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ヲタサーの姫は魔王さま  作者: オシボリ
21/37

21話

「晴人様、ハロウィンというものをご存知ですか?」

「どうしたんだリナ、急に」

 今日は土曜日。大学も休み。テレビを見ながら遅めの朝食をとっていたら、カステリーナが唐突に話しかけてきた。

 ちょうどテレビでは、ハロウィンの話題をやっている。

「なんでも、異界より街にモンスターがやってきて、お菓子を与えないと悪さをするそうで」

「うん、いやちょっと違う気がする。概ね合ってるけど」

 リナは、昼間この定食屋で働き、夜はそのまま寝るだけ。ほとんどこの家の中で過ごしていて、外に出ることはない。俺やマオは、葵先輩やダイちゃん先輩など、この世界の住人との交流はあるが、彼女はそれが全くない。情報源はテレビだけだ。

 ただ、そのテレビを見て、その解釈になったのは謎だが。

「そのハロウィンがどうしたんだよ」

「今夜、そのハロウィンの日らしく、街にモンスターが集まるそうなのです。なので討伐に出かけようかと」

「いやいや討伐て。あれ倒しちゃダメなやつだから」

「そうなのですか?」

「それに店はどうすんだよ。土曜の夜とか忙しいだろ」

「エルダさんも「行っておいで」って仰って頂きまして。「たまには外に出て、楽しんでおいで」と」

「いや、楽しむの意味よ」

 それでリナが人殺しになって、捕まったら大事だ。

「いや待て。あれは、そういうお祭りで、、、」

「いやぁ、この世界にもモンスターはいるんですね。今から腕がなります」

 そう言いながら、空手で剣を振るような素振りを見せるリナ。まったく聞いていない。

 彼女は、モンスターから街を守りたいのか、ただ暴れたいだけなのか。

 そもそも、年一の日時指定で襲ってくるモンスター集団てなによって話だが。その日だけ異界とのゲートか何かが開くとか思っているのか。

「わかったよ。俺もついていくよ」

「本当ですか! 勇者様が側にいらしてくれれば百人力です」

 目を輝かせて言うリナ。

 リナの実力にかかれば、俺なんでただの足でまといだと思うが。

 そうして、リナとのハロウィンデートが決まった。


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