのマスターにも報告しないと。
飲んだ時の香りのふくらみ、こいつがサラッと華やかで素晴らしい。
そこからの口当たりも凄くまろやか、これは正に名酒。
何より美味い酒って濃厚な感じがあるが、こいつは淡白な美味さ。
こいつ単体でも美味いが、ほかの料理とも無限大に組み合わせれる、そんな酒。
こいつは・・・値段がするだけ、あるな。
酒ポーションへの新たな1歩にもなりそうだ。
これは順番を逆にすればよかっただろうか、ゴマトーフ。
いや、まだ食べていないのに決めつけるのは良くないな。
むしろゴマトーフに失礼だった、すいませんでした。
では、改めていただきます。
―――ぷるんと、こう、つややかな食感。粘り気とはまた違う、食べねばわからぬ、この美味さ。
なんだ、美味しいじゃないか・・・!
こう、甘い感じのたれとしっかりマッチ、こいつが中々いける。
こいつは・・・ライスのお供というより、酒のアテ、もしくはデザート、そんな雰囲気。
となれば今最後に食べている私、この順番で大正解。
酒のアテとしていい仕事してるじゃないの。
しかもタレの無い淡白な部分もまた、食べてて楽しい。
プルプルとしたトーフ、プリンとはまた違う。
新しい発見、中々食べれない新しい食べ物、ゴマトーフ。
ああ、美味かった。
ゴマトーフ、ぺろりと行ってしまったな。
そしてこの余韻を楽しみながら飲む、このニホンシュ・・・。
―――ああ、口あたりまろやか、ゴマトーフの余韻、ばっちり。
ハラミを食べ、コロッケ、オクトパスへとつなぎ、ニホンシュ。
そしてゴマトーフをお代わり、すぐには食べず、とりあえずニホンシュ。
そしてニホンシュもお代わり、おかずがなくなり、ゴマトーフを食べ、一気にグイっと。
これこそ至福、素晴らしい時間だ。
さてさて。
〆、行こうか。
「お待たせいたしました!〆のお茶漬けです!お熱いのでお気を付けください!」
来た来た、今日ラストのごちそう。
・〆のお茶漬け
温かいスープに暖かいライス、具材は海苔だけとシンプル。・・・お茶に漬かってる訳じゃないんですね。
さて、今日ラストのごちそうだ。
軽くかき混ぜて・・・スプーンで1口。
―――あ”ー、沁みる、沁みるぞこの味。このアツアツ加減がまた素晴らしい。
凄くシンプルなライスの料理、だがそれがいい。
このアツアツな感じがまた・・・酒が入った私の体を芯から温めてくれる。
それだけじゃない、まさに身に沁みる様な、そんな味だ。
何だろう、シンプルすぎるのに、こいつが〆に選ばれる理由、何となくわかる気がする。
だって、酒飲んだ後だからこそ、こいつ凄く美味いもの。
このサラサラっとかき込める感じがまた・・・良い。
あー、程よい満腹感、程よいほろ酔い。
ごちそうさまでした。
「ありがとうございましたー!またのお越しを!」
あー、美味かった・・・おっと。
少し酒飲みすぎたようだな。
だが・・・仕方ない、そんな気分になることだってあるじゃないか。
とか言いつつ私、二日酔いになったら反省するんだろうなぁ。
だが、とりあえず今は、これでいい。
この凄くいい気分、これに浸っていたいじゃないか。
そんな訳で、煙草、一服。
うーん・・・この身に沁みる煙、格別だ。
しかしニホンシュ、美味かったなぁ。
あれはバーのマスターに報告しないと。
まあ今はいい、家に帰ろう。
願わくば、次も美味い店に会えるように。
主人公(男)・魔術師。ニホンシュにハマる。後日バーのマスターと色々な日本酒を飲み、無事二日酔い。
宝石店の店主(男性)・女性向けのアクセサリーを考えていた所、今回主人公が持ってきたアクセサリーがドンピシャ。スカウトする気満々だが、相手が先生だということを知らない。




