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〈田舎者の嫁探し〉あるいは〈超越者の創世〉~種族的に嫁が見つからなかったので産んでもらいます~  作者: ナザイ
第2章 〈アンミール学園入学〉あるいは〈都会生活の始まり〉

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第三十八話 アークのスピーチあるいは寿限無を越えし者

長い間お待たせして申し訳ありません。

やっと再開します。

尚、告知通り、内容には期待しないでください。

 

「アーク・ユートピア、降臨!!」


 シャガンお爺ちゃんがそう響く声で宣言すると、学園中から厳かな、それでいて明るい曲が流れ始めた。

 先生や来賓の中で音楽に強い者達が弾いているらしい。


 学園中の大鐘や、飾りにしか見えないオルガンらしきもの、装飾の一部に見えた巨大な弦まで使って演奏をしている。


 盛大だ……盛代過ぎる………。


 絶対にこんな状況で人前に出たくはないが、この状況だとでない方が大恥だ。

 村の皆の為にも出るしかない。


 もうやけくそだ!


「コアさん! 行くよ!」

「え、いや、その、手を話してー!!」


 僕達は入学式のステージと化した庭園に向けて飛び出した。



 しかし緊張はどうにもなら無い。


 緊張で頭がいっぱいになって、いつもは抑えている全ての力が僕から制御なしで溢れ続ける。

 お陰で世の全てが僕に染まって行く。それほどの流出量だ。少なくとも視界の全ては優しい大自然の光で満たされている。


 きっとここにいる皆から見たら、僕は神々しいばかりに輝いて見える事だろう。

 想定外だ。

 この光のせいで余計僕に注目が集り、皆に期待を抱かせてしまう。自主的にスポットライトを増やして当たっているような状況だ。


 ゆっくりと庭園へ向け降りながら、せめてもの現実逃避をはかる。

 景色を眺めてみた。

 これぐらいしか出来ることはない。


 降臨と同時に昇る全ての太陽と月、瞬きと光を強める無限の星々、原初を一時だけ再現する天地。

 力を強め可視化された世の記憶、始まりと終わりを司る大いなる命の源流、想いの結晶。

 姿なき神精霊、上位存在原初存在たちの顕現。


 姿あるものはもとより、姿なきもの、今は存在しないものまでもが力に触れ、祝うように姿を現している。

 過去から現在まで存在していた全てがだ。


 何でこんな風になっている日に、僕は人前でスピーチをしなければいけないのだろうか?

 何故かこの学園にいない存在も含め、皆じっと僕の方向を向いて静かにしているから凄く目立つ。

 全てをスポットライトや花吹雪にでもしているようだ。


 まあ、アンミールお婆ちゃん達の事だから、わざとこんな日に入学式をやってるんだろうけど……。

 まさかだとは思うけど、こんな日にやるんじゃなくて、この光景を態々創り出したとかじゃないよね?


 …………なんか僕の親族がとんでもない超越者だって判明したから、否定が出来ない。

 太陽や月を同時に昇らせるぐらい平気でやってのけそうだ。


 いけない、現実逃避しようと思ったのに、余計に現実逃避したくなってきた。


 ……面白い景色でも無いかな? あるわけないか……ん? あった。


 人力で、それも綱引きのように引っ張りあげられてゆく月と太陽。

 しかもその月と太陽は、落書きを具現化させたようなグルグル太陽と、ニッコリお月さまだ。何故かしっかりとそれぞれの機能は成立しているらしい。

 風までも落書きみたいなクルリン風だ。なんか全体的に絵本をそのままに現実化させた感じになっている。

 魔物も精霊も人に交り、まるで遊園地のようだ。


 あっ、張りぼての勇者城とそれに向かい合う張りぼての魔王城。

 よく視れば挿し絵で見たことがある。【喜劇の世界】だ。

【喜劇の勇者】が召喚され、物語を築いていった伝説の土地。全ての共存が成された勇者が創りし理想郷。


 ……と言うことは最近判明したことだけど、これは僕の親族が創った景色。

 何処を視ても現実逃避は出来ないらしい。試みても逃避対象が増えるだけだ。


 もう諦めてスピーチと言う現実に目を向けよう。



 僕はステージ空中庭園に無事降り立ってしまった。


 降り立つと同時に僕から力の波動が放たれ、改めて全ての意識が僕に向く。

 波動の広がりと共に花々が咲き誇り、昇った太陽の光が僕に集中した。

 これらのせいで一度集めた意識を固定して放さない。


 な、なんか話さなくちゃ!?


『コ、コアさん! こう言う時って一体何を言えばいいのっ!?』

 僕はコアさんに念話で聞く。

『そんなの知りませんよ! わたくしまで巻き込んで! とりあえず自己紹介してから挨拶でもすればいいんじゃないですか』

 流石はコアさん。文句を言いながらも答えてくれた。


『“僕の名前はアークです。よろしくお願いいたします。”こんな感じ?』

『それはちょっと雑です。こう言うときは僕ではなく私などの一人称を使いましょう』

『じゃあ、“私の名前はアークです。よろしくお願いいたします。”こんな感じ?』

『フルネームの方がいいと思いますよ?』


 よし、それでいこう。


 私の名前はアークです。

 私の名前はアークです。

 私の名前はアークです。


 イメージは出来た。


 スピーチの始まりだ。


「世の名は―――」


 しまった!! 私が訛って世になってしまった!!

 でも口に出してしまったものはどうしようもない。続けよう!


 後はフルネーム!


「――アーク・レーク・レラトゥーク・アースガル・ユンナ・フォルセウス・ベルク・ツィーエ・ニーレ・トルト・リョクト・ダンガル・コートレ・イミステア・ナフェア・ワーク・ティベルト・シュタインゴート・ムラニス・ロヘン・ダースバル・バンシア・アース・ミレニア・ベルベッツェ・チルスレ・モモルク・レッセア・ヒーク・ヒティン・ヘベートール・ブラグス・キゼルガ・リリーネラ・ミルス・トテウス・フラテヌス・ローラリア・ヌクレド・エイク・テノネル・クロノエル・アバンド・ググルフ・アスタールフィール・メノン・タガザール・オベレン・ケイベル・センク・シシゼ・シーガ・フロン・ルーベル・ヤイセ・ハンカッタ・ワーエク・ナナザエ・アシュベッド・ツイレ・チュッフェナ・ギギグ・アバステン・ビルゼ・ゼーラ・エンセラ・ラッセイ・ドナント・キューエル・スゥフィ・ララティーユ・ベンソバ・アイギリシテ・コゴモルホルテ・ナザヌダザバ・ユーク・ラーク・ワルシュパル・ケイネオン・カンザーズ・ゾラゾエーバ・ユルフ・アイパル・イシュタン・カカゲル・ナルーク・マリント・ンソフィーレ・デュバル・デバンド・タスターオ・カバイルテ・チリリンゲン・ハウシュワーツ・ユゲル・ユルン・ユーフィ・ユーサイエーレ・オルフ・オライトン・ゴインケ・マルヤヌ・ヌトムツハーブ・キィリバリュ・グライン・アトンテ・エキグルマヌス・イーヤー・フフール・ナメノル・ビルゼアット・ザンダーステン・ナナカマ・タンドウガセイル・エディルクセイシュルパルゼン・シュテインハウゼスフィーレンクラッド・エゼキエル・ミカレ・カレヌフ・パンタゴン・ストゥーバイ・マツェルツ・エレンティアシューレーレパウセレン・ダークラーク・ゼイン・ゼオン・ゼルン・セイクルレッツェ・ニンクフルール・ツェフクエ・ワーレーン・ガイナンベッスェル・ニューグラッド・ヤンナ・トドモデス・キュルレール・メモフクラ・セユン・ナクル・バリアン・パイエクレン・アオクシル・オボフォール・ノミール・グバチキレ・コシュー・グィ・ドヨーヘル・ティテト・ラシーテール・エイクルセイ・ビュルデリファ・ビョユテーリ・ヤマン・デバン・ラバン・クシク・アタリィテル・パルテモーラ・マンバフィーユ・サンタナ・サズケール・ヅフォルセ・ダーラ・ラーダ・ヱアレンディア・ヰシュルメン・ヰアン・ヲルターク・ナリナルヌ・イシュルディン・テュルハ・ティルハ・ハッバーナ・マルコシア・ススメン・ニョイホウ・イレーメン・ヰエーメン・マガサズ・リュウトロン・カグバリン・リリーヤ・エレメリン・ヅッガーナーガ・アァーカミ・ホドコス・アタエルベルクフォルス・フェモン・アラブィスタ・リエメン・カルドモラ・ランリッリッツェ・バルガン・ククルシカ・アウロス・ベフォシモン・カルナタシア・コンドラ・クク・ルル・ルア・ラファ・エスタ・カンドモンゲ・フォスセーリアエイアス・アクワンタ・テナアイリ・バッダグランシス・ヤノモール・アルダ・トントッタ・オインクルファ・セイゼリランク・マエリセン・ゼーダ・セーア・セルシ・セアルシア・トータ・カモン・アモン・ジモン・アーグ・ゼアス・テト・タルシス・ダルマツク・ハエリンク・チャバモル・サイシサイア・コロモント・サザンゼアル・メフィアスティール・オーガス・オネアゼノール・トミントル・ゼアトキルアーレ・トゥーユ・オスベル・ダイア・ルーベル・ヤリアンテ・トモステル・アバリルスフィア・ベルモンド・カセルシア・ヒュクライ・ゼノストリンド・アイユ・イノーゼ・オリフィセル・ケンリュン・シアゼイア・ジーブドロゼン・リューワイリセル・フアラユン・ソノート・デミトリアルゼーグ・ゴマライア・パルテア・セクシア・イーリ・ホウセン・ナユーク・ナエレ・エチラセエ・トリミデ・コンルセフィルス・マエトワイア・ゴルドバー・カインアベル――――」



『名前、知ってはいましたが長いですね』

 コアさんが念話でそう言ってきた。

 僕は口を止めずに念話を返す。

『まだまだ最初の方だよ』

『まだ続くんですか……』

『小説に例えるとまだタイトルにも入っていないよ』

『………………』



「―――エルターナ・アグルスト・デモフィニカ・アネルゴル・ディブリ・ガイアル・ドリメルン・ノナティーク・エルゼンド・アグルソギア・コイーク・トトリメデ・カモル・ケセスヒレ・チュルット・ツイルク・ハイエッヒ・セレルイア・ソフユ・カキャマ・ワーローン・ニグルド・アルゲン・エブリデム・オモン・スザエル・ネル・ヨロフィル・ゲビデアル・バロス・ベデス・ヘフルン・ヘフロン・ガナティア・タモンワーク・クルシャ・グラエ・ダララーク・エモン・アーギ・イェル・コソーリク・マヤユーサ・ドンマティール・カキャ・テュナテト・ツキデル・カユヒルク・フォルゼン・アングルセン・オギュバーズ・ヘベロド・レクリエ・ラフス・ヌグリ・ムン・ズロゲリ・ケミステナ・モチアゲル・サスィナリティ・トォーン・ケェミリンヤ―――


 ――――――――――――――――――――

 ――――――――――――

 ――――――――

 ―――――

 ―――

 ――

 ―


 ―

 ――

 ―――

 ―――――

 ――――――――

 ――――――――――――

 ――――――――――――――――――――


 ―――ミュリュヒィナ・ソデンロ・ナナリ・コング・コレーロ・ギュグルダーグ・アフィロスティア・ケリュレスファーレ・テュフィロンフィア・フルクル・エーレーノーン・ハレンク・トマホホ・ネグリフィ・サグ・ダバロズデン・ナガヨーム・ホゼ・ホゼンヤーク・トマテンティーグ・イルスカイア・エルスカイヤ・フィールマール・モビロゲ・アギント・ウィーナ・ウィフィロ・キクゼレ・ヤティアナ・グルダドンゼ・ナキュレヒ・シュミューレ・シュトーレ・ミヒトレ・アクヒイア・オデュラン・ラントレス・ラスティムール・ツゴメティナ・アバゼングルール・ヘフィステイアヤーヌス・サセェリド・フィナルーイエァ・アルフンドゥ・ウフィンド・ヌーリンドゥ・フィルスティア・アーム・ホルスクール・ディン・アラステ・ドゥン―――」



 学都の太陽が僕の頭上に揃う。

 他の各地の太陽ももっとも高き位置に昇っている。


「――――バウエル・ヒトエラ・パウエーラ・ヨノネ・ユタ・プルルフ・カイエ・ミャンセス・ミルタクル・ノイ・イゴレ・ヤヌーム・シェーハッダ・カゼン・ヴァル・ヴシェル・スレイム・ゴルド・シルバ・シウバ・リューク・ゲイル・マリアス・マテウス・ユークラス・ホイネ・メリーク・ライゼル・アンバッハ・シーザリオス・ガカテス・ニーレニア・ペリエル・ポルス・エレイク・クスフ・スナーザーク・ダビリド・カエザリエ・バルフェラ・ドミニエル・マクシエ・コルセル・ナマヤ・ギーザ・セイル・カザンクス・ノマリエ・ユーク・ユーラ・ユーバ・モォルツェ・ログン・ミット・キョウ・アース・アシタ・シアサーテ・ゼンバール・ダナエ・トルテール・メルトーレ・ファファス・イナヤ・ファルス・コーラレウス・ユスティニ・アモル・ゼルセリウ・プロスト・レントメ・テナネ・メバルス・カイナ・ラフィーヤ・レラフィーア・バルメノン・ゲンコウ・ダザビルゼ・コモメ・キリク・ユーゼン・ガイレーダ・ヴィダル・シンモンセ・タタラ・クドシレ・バファロル・ヘゼンモーテ・ガベブル・ガガンゼ・リテライシャル・ウールール・カミカンゼ・クリングリン・ユフェフィーレ・シェルセンブラッツェ・モトドモス・ヌーク・トルテスク・クライブ・カルモゼット・エルシュガン・マブガルフス・タヤハヌム・ゴードバ・アヌスヌテ・アユムユク・イヌナーン・メーンクルスンヌ・カユヒム・ダザバンドーダ・タクナシス・リョクリュンゲ・ナガシシス・ホロフ・ローコン・ゲリュベンテ・ヴァンブール・ロステン・タナトスク・バリバリンゲ・アウグスツティナトテルシステアユテスクシュリュゲン・ゾロアスト・ジョングルヌ・ハヌス・ファイメヌ・アバローン・エリュシオ・シズク・マヤトータ・ニャーユーヤ・ホクンテシス・アイキュレウス・クルテシフォン・ドントーク・アイゼル・サイゼル・グライシス・ケロフォーン・イクスルト・カモンゼ・ズンベル・ベルファスト・ギルバーツ・オボロン・ダブロン・カキュケーレ・フェンタゴン・ダイバン・ペンドラ・アウスドラ・アースグランツ・ナティアンテル・コゴモス・ディンゼール・ティナフィルシス・ラオーン――――」


 昼だ。


 スピーチを開始した時は日も昇り始めたばかりだったのに、名前を名乗っているだけでこんな時間になってしまった。


 いつもならここで永い名前への不満が出てくるのだが、今日に限っては別だ。

 名前が永いおかげでスピーチ本文への時間稼ぎができている。


 相変わらず全ての意識は僕に向けられたまま、一瞬たりとも逸らされる事がないが、皆動かないので緊張も少し収まってきた。

 ……静かに涙を流しながら凝視しているのは不気味で怖いけど。

 兎も角こっそりと口を使わずに昼食を食べるぐらいの余裕はある。


 皆動かないから手の込んだ料理が無いのが残念だ。

 そう言えば皆は食べなくていいのかな? 僕個人としては食事は如何なる場合でも抜かない方が良いと思う。


『……マスター、流石に周りからバレないと言えど、スピーチをしている最中に食事をするのはどうかと思いますよ?』

『まだまだ名前は途中だよ? そんなの気にしていたら断食する破目になっちゃうよ』

『断食って……まだそんなに名前は続くのですか?』

『うん、食事抜くと餓死する可能性もあるくらいには』

『………………』


「――――リテイア・セルジュ・ロマーノ・ベイブル・ティナクラ・ワイゼル・シュルライセ・ミハティネ・ヤーフーラ・ササケヒ・アイム・マルノーン・ノメヌノーン・タタリエ・エークイント・メナクルーツ・ケイロウス・キブニス・アントメナヌス・タレーン・アヌニヌ・コンホーツ・チクミルネ・ガイヌアリウス・ミミユ・ヌワーン・テテユーク・フォイン・キンバル・ユナイト・タウロン・パリエッド・ナンクレウロ・パリンセ・エルロレクス・タルタニセス・ヴァンゲート・カリン・コンド・バイセンデリン・メモリアネ・カンガル・パウネ・シャリュウ・キョルセイユ・ナントッガ・ヨーデント・センゲン・グライシェ・コンスタンティノス・リネーブライ・ガルヌンテン・ソーユッド・マナン・エオスケル・オートバル・オーユウゴ・ダンゼンシュタイン・コゴモゼン・ライナース・ライントゥーク・エルシャン・ササワスータ・キキレルク・ナマンテント・ハイシャール・エトノア・ノンス・ラクセルバ・ソーシルディバン・テオスコア・イワノメノール・イェルティアンディル・ナイヒルタ・ヒュルティルゼ・ヒヒカーン・オパルン・パルンティアリア・サハヘホルス・トドローヌ・ロザングライツェル・キリギリュ・ラマンテール・イナミアース・モルテール・ミリュアス・ミナスアリアリス・アバンドル・ネオス・ネトス・ネアシス・カンパルゼル・ケータス・タノモルン・ユクアルテア・レーヘ・レクストリアス・ビルゼンバーツ・ヨークルシア・ルグロ・カイセン・テオドトシアス・キリュアンテ・ヤネメン・アルチゲル・メルモント・ガリア・ヂドドト・バルクランク・ドロツトハーグ・カーク・ヤーク・マークトリア・ロブゼルデ・シュトゥルペーレ・トゥグンコリア・アドゲドス・アビゼル・ベロス・フォクレングラード・ガイダ・アスクベルト・ローベルト・カブルドール・ミナリク・エレバン・エレメン・クローゼンバード・アイエリエ・ミーリス・イーリア――――」



 全ての太陽が同時に上から去ってゆく。

 共に僕を照らしていた黄昏の光も引っ込む。

 日没だ。


 そして待っていたかのように月や星々の光が僕を照らし出した。

 静かな光が幾重にも折り重ねあい、神秘的な光へと昇華している。そんな光が今は僕のスポットライトだ。


 そんな僕は、まだ名乗りを続けていた。


「――――ケレベルク・シュゴーバッド・ウルルティエーゴ・バルミッド・ピエーシャン・ヤマル・カンムント・トドリゲル・カミューシェ・ヨルダルン・デウスピア・ボルバッザ・ナイントーリ・イエル・モルス・ムスタニエ・ムデンバ・ダターナーラ・クレスコル・ユエンク・ガイイメン・イストワール・フウーセン・ダイオッド・ラングエロ・イスターン・カドモシス・エバンセッテ・ワイゼーン・アイガ・トゥエンダ・モノン・ナノーオ・システィヌ・オウドロン・オーシャク・トイトク・ナリカエム・ゴタンイエ・カナハーイ・スルルゲ・アナンニ・タフトプル・カンゼアス・モイワルートゥ・カンヘーン・アサヒクル・ヒンレイ・カモノル・ルイクスーツ・ラマターン・バロンクドール・シカゲイレ・ンレンレ・コクイン・デロアデス・カイガンダーグ・ナナイン・レグルクハーグ・レモンスフィア・ニジンデーラ・マユンゲ・オルベル・パンパイーヤ・アルトリエル・ブライパル――――」


『マスター、ついに日が沈んでしまいましたよ』

『夕飯の時間だね』

『そうではなくてですね。いつになったら名前を言い終わるのですか?』

『少なくとも今日は終わらないね』

『そうですか……皆さん、瞬き一つせずに一日を過ごしていましたが、身体持ちますかね?』


 そう、何故か皆少しも動いていない。

 じっと僕の名乗りを聞き入っている。何だか物凄くありがたい大聖人の説法を聞いているみたいだ。いや、大聖人というよりも大神かな?

 多分、僕というよりも僕を飾る超現象に見とれているのだろう。そうに違いない……そう言う事にしておこう。


 尚、どういうわけか、固まっているくせに健康面に問題はないらしい。

 それどころか個を構成する全ての要素が活性化され、高まっている。本当にありがたい神気に当てられたような状態だ。

 実際によく視てみると僕の方から放射される莫大な力が作用している。日光や月光が集中したから何かが起きたのかな?


 ……僕の力に物凄く似ているのは気のせいだ。

 きっとそうだ。そう言う事にしておこう。はい決定!


 因みに僕の親族達も僕から視線を一切逸らさずに動かないでいるが、これは普通に感極まっているだけだ。

 たまあに動いてこっそり僕に差し入れの料理をくれたり、記録道具を動かしたりしている。

 また、途中から学都にくる人達もいた。


「――――ネイチャー・ナチュール・ナトゥーラ・ナトゥーア・ナトゥラレサ・ナトゥレーザ・プリローダ・ナートゥーラ・フィスィ・タビア・ツーラン・プラント・プラント・ピャンタ・プフランツェ・プランタ・プランタ・ラスチェーニエ・プランタ・フィト・ナバート・ジーウ・ツリー・アルブル・アルベロ・バオム・アルボル・アールヴォレ・ジェーリェヴォ・アルボル・デンドロ・シャガル・シュ・グラス・エルブ・エルバ・グラース・パスト・カピン・トラヴァー・ヘルバ・グラスィディ・オシュブ・ツァオ・フラワー・フルール・フィオーレ・ブルーメ・フロル・フロル・ツヴェトーク・フロース・ルルディ・ザハラ・フア・ルート・ラシーヌ・ラディーチェ・ヴルツェル・ライス・ハイス・コーレニ・ラーディックス・リザ・ゲズル・ゲン・トランク・トロン・トロンコ・シュタム・タリオ・トロンコ・ストヴォール・トルンクス・コロモス・ゲズウ・ガン・トゥイグ・ラモー・ラーモ・ツヴァイク・ラマ・ガーリオ・ヴェートヴィ・ラームス・クラディ・ファルゥ・ジー・リーフ・フォイユ・フォーリャ・ブラット・オハ・フォリア・リストヴァー・フォリウム・フィロ・ワラク・イェ・ヴァイン・セルマン・ヴィチィッチョ・ランケ・ビニャ・ビニャ・ラザー・アンベロス・カルマ・マン・シード・セマンス・セーメ・ケルン・セミリャ・セメンテ・セーミャ・スベルマ・スボロス・ブズール・ジョンズ・スプラウト・ジェルム・ジェンマ・カイム・ブロテ・ブロート・ロストーク・ゲンマ・ヴラスタリボルオム・ヤ・バド・ブルジェオン・ボッチョーロ・クノスペ・ボトーン・ブロトポーチカ・ゲムマ・ブブキ・ボルオム・フアライ――――」


『じゃあコアさん、夕飯にしようか』

『食べるんですね……今さらですけど何で口以外からも食事が出来るんですか? わたくしは元ダンジョンなので寧ろ口以外から食べるのが普通ですけど……マスターは自称人ですよね?』

『自称とは失礼な! 僕は誰が何と言おうと普通の人だよ!』


 英雄譚ライトサーガでは大陸を一太刀で分断する剣士も、龍に変化しブレスで湖を枯らす守護者も、果ては大陸に生まれ変わった聖人も人であると、彼らのステータス情報に書かれている。

 世において人の定義はあまりにも広い。基本的に半分程度が人型であり意思疏通が可能であればそれは人である。


 寧ろ人ではないと言う例外の方が少ない。

 人型で意思疏通ができるのに人でないと完全に定義されるのは、役割りのみしか実行しない神々や精霊、半ば自我を持たない上位存在ぐらいだ。


 あれ? 何か反論を並べていたら泣きたくなってきた……。

 何で僕のステータスには“人種”と言う二文字の表記が無いのだろうか? 人化できる魔獣すらも共存したいと言う想いさえあれば“人種”になれるのに……。


 いや、きっと僕が田舎者過ぎてステータスを管理している人がつけ忘れたからに違いない。

 そう、つけ忘れただけだ!


『……ではマスター、今から質問しますので答えてください』

 何故かコアさんは呆れたような声音でそう言っきた。


『え、何で?』

『人かどうかが判る質問です』

『だから僕は自称じゃなくて本当に人だって!』

『だったら人らしい答えを出してください』

 とコアさんは失礼な事を言う。


 そこまで言うんなら僕が人であると思い知らせてあげよう。


『自分のステータスが視れない』

『いやそれは――』

『答えを』

『……視れないよ』

『この時点で人かどうか怪しいですね。自分のステータスは〈鑑定〉スキルが無くとも、ある程度は誰でも視れますから。人ではない魔物や神々でさえも視れるんですよ?』

『それは名前が永いからで……異世界人も元の世界ではステータスを視れなかったって言うし!』


 異世界人は間違いなく人である。

 ならステータスを視れないだけの僕も勿論人だ。


『あれはステータスシステムに組み込まれていないだけです。ステータス自体の存在が無いに等しいのに視れる筈ありません』

『……僕は田舎者だからステータスがまだ届ききって無いのかもね』

『……どういう状況ですかそれ? この前人のステータスをいじっていましたよね? どっぷりステータスに浸っているじゃないですか。そろそろ認めた方が楽だと思いますよ?』


 認めるも何も僕は人だ。

 そもそもステータスとは情報に過ぎないのだ。全てに適用されるから絶対的とも呼べるが、あくまで生命から天地まで含めた万物から導き出した情報だ。

 誰かにとっての最愛の人、誰かにとっての復讐対象。その人物は観測者にとって全く違う。

 しかしステータスにはそんな情報は記されない。記されるのはそのものの座標みたいなもの。


 故にステータスだけでその人を知ることは出来ない。

 人とは、万物とは座標ではなく拡がり続ける軌跡だ。個体としても測る事の出来ないその存在による世の変化全てがその存在である。

 ステータスはどんなに情報が記されていても表面に過ぎないのだ。


 つまり最低でも人を知るには歩んだ道、過去ぐらいは全て知っていなければならない。

 だから自分の過去を当然知る僕の意見はステータスの情報何かよりもずっと正しい。


 よって僕は人である。


『コアさん、僕は僕が人であると思う限り人なんだよ』

『……マスター、ステータスを否定したところで、そんな哲学っぽい理由で人とは定義されません。

 それに自分の事を一番知らないのは自分だとも言いますし、少なくとも客観的な自分を知らないのは自分ですよ? 神々でさえもそれは例外ではないのですから。そして人という括りは自分の外界での立ち位置、座標の一つです。ステータスの情報で人の定義は十分だと思いますが?』

『……僕は人であると思う限り人である』

『ならばきっとわたくしの知る人の定義と、マスターの考える人の定義は違うのですね……。

 ではマスター、わたくしに人の定義を教えて下さい』


 コアさんが此方を見ずに視線だけを向けてくる。顔を一切向けずに俯瞰ではなく見据えるように視線だけを飛ばしてくるとは、どうやらコアさんは僕への追及をやめる気はないらしい。

 多分、自分が確実に人では無いからって僕を仲間に引きずり込もうとしている。


 よし、こうなったらコアさんに納得せざるを得ない人の定義を教えて上げよう。

 さて、僕も確実に含まれる人の定義は……。


『……人型?』

『成る程、ゴブリンやオーク、とりあえず二足歩行であれば人であると?』

『いや勿論それだけじゃなくて……言葉を話せる?』

『やはりマスターの中ではゴブリンやオークも人なんですね。それならばマスターが人であると言うのにも納得です』


 確かに僕を人と納得はしてくれたが、僕がコアさんを納得させようと思い浮かべていた内容とは明らかに違う理解だ。

 僕でも判る。この定義は人の定義ではない。

 いや、多くの勇者の出身地である地球ならばこの定義でも何とか形になっているだろうが、様々な種族のいる世ではそんな定義で分類てきない。


 このまま話を切り上げると魔物までもが含まれる定義の中でしか僕は人でないと認めるような形になってしまう。

 何とか人の定義を形にせねば。


『コアさん、まだ人の定義はあるよ。文化を持つ!』

『確かにゴブリンやオークも文化を持ちますね』

『……賢い!』

『では一部スライム等も人ですね』

『……人と共存できる!』

『テイマーの従魔は全て人なんですね』

『……人と交配できる!』

『やはりゴブリンやオークは人であると』


 次々とコアさんに論破されて行く。

 そしてコアさんはどうやら人と僕が言い張るのなら、僕をゴブリンやオークの同類扱いにしたいらしい。

 大きく劣勢だ。僕は人である筈なのに、僕の求める人の定義が思い付かない。



「―――タイム・ウール・テンポ・ツァイト・オラ・テンポ・ヴェリェーミア・テンプス・クロノス・ワクト・スジアン・プレセント・アクチュエル・フレゼンテ・イェッツト・プレセンテ・プリゼンチ・ナスタヤーシチェー・プラエセンティア・パロン・ハーデル・シアンザイ・パスト・パッセ・パッサート・フェアガンゲンハイト・パサド・パサド・プローシロエ・プラエタリタ・パレルソン・マーディ・ゴウチイ・フューチャー・アヴニール・フトゥーロ・ツークンフト・フトゥロ・フトゥロ・ブードゥシチェー・ポステリタス・メロン・モスタクバル・ウィライ・エターナル・エテルネル・エテルニタ・エーヴィヒカイト・エテルノ・エテルノ・ヴェーチノスチ・アエテルタニス・エオニオティタ・レルアバド・ヨンユアン・イエスタデイ・イエール・イエーリ・ゲスターン・アイエル・オンテン・フチェラー・ヘリ・フセス・アムス・ズオティアン・トゥデイ・オージュルドゥイ・オッジ・ホイテ・オイ・オージェセヴォードニャ・ホディエー・スィメラ・アルヤウム・ジンティアン・トゥモロー・ドゥマン・ドマーニ・モルゲン・マニャナ・アマニャン・ザーフトラ・クラース・アヴリオ・ガダン・ミンティアン―――」



 まず考えよう。

 ステータスで定める人の定義はなんなのかを。

 えーと、……“大賢者の加護”を持つ者?

 駄目だ。これじゃ僕は人に含まれなくなる。


 そもそも“大賢者の加護”を持つ対象の共通点はなんなのかを考えよう。

 ……殆んどコアさんに言ったのと同じだ。


 “大賢者の加護”の経歴から考えてみよう。


 確か村長の家にあった書物からすると、かつて膨大な力を持つ“理想の民”が去ったあと、彼らの築いた技術や文化は彼らの創造物達に継承された。

 しかし理想の民に創造された者達は理想の民に遥かに劣る存在、一柱の持っていたものを一柱で受け継ぐ事は到底出来ない事だった。

 故に理想の民の遺したものは粉のように分散された。

 一なるものは無数のものとなり、様々な技術、文化に別れ、果ては完全に交わり合わぬ思想すらも数多に発生した。

 創造されし者達は自然と幾つもの集団に別れ、やがて衝突し争うようになる。

 言葉すらも無数にバラけた彼らに一つに戻る可能性は皆無であった。

 そこで大賢者が与えた最初の慈悲、それが“大賢者の加護”だ。

 その最たる力は言語理解。どのような言語を話そうと相手に意が伝わり、どんな言語でも意を聞き取る事ができる。


 つまり最初のステータスによる人の定義、“大賢者の加護”を与えられた対象は理想の民の創造物。

 今いる存在のほぼ全ては彼らの創造物。

 故に恐らく“大賢者の加護”は遥か根源を理想の民に通ずる者達、彼らの遺した理想の欠片を継承する者達に与えられている。


 “大賢者の加護”は繋ぐ力。

 そして龍から果ては魔獣まで人と成る可能性。


 これらから考えるとステータスの人の定義とは、理想を継ぐもの、もしくは新たに継承できるもの。

 つまり理想の民が遺したものを受け入れ未来にまた託せるもの、それが人だ。


『コアさん、解ったよ。人とは理想の民が築いた初まりの社会、その後継を受け入れそこで暮らせる者の事を言うんだよ』

 僕は自信たっぷりに告げる。


『理想の民が人の原典であって、そこに通ずる者を人と呼ぶと言う事ですか? 何々だから人、ではなく初めに人があると』

『うん、多分そういう事だよ』

『……随分としっかりとした答えですね。実際、ステータスの人の定義はそれかも知れません』


 コアさんは認めた。

 どこかまだ呆れているように思えるが、これでコアさんは僕を人と認める筈。


 だがコアさんは言い放つ。


『しかし、深く考えたところ申し訳ありませんが、それはステータスによる人の定義です。マスターに、人種の表記はありませんよね?』

『あっ…………』


 そうだった。

 これはステータスの人の定義。僕が含まれていないと思われる人の定義だ。

 コアさんが呆れるのも納得。


 せっかく導き出したのに結果は、僕はステータスに認められていないからこの定義は全て当てはまりませんと宣言しているようなものだ。


 しかし何にしろもう僕は人の定義と推定されるものを言い放ってしまった。

 反論、と言うか僕も人であるように修正するにも、この定義を含めなければならない。

 真面目に考えたのが裏目にでた。何だか正解のようなものを言ってしまったから撤回が出来ない。否定材料がないからだ。


 兎に角突破口を。

 まだ僕の予想した定義に含まれてなくて、それでも確実に人であるのは?



「―――ビギニング・デビュ・イニーツィオ・アンファング・コミエンソ・コメッソ・ナチャーロ・プリンキビウム・アルヒ・ビダーヤ・カイス・オリジン・オリジンヌ・オリジーネ・ウーアシュブルング・オリヘン・オリジェン・イストーチニク・オリーゴー・プロエレスフィ・アスル・チイユアン・ファースト・プルミエ・プリーモ・エーアスト・プリメロ・プリメーロ・ビェールヴィ・プリームム・アルヒコ・アッワル・ズウイツウ・ラスト・デルニエ・ウルティモ・レッツト・ウルティモ・ウーゥチモ・パスリェードゥニィ・ポストレーレムム・テリコ・アーケル・ズウイヘオ―――」



『コアさん、ステータスの人の定義にはまだ続きがあるよ。それはステータスの定める人の子孫。例えば人族で考えると、仙人として誰一人として他人の居ない仙境に隠ろうが、大罪スキルに呑み込まれて人族の姿と心を喪おうが、モンスターにでもならない限りは彼からが人種であることには代わりないよね?』

『確かにそうですね。自ら望みでもしない限りは例え神罰を受けようとも人種ままであることが多いと、わたくしも記録しています』

『だから、人種同士の子孫達は、皆人種なんだよ』


 そう、だからどんなに人間離れした英雄も、神に至った存在も人種のままなのである。

 超人でも人ではなく、人であったから人のまま、そう考えた方が自然だ。もし仮に細かく人の定義があるのなら、彼らは早々に人ではなくなるのだから。


『それで多分村の皆は人の世に溶け込まないから人じゃないままだったんだよ。だから僕はまだ人じゃない。つまり田舎者故に審査中なんだよ。まだここに来て一週間くらいだしね。それでそもそも人のハードルは低いから、もう少し生活していればすぐに僕も人になれるんだよ! だから僕は人と言っても全然過言じゃないんだ!』


 そう、残念ながら、多分僕はまだ人ではない。

 しかしすぐに仲間入り確実。

 故に僕は人である。


『……マスター、直視してください。マスターの親族の方々、どっぷり人の中にいますよね? と言うか中心にいますよね? その方々も人種でない事からそろそろ察しましょう?』

『……………』



「―――マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・ニコラス・クラウス・ニコラ・ニッコロ・ニコラス・ニコライ・ジョゼフ・ヨーゼフ・ジョゼフ・ジュゼッベ・ホセ・ヨーシフ・ジュリアス・ユリウス・ジュール・ジューリオ・フリオ・ユーリー・ベネディクト・ベネディクト・ベノワ・ベネデット・ベネディクト・ベネジクト・シーザー・シェーザル・セザール・チェーザレ・セサル・ケサーリ・クレア・クラーラ・クレール・キアラ・クララ・クララ・アドルフ・アドルフ・アドルフ・アドルフォ・アドルフォ・アドリフ・アーサー・アウグスト・オーギュスト・アウグスト・アウグスト・アウグスト・クリストファー・クリストフ・クリストフ・クリストフォロ・クリストーバル・フリストフォール・チャールズ・カール・シャルル・カルロ・カルロス・カルル―――


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 ―――

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 ―――

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 ―――ベンジャミン・ベンヤミン・バンジャマン・ベニアミーノ・ベンハミン・ヴェニアミン・ジョージ・ゲオルク・ジョルジュ・ジョルジョ・ホルヘ・ゲオルギー・ヘンリー・ハインリヒ・アンリ・エンリコ・エンリケ・ゲンリフ・ジェームズ・ヤーコブジャック・ジャコモ・ディエゴ・ヤーコフ・グスタヴス・グスタフ・ギュスターヴ・グスターヴォ・グスターボ・グスタフ・フレデリック・フリードリヒ・フレデリック・フェデリーコ・フェデリコ・フリドリフ・エリザベス・エリザベート・エリザベート・エリザベッタ・イザベル・イェリザヴェータ・デイヴィッド・ダーヴィト・ダヴィド・ダヴィデ・ダビド・ダヴィド・エドワード・エドゥアルト・エドゥアール・エドアルド・エドゥアルド・エドゥアルト・フランシス・フランツ・フランソワ・フランチェスコ・フランシスコ・フランツィスク・ポール・パウル・ポール・パオロ・パブロ・パーヴェル・ピーター・ペーター・ピエール・ピエトロ・ペドロ・ピョートル・リチャード・リヒャルト・リシャール・リッカルド・リカルド・リチャルト―――」



 夜の帳が世界に覆い被さり、世界は夜になった。

 世界を照らすのは月々と星々、そして人々の生み出した文明の灯り。


 そんな中、僕は夕飯の続きを食べていた。

 そして同時に僕も含まれる人の定義を考えている。

 しかし何時までも答えがでない。


 これが動ける状況ならば既に他の話題に逃げて忘れてもらうのだが、今回に限ってはスピーチ中、他に注意を向ける対象が見つからない。

 そして時間が有り余っているものだから時間での終わりも見えてこない。


 僕には人である答えを探すしかないのだ。


『マスター、そろそろ諦めましょう。納得の行く答えがでないのは、マスターが人ではないからです。

 単純に考えてください。人は死にますか?』

 コアさんは酷い事と、答えの分かりきった質問をしてくる。


『僕は人だから。自称じゃないから!

 あと人は何れ死するものだよ。急にそんな質問してどうしたの? 答えは分かりきっているのに?』

『マスターは死する存在ですか?』

『…………死ぬんじゃないかな…………』

『どうやってですか?』

『寿命?』

『具体的には?』

『…………世の中、数字に出来ないものもあるんだよ』


 全く別の話題だと思って普通に答えたらボロが出てしまった……いやいやボロじゃないボロじゃない。

 これはアレだアレ! ただ反論が出来ないだけの……正論っぽい何かだ!

 …………兎も角なにかを言わなければ!


『では次の質問です。人に食事を取らなければいけない』

『……当然必要ようだね』


 だが、このあとに予想される質問を回避する答えを僕は出せなかった。


『マスターは食事が必要不可欠ですか?』

『……毎日食べてるよ』

『趣味ですか? それとも自然の摂理として必要何ですか?』

『……趣味です……』


 一度流れを取られたらなかなか元には戻せない。


『人は全てを視透せる』

『……出来たら争いとかも減るかもね』

『マスターは?』

『……果てまで俯瞰したり心を覗いたり過去を覗いたり本質を覗いたりしか出来ないよ。未来までは計算しか出来ないから!』


 これはギリギリのところで反論する。

 全てを視透せる力なんか僕にはない。未来を視ることだけは不可能だ。

 全ての取りうる可能性までしか視れない。後は確率と選択肢である。結局無限に可能性があるから未来なんか判ったものじゃない。特に自分の関わった事に関しては予測も難しい。


『十分に全てを視透せてますね。未来に限っては如何なる存在も観測出来ませんからそこは論外です』

『未来を知れる人なら沢山いるよ。予言者の人とか』


 何とかこれを元に修正を試みる。


『それ、ただの超計算ですから……マスター、十分過ぎるくらいに出来てますよ』


 何だか墓穴を掘った。


 何を言っても無駄であると言う世の無情を知った僕は、暫く食事に専念することにした。

 何も言わなければ認めた事にはならない。この話は暫く封印だ。少なくとも人であると主張するだけにしよう。理屈は述べまい。



「―――ミカエル・ガブリエル・ラファエル・ウリエル・メタトロン・ラジエル・ラグエル・サリエル・レミエル・カフジエル・メシャベル・マシット・アフ・ヘマハ・ナタナエル・アレルアトニエル・ヨホエル・アルダレル・ヘラフィ・オリフィエル・アナエル・ザカリエル・サマエル・イサク・サタン・テリエル・ラハミエル・ドンクエル・ヴィーナス・ヤハリエル・イアカディエル・エリミエル・ツァフイエル・マラヒダエル・アスモデル・アムビエル・マヌエル・ベルキエル・ハマリエル・ズリエル・バルキエル・アドバキエル・ハマエル・カンビエル・バルキエル・スプグリグエル・トゥビエル・トルクアレト・アタリブ・アマティエル・カラカサ・コレ・コミッソロス・ガルガテル・ガビエル・タリエル・タルクアム・グアバレル・アンバエル・カタラリ・マルキディエル・ムリエル・バルビエル・アドナキエル・ハナエル・バハマン・イスファンダルメンド・ファルバルディン・アルデビスト・クルダッド・ティル・ムルダッド・シャハリバル・ミヘル・アバン・アザル・ダイ・カマエル・ハニエル・ザマエル・サチエル・カシエル・イスラフェル・ジブリール・アズラエル・イブリース・ハルト・マロート・セラフィム・ケルビム・オファニム・ヤフキエル・ドミニオンズ・ハシュマル・ザドキエル・ヴァーチューズ・バービエル・ウジエル・ペリエル・パワーズ・デュナミス・ポテンティアティス・プリンシパリティーズ・ニスロク・シャマイン・ラキア・シェハキム・マコノム・マテイ・ゼブル・アラボト―――


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 ―――ルシファー・サタン・ベルゼブル・マモン・レヴィアタン・ビヒモス・アザゼル・シェムハザ・アルマロス・バラキエル・コカビエル・タミエル・サハリエル・ペネムエ・サタナイル・デモゴルゴーン・グザファン・アバドン・インクブス・スクブス・アミー・ダゴン・バシリスク・アシュタロス・イナンナ・ヘカテー・リリス・イシス・バルベリト・ウェリネ・グレシル・ソロイネン・カレアウ・カルニウェアン・ロステル・ウェリエル・ベリアス・オリウィエルイウウァルト・ウリクス・アマイモン・ゴルソン・エギュン・ジニマル・ゴエティア・バール・アガレス・ウァサゴ・ガミジン・ガミュギュン・マルバス・ウァレフォル・アモン・バルバトス・パイモン・ブエル・グシオン・シトリー・シュトリ・ベレト・レラジェ・レライエ・エリゴス・エリゴル・ゼパル・ボティス・バティン・サレオス・プルソン・モラクス・イポス・アイム・アイニ・ナベリウス・グラシャラボラス・ブネ・ロノウェ・ベリト・アスタロト・フォルネウス・フォラス・アスモデウス・ガープ・フルフル・マルコシアス・ストラス・フェニックス・フェネクス・ハルファス・ハルパス・マルファス・マルパス・ラウム・フォカロル・ウェパル・サブナック・サブナク・シャックス・ヴィネ・ビフロンス・ウヴァル・ウアル・ハーゲンティ・クロケル・プロケル・フルカス・バラム・アロケル・アロケン・カイム・ムルムル・オロバス・グレモリー・ゴモリ・オセ・アミー・オリアス・ウァプラ・ザガン・ウァラク・アンドラス・フラウロス・アンドレアルフス・キマリス・キメリエス・アムドゥスキアス・ベリアル・デカラビア・セーレ・ダンタリオン・アンドロマリウス―――」



 日が沈み、さらには月が沈みかける頃、各々の世界の地平線から星が薄くなってきた。

 同時に世界に色が差す。

 そろそろ夜明けのようだ。


 僕はまだ延々と名乗りを続けている。

 そして驚くことに、皆それを始まったときと同じ体勢で瞬き一つせずにずっと聞いていた。

 都会で大流行しているらしい睡眠と言う娯楽も、誰一人として行っていない。

 それどころか食事すらしていないようだ。


 大丈夫かな? まだまだ名前は続くんだけど?


 例外的に動けているのは僕に近い親族ばかり、そして新たに途中参加してくる人達ばかりだ。

 途中参加の人も親族じゃない人、もしくは遠い人はすぐに止まっている人の仲間入り。


 最初の方はただこの盛大なステージに、演出に見とれていて、無駄に強力過ぎる力を持つ建造物や装飾の漏れ出る力に当てられただけだと思っていたが、流石にここまで来るとそれだけじゃないように思えて来る。

 僕のように隠れて何かを食べている訳でもなく、生命活動、いや存在以外の全てを停止して全てを僕に向けているのだ。


 異常にも程がある。


 ド田舎者の僕でもそう断言出来る。

 そしてこうも断言出来る。


 これに彼らの意識等存在しない。

 感動している。心を奪われた。そんな段階ではない。

 万物が万物に引き寄せられるように、万物が根源に変えるように、これはもはや自然現象、物理法則、そんな絶対の摂理に近い状態だ。

 強制と言う表現すら生易しい。


 何故そうなるのかは僕には解らないが、そうなっているのは確かである。


 つまり彼らは、僕の親族以外はこのまま絶対に動けないだろう。

 恐らく僕のスピーチが終わるまでこのままだ。


 本当に大丈夫だろうか?

 まだまだ僕の名前を言い終わらないけど?


『コアさん、皆大丈夫かな? 全然動かないし、動けそうにもないけど?』

『う~ん、不思議と何の問題も無さそうなんですよね。むしろ存在が高まっていってますし……なんか外側はなんとも無い癖に根源が別種族並みに変化、昇華してますよ?』

『そうなんだよね。でもどう考えても平常状態じゃないから大丈夫かなって心配なんだよね』

わたくしも不安を覚えますが、視守るしかないかと。そもそもわたくし達は今ここから動けない立場ですし、動ける方々に任せれば良いと思いますよ?

 それに…停止してくれている方が緊張もしませんし』

『確かにそうだね』


 今こうして僕が冷静に他人を心配していられるのは皆が正気を保てていないからだ。

 もし、全て自主的に意識を向けられたら緊張し過ぎて僕が正気を保てなくなる。

 うん、ここはこのままで居てもらおう。


 でも出来る限りのことはしておいた方がいい事に間違いはない。


『じゃあコアさん、器が壊れない程度に保護するだけにしておこうか?』

『そうですね。意識が怪しい状態では体調の変化に対応できない場合がありそうですからね』


 と言う事で加護を与えるのと似たような作業で、皆の器の上限に余裕を持たさせておく。

 幸い、何故かそのために必要なものが、物凄い濃度で漂っている。それに先輩達もほんのすぐ前まで魔物を倒したりして、器を昇華させたりしていたので干渉がとてもしやすい。


 そうだ。ついでに皆のステータスとか歩んだ道を覗いておこう。

 一方方向だけど先に少しでも知っていたら早く仲良くなれるかもしれない。


 どれどれ、なるほどなるほど……英雄譚みたいな道を歩んでいる人が早くも多いね。

 この先はどんな運命の元にあるんだろう?


 ……英雄譚みたいな道が多いね。

 英雄は道を切り開き進んで行く人達だけど、そんなつもりがなくても試練は自分からくるんだ……。

 頑張って。


 それにしても……。


『コアさんコアさん、何か皆の運命が凄い輝いてきているんだけど、これって何かな?』


 何かステータスを更新するような規模とスピードで皆の運命が塗り変わっていた。

 前に軽く視たときよりも変化しているのは勿論のこと、今現在も視ていて判る程変化を続けている。

 運命デスティニーの項目はステータスにあるけど、変わらない、もしくは絶対に近いからこそ運命と呼ぶのに、何故こんなにも移り変わっているのだろうか?


『なんでしょうね? それこそ世界の命運を背負う道を選ぶとか、誕生、生まれ変わるくらいの事がないと激しい戦闘をしたところで運命は変わらない筈なのですが。

 単純にわたくし達が知っている運命の情報が間違っているのですかね?』

『まあ入学も一大イベントだからね。確かにその程度いいのかも? でもコアさん、何か皆の運命が揃って物語みたいに、下手したらそれでも足りない位に色々と凄いんだけど……?』


 軽く視ただけで英雄と呼ぶ程度の運命が無い者の方が珍しい。

 と言うか無ければダークな方の英雄だ。


 そしてハッキリとは視えないが、毎日のようにあり得ないレベルの試練が、それこそゴブリンの大軍どころでなくドラゴンの大軍に襲われたり、神々からの依頼を受けるような運命の元にある。

 何これ? 例え天災の中で生活していてもこうはならないと思う。


『これはもしや、それこそ運命的な出会いをこの場で各々果たしたからではないですか? そりゃ、本当は出会う筈のない勇者と魔王が出会い、そして友になるような事があれば、どうやっても運命は変わりますよ』

『運命的な出会い! そうだねそれだね! アンミールお婆ちゃんは手当たり次第ってぐらいに生徒を集めているみたいだし、無い筈の出会いが無数に起きたらそりゃ運命は変わるよね!』


 まさに英雄譚、英雄譚ライトサーガの始まりだ!

 こんな場面に立ち会えるなんて、後で眷属に日記でも書かせよ。


『あっ、でもコアさん、試練の密度とかイベントの密度が高過ぎない? 何でだろう? 出会いだけでこうなるかな?』

『きっと、生徒の何方かが、恐らくは新入生の何方かがとんでもない、それこそ秤知ることが出来ないレベルのトラベルメイカーか何かなんですよ』


 確かに先輩も先生も、来賓の超越者達も例外なく運命が変化している。

 と言うことは今日この時が関係ありそうだ。

 つまりは新入生、十分に考えられる。


『でもこの様子だと、世界を簡単に創り変える大天災みたいな尋常じゃないどころじゃ済まない何かが居ることになるよ? 流石にそんな人はいないんじゃないかな?』


 ここまでの規模で運命を塗り替える存在など、単純に考えると大人災を気軽に起こせる程度じゃ済まない何かが居ることになる。

 流石にあらゆる英雄譚ライトサーガを考慮してもあり得ない。


『判りませんよ? ここは名実共に最高位にして至高に位置するとされるアンミール学園、そんな場所にステータスもまともに表示されないような馬鹿げた空想上でも存在しないような過剰な超越者が今年入学したのかも知れません』

 コアさんが冗談でそう言う。流石にそんな存在は存在する筈がないと思い直したのだろう。


 そもそも全員のステータスを軽く視たが、そこまで極端なステータスの人はいなかった。

 僕の親族達、特にアンミールお婆ちゃん達は何故か様式が少し違って比較出来なかったが、そもそもここに元々いるから今更何かを変化させる事はないと判る。

 だからそれこそステータスが狂って正しく表示されていなかったりしない限り、ここにそんな超越者を越えた過剰な超越者は居ない。


 コアさんに僕も冗談で返す。


『そうだね。全ての魔物の、ほぼ万物の根源である、創造の時代の太古の超越種を生み出した初まりのダンジョンでも入学してきたのかもね』


 僕達は表情を真面目スピーチスタイルのまま、器用に笑い合う。


 そんな僕達に、何故か親族の皆は呆れたような視線を向けてきた。

 何故?



「―――シュメール・アンシャル・アヌ・アプスー・アッシュール・ダムキナ・エア・エンリル・エヌルタ・ハダド・イシュタル・キングー・キシャル・マルドゥク・ムンム・ナブー・ニントゥ・シャマシュ・シン・ティアマト・ラフム・ラハム・アン・エンキ・エンリル・イナンナ・ナンム・ナンナ・ニンフルサグ・ニンリル・シン・ウトゥ・アッカド・バビロニア・エア・ダムキナ・ティアマト・ナブー・マルドゥク・アッシリア・アッシュール・イシュタル・ナブー―――


 ―――アトゥム・アテン・アヌビス・アペプ・アメン・イシス・イムホテプ・ウアジェト・オシリス・クヌム・ゲブ・ケプリ・コンス・シュー・セクメト・セト・セベク・セルケト・ソプデト・タウエレト・テフヌト・トート・ネイト・ネクベト・ヌト・ヌン・ネフテュス・バステト・ハトホル・ハピ・プタハ・ヘケト・ベス・ホルス・イムセティ・ハピ・ドゥアムトエフ・ケベフセヌエフ・マアト・マヘス・メンヒト・モンチュ・ムト・ラー・メジェド―――


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 ―――ウガリット・アーシラト・アシュタロテ・アナト・エール・コシャルハシス・シャプシュ・バアルメルカルト・モト・ヤムナハル・ヒッタイト・アラル・ヘバト・クマルビ・シャルマ・シャウシュカ・テリビヌ・テシュブ・アルメニア・アストヒク・アナヒット・アラマズド・ヴァハグン・ハイクナハペト・アラ・ゾロアスター・アフラマズダー・アムシャスプンタ・スプンタマンユ・アシャワヒシュタ・ウォフマナフ・フシャスラワルヤ・スプンタアールマティ・アムルタート・ハルワタート・ヤザタ・アータル・アープ・アナーヒター・ウルスラグナ・スラオシャ・ティシュトリヤ・ハオマ・フワルフシャエータ・ミスラ・ラシュヌ・フラワシ・アンラマンユ・ズルワーン・エヴェンキ・ジャブダル―――」



 名前を名乗る内にもまた時は進み続け、遂に昼を迎えた。

 最も人々が活発に行動する時間帯、そしてここは人々の中でも活発な生命力溢れる子供達が何処よりも集まる大都会。

 ついでに言うと何処までも賑やかな特殊と言えるレベルで活気溢れる人々が集まるアンミール学園。


 そんなアンミール学園は未だ無風の深夜よりも静まり返っていた。

 僕の声だけが何処までも響き渡る。


 もう名乗り初めて一日をとっくに過ぎているが、本当に皆は大丈夫なのだろうか?

 都会の人は食事が必要じゃなかったの? 睡眠は? 排泄は? 呼吸も心拍も穏やか過ぎるけど本当に大丈夫?


 何度も大丈夫だと確認しても心配になる。


 さっきから原因を探ろうと深部まで鑑定、過去を覗いたがその原因も未だに解らない。

 皆最後に僕を視たところで固まったと言う共通点があるものの、他に共通点、原因なんか無かった。

 僕が原因なんてどう考えてもあり得ないし……。


 寧ろアンミールお婆ちゃん達のやり過ぎた演出が直接関係していない事が判明してしまって、余計に解らなくなった。


 もはや、僕には高度すぎて見分けのつかない完璧な敬礼、話を聞く態度と言われた方が今なら納得できてしまう。

 だかこれも絶対に違う事は確かだ。

 確かに僕をアンミールお婆ちゃん達の子孫と知って全力で聞いている可能性は0ではないが、僕はまだ名乗っている途中である。こんなに永ければ真面目に聞く必要など皆無に等しい。


『逆に動けている方から動けない理由を探ると言うのはどうですか?』


 僕がずっと唸り続けているとコアさんが助言をしてくれた。


 そういえば僕達が今まで視ていたのは動けない人達ばかりだ。動けている人、僕の親族達の事は全く探っていない。

 灯台もと暗しってやつかな。


『流石はコアさん、いい考えだね。早速やってみようか』


 僕はまず特に動けているような人達を探す。


 え~と、まずは当然のように感涙を流しながらあらゆる手段で僕の記録を残している村の皆。

 シャガンお爺ちゃんがいるから何もしなくても記録は残るのに……パラパラ漫画になりそうな位コマ送りな数ある絵画はまだいいとして、彫刻はいる? そんな数あってもパラパラ漫画みたいな事は出来ないし、口元しか変化はないよ?


 と言うか皆結構多芸多才だったんだね。

 お爺ちゃんはよくやってたけど、他の皆のは初めて視たよ。


 兎も角調べてみよう。


 あっ……。


『コアさん、そう言えば皆のステータスって何故か鑑定出来ないんだよね。名前が永く無くても殆ど数字とか記号だらけで何が書いてあるか解らないんだ』


 名前の永い部分を何とか突破出来ても村の皆のステータスは解読することが出来ない。

 皆も僕のステータスを視れないし、何故か皆自分でしか自分のステータスを読み取る事が出来ないのだ。


 村長は僕のステータスを解読してくれたがそれは鑑定をしたのではない。

 一から計算で導き出してくれていた。

 多分計算を頑張れば僕でも皆のステータスが解るのだろうが、僕にはそんな芸当は出来ない。


『マスター、忘れましたか? わたくしの“最後の歴史家(ココエラビ)”が在るのを。マスターのステータスを視ることの出来た宝物です。マスターの御家族のステータスも鑑定する事が出来ますよ。空いてる時間で完全修復もしておいたので、あのときよりも高性能で使えますし』


 そうだった。

 コアさんには僕のステータスを普通の方式にして示してくれた力がある。


『流石はコアさん、早速使ってみてよ』

『了解です。では』


 コアさんがそう言うと空に白亜の空中神殿が出現した。

 中心の開かれた柱と僅かな階段のみで構成された、泉の外縁を囲むように造った円形建造物を空に持って行き何重にも重ねたような神殿だ。

 小さな湖ならすっぽり入る位に大きいのに、地上に影を落としていない。むしろ透き通る清水に差し込むような光で地上を微かに照らしている。


 ……それにしても、修復したのってこんなに大きかったんだ。

 たかが鑑定をする道具だから大きくても水晶玉サイズだと思っていた。

 もうあれ、道具どころか建物、いや島だよね?


 幸い隠蔽機能か何かで透明になっているけど、発している光は消せていないから何か在ると、見えなくても圧迫を与えている。

 本当に皆正気を保っていなくて良かった。


 それに機能の方は期待出来たそうだ。

 あそこまで大きければそれに見合うだけの何かがある筈。


『では鑑定を開始します。まずは名前の短そうな村長さんから』


 コアさんがそう言うと空中神殿は光を集め純白の神光を放つ。

 光は中心の何も無いところに集まり、光の風の集まった湖のような膜を張る。

 空中神殿にはいつの間にか操作をしに行ったらしき眷属達。


 大儀式を開始する。


 すでに鑑定は始まったらしい。


 僕達にしか見えない文字列が僕達の前に現れる。


 そしてすぐに砕けた。


 …………。


『『何故?』』


 視れば空中神殿も大崩壊を始めている。

 破片は途中で光の粒子になって消え行くから地上に被害は無いが、見事な程の大崩壊だ。

 木端微塵に砕けて逝く。


『コアさん、何が起こったの?』

『……おそらく、村長さんの場合は称号が多すぎたのかと。名前までは鑑定できていましたから……』

『……称号が多くても鑑定って失敗するんだね』


 僕の名前と称号は鑑定できていたから、村長の称号はそれを足し合わせたよりも多いと……流石数字の単位が無くなって数字の羅列で年齢を言うレベルの永生きは違う。


『……気を取り直してマスターのお母様を鑑定しましょう』


 コアさんがそう言うと崩壊していた空中神殿が時間を巻き戻すかのように修復されていった。

 そして再び稼働する。


『マスターのお母様も名前は永いでしょうが、年齢はマスターにもっとも近い。成功する筈で…………』


 だが結果は同じだった。

 コアさんが話すそばから空中神殿は崩壊して逝く。


『……お母さんも、僕とかなり歳が離れているんだよね』

『…………そうでしたか』

『……もう、村の皆の鑑定は諦めよう。村長も僕達のステータスは飾りみたいなものだって言っていたし』

『…………確かに、ここまでくると何でもありの一言で納得出来ますね…………』


 なんかコアさんは少し失礼な勘違いをしているが、現実逃避に向かう手前ほどに疲れた様子だったので触れないでおく。

 そして疲れを忘れさせる為に助言をする。


『他の皆のステータスを視よう。村の皆以外のステータスはなんの道具も使わずに視れたから』

『……それを早く言ってください。皆さん名前が永いのだと思っていましたよ。では気を取り直して鑑定してみましょう。

 えー、活発に動けている方は…………あの方にしてみましょう』


 そう言ってコアさんは指を指す。


 指先を辿るとそこには動ける皆の中でも目立ち、我が道を独走している人物がいた。


 彼は暖かくなり始めた入学式日和の今日、春の始めにも関わらずこたつに入って寝転がりながらミカンを食べている。

 野外でこたつと言うだけでも色々とアレだが、この盛大な式典の中でこれは凄すぎる。

 一応視線はずっと僕の方を見ているが、それ以外は完全な自由。


 服装も外に出られるようなものではなくどう視ても家着。

 美しい黒髪も寝癖がしっかりとついていて、澄んだ黒い眼も眠そうにしている。

 顔が絶対に人とは呼べないレベルで整っているお陰で、それら全ての乱れが強調されてあり得ない程目立つ。


 さらに彼の背後に立つ二人の存在も彼の異様さを周囲にこれでもかと強調している。


 それぞれどこか喪服に見える武装をした純白の勇者と漆黒の魔王。

 二人共今にも武器を抜いてくつろぐ彼を今にも斬りかかろうとしている。因みに武器は色が逆の型の全く同じ日本刀だ。

 まだ斬っていないのは二人の側近が必死に止めているからで、その人たちも合わせて凄く目立つ。


『……パパ達だね』

『パパ!? マスターの!?』

『そうだよ。こたつで寝転がっているのはパパ達の一人、僕の系譜、“第一神統”、ゼンだよ』

『……今の状況とこれまでの事を考えて、そのゼンとは【平穏なるニート】【最ニート】【ニート神】【平穏の超越神】【安眠の超越神】【職業自宅警備ワールドガーディアン】とか呼ばれている、“平穏教”主神のあの方ですか?』

『……多分そうだね』


 パパは長い話とかはしないから聞いたことが無かったけど、多分その人で合っていると思う。

 後ろのお爺ちゃんお婆ちゃんも【絶対正義の勇者】【必要悪の魔王】を自称していたし。

 そうだ、後ろの二人も紹介しておこう。


『後ろの二人はザラスシュトラお爺ちゃんとアンリお婆ちゃんね。パパの両親だよ』

『……【絶対正義の勇者】【必要悪の魔王】ですね。伝承によるとそのお二方は決して感情を見せないとされているのですが……結婚してこれまた凄い方が息子だったとは……』

『そう? いつもこんな感じだよ?』


 二人揃っていつもパパを叱っている。

 僕のことは思いっきり可愛がってくれるし、寧ろ感情を出していない時を見たことがない。


『じゃあやっぱり英雄譚ライトサーガの人達とは別人かな?』

『あの存在感、間違いなく本物でしょう。

 ……あとさっき、パパの一人と言いましたか? マスターは複数の両親がいるので?』

『うん? そうだよ。ほら、僕の繋がりを視てみなよ。他にもパパ達がいるでしょ?』

『……本当に複数いますね……マスターはわたくしの思う以上に人から離れた存在のようですね……』


 コアさんがそう失礼なことを言う。

 両親が複数いることの何がおかしいのだろうか?

 確かに本とかだと実の父親一人、実の母親一人で子供が産まれるけれども。

 ……あれ? 僕がおかしい?


 いやそんな筈は……なんにしろ反論を。

 確かこんな理由だった気が。


『僕は人だよ。でも田舎者だから子創りの相手は何年もかけて誰かから生まれて来るようにしなきゃいけないけど、どうしても一人だけじゃ条件に満たないんだよ。だから数で補っているだけだから、僕はいたって普通の人だよ』

『まず、結婚の条件とかではない根本的な条件がある時点で、普通の人とは呼べないと思いますが?』


 ……僕でもそう思う。

 思えば昨日もコアさんに反論出来なかったし、今回も僕が人だと証明するどころか墓穴を掘る結果になりそうだ。


『コアさん、そんな事よりも早く鑑定して皆が固まっている原因を探ろう?』

『あからさまに話を変えましたね……。

 それについてもあの方々との比較では原因は解らないと思いますよ。数多の世界で信仰されるような世界神、その中でも飛び抜けた方々です。どんな事態になってもあの方々が動けなくなる事はないでしょう。鑑定しなくても解りますよ』

『確かに……』



「―――ヒンドゥー・アディティ・アーディティヤ・アグニ・アシュヴィン・アルダーナリシュヴァラ・インドラ・ウシャス・ヴァーユ ・ヴァイローチャナ・ヴァス・ヴァルナ・ヴィシュヌ・カーラネミ・カーリー・ガネーシャ・カーマ・ガンガー・クベーラ・サヴィトリ・サティー・サラスヴァティー・シヴァ・スカンダ・スーリヤ・ソーマ・ダーキニー・ディヤウス・ヴィシュヴェーデーヴァ・ドゥルガー・ナンディン・ハヌマーン・ハリハラ・パールヴァティー・パルジャニヤ・プーシャン・ブラフマー・プリティヴィー・ヤマ・ラクシュミー・ラートリー・ルドラ・マルト・ローカパーラ―――


 ―――エトルリア・アルパン・メンルヴァ・ネスンス・ティニア・トゥラン・ユニ・ヴォルトゥムナ―――


 ―――ダキア・ザルモクシス・ベンディス―――


 ―――ケルト・アヌ・アリアンロッド・アルティオ・エポナ・エリウ・オェングス・アンガス・マク・オグ・オグマ・グウィディオン・クーフーリン・クルーニャ・ケリドウェン・ケルヌンノス・ゴヴニュ・スカアハ・ダグザ・ダヌ・タラニス・ディアンケヒト・ヌアザ・ネヴァン・バンバ・フィンマックール・ブリギッド・ブレス・ベリサマ・ベレヌス・ベンディゲイドブラン・ボアン・マッハ・マナナンマクリル・ミァハ・ミディール・モリガン・リル・ルー・ルフタ―――


 ―――イズン・ヴァーリ・ヴィーザル・ウル・エーギル・エイル・オーズ・オーディン・クヴァシル・シヴ・ソール・テュール・トール・ニョルズ・ノルン・ヴェルダンディ・ウルド・スクルド・バルドル・フォルセティ・ブラギ・フリッグ・フレイ・フレイヤ・ヘイムダル・ヘーニル・ヘズ・マーニ・ミーミル・ユミル・ヨルズ・ロキ・フェンリル・ヘル・ヨルムンガンド・ヴァルキュリヤ―――


 ―――スラヴ・ヴォーロス・ヴェレス・スヴァローグ・ストリボーグ・セマルグル・ダジボーグ・ペルーン・ホルス・モコシ・スヴェントヴィト・チェルノボグ・トリグラフ・ヤロヴィト・ドレカヴァク・ベロボーグ・ヤリーロ―――


 ―――バルト・アウセクリス・デークラ・ディエヴス・ユミス・カールタ・ライマ・マーラ・メーネス・ペールコンス・サウレ・ウーシンシュ・ヴェリュマーテ―――


 ―――リトアニア・ダーリア・ディエヴァス・ライマ・メーヌオ・ペルクーナス・プラアムジス―――


 ―――フィンランド・アハティ・ロウヒ・ミエリッキ・ペッコ・ペルケレ・ラウニ・タピオ・ウッコ―――


 ―――ローマ・アポロー・ウーラヌス・カイルス・ウゥルカーヌス・ウェスタ・ウェヌス・クピードー・キューピット・ケレース・サートゥルヌス・ソール・ディアーナ・ネプトゥーヌス・バックス・フォルトゥーナ・プルートー・プルートゥス・プロセルピナ・マイア・マールス・ミネルウァ・メルクリウス・ヤーヌス・ユースティティア・ユーノー・ユーピテル・ラウェルナ・ルーナ・ルーミーナ―――


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 ―――

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 ―――

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 ―――アラガミ・コウジン・イチ・イドカミ・イナリ・ウジガミ・ウマヤガミ・カイジン・オンミョウ・カマド・ゴリョウ・コシン・コトアマツ・コンセイ・ジヌシ・ジンダイシチダイ・スイジン・ゾウカサンシン・ソシン・ソレイ・タタリ・タノカミ・タマタ・チンジュ・テンジン・ドウキョウ・ニギミタマ・アラミタマ・ヒトリガミ・ヒトガミ・ブッシン・ミコ・ミサキ・ミサカドノ・ミハシラ・ミヤノメグリ・ムナカタ・ヤクガミ・ヤシキガミ・ヤネガミ・ヤマノカミ・ヤマタノオロチ・リュウジン―――


 ―――ヌマヌオシ・アカル・アキグイノウシ・アキ・アキヤマノシタビ・アクト・アクル・アサマ・アビミツ・アザミノイリ・アシガラノサカモト・アジスキタカヒコネ・アシナダカ・アシナヅチ・アシハラノシコ・アスハ・アズミノオオハマ・アタ・アツタ・アヅミノイソラ・アネクラヒメ・アナト・アハナギ・アワシマ・ルカミヅ・クニタマ・クメ・ヒコネ・ヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズ・ホノニニギ・ホホデミ・ヒタカヒコニニギ・コホホデミ・マラ・ミカツボシ・ミソラトヨアキヅネワケ・テルミタマ・アマテラスオオノ・ニギハヤミ・イワトワケ・タネコ・ミチネ・イクタマ・ウズメ・オシオ・オシコロワケ・オシヒ・オシホミミ・オハバリ・カク・カグヤマ・カゴヤマ・クヒザモチ・クラド・コヤネ・サギリ・サグメ・サヅチ・サデヨリ・シタツクラシシ・タヂカラ・タナバタ・ツドヘチヌ・トコタチ・トヨタラシカラ・トリフネ・ナエマス・ハヅチ・ヒデリ・ヒトツネ・ヒトツハシラ・ヒナドリ・ヒバラオオシナドミ・ヒワシ・フキ・フタヤ・フトダマ・フユキヌ・ホアカリ・ホヒ・マヒトツ・ミカゲ・ミカヌシ・ミクマリ・ミソラトヨアキヅネワケ・ミナカヌシ・ミハシラ・ヤゴコロオモイカネ・ワカヒコ・アラカトベ・アワジノホ・サワケシマ・アワナギ・アワナミ・アンバ・イオツイワムラ・イカスリ・イクダサキタマ・イクツヒコネ・イコナ・イコマツ・イザナギ・イザナミ・イシコリドメ・イズサン・イスルギ・イセツ・イソタケル・イチキシマ・イチモクレン・イヅナ・イヅノ・イナセハギ・イヒカ・イワオシワクノコ・イワサク・ネサク・イワス・イワツチ・イワツツノ・イヤ・イワナガ・ウカノミタマ・ウガヤフキアエズ・ウケモチ・ウヒヂニ・スヒヂニ・ウマシアシカビヒ・ウムギ・ウワツツノ・ウワハル・エノモト・オウミノシバヌイリキ・オオアサ・オオイカヅチ・オオカムヅミ・オオグチマ・オオクニ・オオゲツ・オオゴトオシ・オオトシ・オオトノベ・オオトヒワケ・オオナオビ・オオナムチ・オオヒルメノムチ・オオマガツヒ・オオミヤノメ・オオモノイミ・オオモノヌシ・オオヤツ・オオヤビコ・オオヤマクイ・オオヤマツミ・オオワタツミ・オカミ・オオタケツミ・オキタマ・オキツカイベラ・オキツナギサ・オクヤマツミ・オトゴサ・オホトマト・オカミ・オミヅヌ・オモイカネ・オモダル・カグツチ・カザケツワケノオシ・カスガ・カタクロク・カナヤコ・カナヤマ・カミナオビ・カミムスビ・カムオオイチ・カムヤタテ・カモ・カモタケツムミ・カモタマヨリ・カモワケイカヅチ・カヤナルミ・カヤノ・カラ・キサガイ・キノオヤ・キノタマ・キントビ・クエビコ・ククノチ・ククリ・クシイワマド・クシタマノ・クシナダ・クシマチ・クズリュウ・クニオシトミ・クニタマ・クニサツチ・クニノクヒザモチ・クニノクラド・クニノサギリ・クニノサヅチ・クニノトコタチ・クニノミクマリ・クニノミハシラ・クマノハヤタマノオ・クマノクスビ・クマノフスミ・クラオカミ・クラミツハ・クラヤマツミ・クロイカヅチ・ケツミコ・コケムスメ・コトサカノオ・コトシロヌシ・コノハナサクヤ・コノハナチル・サカシナヒコナ・サキタマ・サクイカヅチ・サクイノ・スギハラ・サクタ・サシクニオオ・サシクニワカ・サホ・サムカワ・サルタ・シオツチノオジ・シキツ・シキヤマヌシ・シコブチ・シタテル・シタハル・シナツ・シナトベ・シラヤマ・スクナヒコナ・スサノヲ・スセリ・スミヨシ・セオリツ・ソコツツノオ・ソソウ・タカオ・タカミムスビ・タカテル・タギツ・タキリ・タクハタチヂ・タケイワタツ・タケハヅチ・タケヒラトリ・タケムカヅチ・タケミズワケ・タケミナカタ・タケミナカタトミノミコトヒコガミワケ ・タゴリ・タヂカラオ・タハヤ・タツタ・タニグク・タヒリキシマルミ・タマノオヤ・タマヨリ・チマタノ・ツキサカキイツミタマアマサカルムカツ・ツクヨミ・ツチイカヅチ・ツヌグイ・ツマツ・ツラナギ・ツラナミ・テナヅチ・トオツマチネ・トオツヤマサキタラシ・トキハカシ・トシ・トトリ・トリナルミ・トヨウケ・トヨクモノ・トヨタマ・トヨヒワケ・トリノイワクスフネ・ナイ・ナオビ・ナガシラハ・ナカツツ・ナキサワメ・ナルイカヅチ・ニウツ・ニギハヤヒ・ニニギ・ヌナカワ・ヌノオシトミトリナルミ・ハジカミ・ハチマン・ハニヤス・ハヤアキツ・ハヤチネ・ハヤミカタノタケサハヤジヌミ・ハラエド・ヒカワ・ヒサツ・ヒトコトヌシ・ヒナテルヌカタビチオイコチニ・ヒノカグツチ・ヒハヤヒ・ヒヒラギソノハナマヅミ・ヒメ・ヒルコ・フカブチノミズヤレハナ・フスイカヅチ・フツヌシ・フテミミ・フトダマ・フヌズヌ・フワノモヂクヌスヌ・ヘサカル・ヘツカイラベ・ヘツナギサ・ホオリ・ホスセリ・ホデリ・ホノイカヅチ・ホムスビ・マガツヒ・ミカシキヤ・ミカヌシヒコ・ミカハヤヒ・ミクマリ・ミケツ・ミシマ・ミゾクイ・ミチノナガチハ・ミツハノメ・ミトシ・ミノチ・ミヒカリ・ミホツ・ミロナミ・ムトウ・ムナツキ・ヤエコトシロヌシ・ヤガワエ・ヤクサノイカツチ・ヤサカトメ・ヤシマジヌミ・ヤシマムジ・ヤソマガツヒ・ヤタガラス・ヤツカミズオミツム・ヤマトオオクニタマ・ヤマヒコ・ヤゴコロオモイカネ・ユラ・ワカイカヅチ・ワカウカ・ワカツクシ・ワカヒルメ・ワカフツヌシ・ワクムスビ・ワケイカヅチ・ワズライノウシ・ワタツミ・オウバシン・カハク・カンセイテイクン・ゲンブ・トウダ・リクゴウ・テンクウ・テンコウ・タイモ・コウジン・コンジン・スザク・セイリュウ・タイオン・テンイチ・ビャッコ・サイギョウシン・サイセツシン・サイハシン・ジュロウジン・シンノウ・ショウキ・ショウメンコンゴウ・ダイコンジン・タイサイ・ダイショウグン・トシトク・ハクリュウ・セキリュウ・コクリュウ・コウリュウ・ヒメコンジン・ヒョウビ・フウジン・ライジン・フクロクジュ・メグリコンジン―――」



『……マスター、今まで無視してきましたが名前、永いのもアレですが、なんかどこからか引っ張ってきた適当なものになっていません?』


 結局、皆が固まっている原因が判明しないまま時が過ぎ、夕食を食べている頃、コアさんが突然失礼なことを言い出した。


『神様の名前から引用しているだけだよ。縁起が良いでしょう? 地球のヨーロッパとか言う場所では天使から名前を付けたりするらしいし、何もおかしな事はないよ』


 当然僕はそう反論した。

 僕も手当たり次第に神様の名前を付けるのはどうかと思うが、僕の名前に永い以外の要素が混じっては余計に僕の名前がアレな事になる。

 認める訳にはいかない。


『……では、何故あいうえお順何ですかね? どこかの目次からそのまま取ってきたようにしか思えないのですが?』

『……名前にしちゃうとどんな順であれ並べなくちゃいけない。でも神様に序列を付けるような不敬な真似は罰当りだから、あいうえお順にしたんだよ……きっと』


 僕も名付けた親族を呼び出したいが、名付けられてしまった以上、適当説を認める訳にはいかないのだ。


 大事なことだから何度でも言う。


 認めたくても、認めてしまう訳にはいかないのだ。



「―――アポロドーロス・ビブリオテーケー・ウラノス・ゲー・ヘカントケイル・ブリアレオース・ギュエース・コットス・キュクロープス・アルゲース・ステロペース・ブロンテース・タルタロス・ティーターン・オーケアノス・コイオス・ヒュペリオン・クレイオス・イーアペトス・クロノス・ティーターニス・テテュス・レア・テミス・ムネーモシュネー・ポイベー・ディオーネー・テイアー・エリーニユエス・アレクトー・ティシポネー・メガイラ・ヘスティア・デメテル・ヘラ・プルトン・ポセイドン・ゼウス・クーレース・メリッセウス・ニンフ・アドラースティアー・イーデー・アマルテイア・メーティス・カムペー・オーケアニテス・アシアー・ステュクス・エーレクトラー・ドーリス・エウリュノメー・アムピトリーテー・メーティス・アステリアー・レートー・エオス・ヘリオス・セレネ・ポントス・エウリュビアー・アストライオス・パラース・ぺルセース・アトラス・プロメテウス・エピメテウス・メノイティオス・ピュリラー・ケンタウロス・ケイローン・クラトス・ゼーロス・ビアー・ポルコス・タウマース・ネーレウス・ケートー・イーリス・ハルピュイア・アーエロー・オーキュペテー・ポルキデス・ゴルゴーン・ネーレイデス・キューモトエー・スペイオー・グラウコノメー・ナウシトエー・ハリエー・エラトー・サオー・アムピトリーテー・エウニーケー・テティス・エウリメネー・アガウエー・エウドーレー・ドートー・ペルーサ・ガラテイア・アクタイエー・ポントメドゥーサ・ヒッポトエー・リューシアナッサ・キューモー・エーイオネー・ハリメーデー・プレークサウレー・エウクランテー・プロートー・カリュプソー・パノペー・クラントー・メリテー・ディオーネー・ネーサイエー・デーロー・エウアゴレー・プサマテー・エウモルペー・イオネー・デュナメネー・ケートー・リムノーレイア・ヘーベー・エイレイテュイア・アレース・ホーライ・エイレーネー・エウノミアー・デイケー・クロートー・ラケシス・アトロポス・モイライ・アプロディーテー・カリテス・アグライエー・エウプロシュネー・タレイア・ペルセポネー・カリオペー・クレイオー・メルポメネー・エウテルペー・エラトー・テルポシコレー・ウーラニアー・タレイア・ポリュヒュムニアー・ムーサ・リノス・オルペウス・エウリュディケー・ヒュアキントス・レーソス・カリオペー・コリュバース・セイレーン・ヘーパイストス・アルテミス・アポローン・オーリーオーン・トリートーン・ロデー・デーモポーン・パニュアッシス・アスカラポス・ギガース・プレグライ・パレーネー・ポルピュリオーン・アルキュオネウス・エリュテイア・ヘラークレース・アテーナー・エピアルテース・エウリュトス―――」



『……マスター、目次じゃなくてもそのままは名前としてどうかと思うのですが?』

『……なんのことかな?』


 僕は知らない。

 何も知らない。

 世の中には知っていても知らなかった事にした方が良いこと、いや知らなかった知らなかった事にしなければならない事実もあるのだ。


『いや、思いっきりギリシア神話(ビブリオテーケー)と、アポロドーロスと名乗っているではありませんか……』

『……人名以外とか同じのも混ざってるし大丈夫だと思うよ。それに独断と偏見で若干原文と違うところも有るし、力尽きて順場が狂ったところもあるし……』

『原文とはっきり言いましたね? ……あと力尽きるとは何がですか?』



「―――メンデレーエフ・シュウキヒョウ・スイソ・ヘリウム・リチウム・ベリリウム・ホウソ・タンソ・チッソ・サンソ・フッソ・ネオン・ナトリウム・マグネシウム・アルミニウム・ケイソ・リン・イオウ・エンソ・アルゴン・カリウム・カルシウム・スカンジウム・チタン・バナジウム・マクロム・マンガン・テツ・コバルト・ニッケル・ドウ・アエン・ガリウム・ゲルマニウム・ヒソ・セレン・シュウソ・クリプトン・ルビシウム・ストロンチウム・イットリウム・ジルコニウム・ニオブ・モリブデン・テクネチウム・ムテニウム・ロジウム・パラジウム・ギン・カドミウム・インジウム・スズ・アンチモン・テルル・ヨウソ・キセノン・セシウム・バリウム・ランタン・セリウム・プラセオジム・ネオジム・プロメチウム・サマリウム・ユウロピウム・ガドリニウム・テルビウム・ジスプロシウム・ホルミウム・エルビウム・ツリウム・イッテルビウム・ルテチウム・ハフニウム・タンタル・タングステン・レニウム・オスミウム・イリジウム・ハッキン・キン・スイギン・タリウム・ナマリ・ビスマス・ポロニウム・アスタチン・ラドン・フランシウム・ラジウム・アクチニウム・トリウム・プロトアクチニウム・ウラン・ネプツニウム・プルトニウム・アメリシウム・キュリウム・バークリウム・カリホニウム・アインスタイニウム・フェルミウム・メンデレビウム・ノーベリウム・ローレンシウム・ラザホージウム・ドブニウム・シーボーギウム・ボーリウム・ハッシウム・マイトネリウム・ダームスタチウム・レントゲニウム・コペルニシウム・ニホニウム・フレロビウム・モスコビウム・リバモリウム・テネシン・オネガソン―――」



『…………マスター、神話は万歩譲っていいとしましょう。これは何ですか?』

『……僕の名前……』

『元素の周期表ですよね!?』

『元素は万物を造る大元、名前を造るのにも必要な要素なんだよ。便利だし……』


 とりあえず僕でも理解出来ない理論で反論しておく。


『どんな理論ですか!? せめて名前らしく変形しましょうよ! あと名前に便利要素要りませんよね!?』



「―――ハイドロゲン・ヘリウム・リチウム・ベリリウム・ボーロン・カーボン・ニトロゲン・オキシゲン・フロリネ・ネオン・ソディウム・マグネシウム・アルミニウム・シリコン・フォスフォース・スルファー・クロリネ・アルゴン・ポタジウム・カルシウム・スカンジウム・チタニウム・バナジウム・クロミウム・マンガン・アイアン・コバルト・ニッケル・カパー・ジンク・ガリウム・ゲルマニウム・アーセニック・セレニウム・ブロミネ・クリプトン・ルビシウム・ストロンチウム・イットリウム・ジルコニウム・ニオビウム・モリブデニウム・テクネチウム・ムテニウム・ロジウム・パラジウム・シルバー・カドミウム・インジウム・ティン・アンチモニー・テルルニウム・イオディネ・キセノン・セシウム・バリウム・ランタン・セリウム・プラセオジム・ネオジム・プロメチウム・サマリウム・ユウロピウム・ガドリニウム・テルビウム・ジスプロシウム・ホルミウム・エルビウム・ツリウム・イッテルビウム・ルテチウム・ハフニウム・タンタル・タングステン・レニウム・オスミウム・イリジウム・プラチニウム・ゴールド・メーキュリー・タリウム・リード・ビスマス・ポロニウム・アスタチン・ラドン・フランシウム・ラジウム・アクチニウム・トリウム・プロトアクチニウム・ウラニウム・ネプツニウム・プルトニウム・アメリシウム・キュリウム・バークリウム・カリホニウム・アインスタイニウム・フェルミウム・メンデレビウム・ノーベリウム・ローレンシウム・ラザホージウム・ドブニウム・シーボーギウム・ボーリウム・ハッシウム・マイトネリウム・ダームスタチウム・レントゲニウム・コペルニシウム・ニホニウム・フレロビウム・モスコビウム・リバモリウム・テネシン・オネガソン―――」



『いや英語読みっぽくしただけじゃないですか!? なんか絶対に間違えてる読み方も混じってますし! せめて正しい読みにしましょうよ!』

『……発音に拘ろうとしても、利便性を捨てる結果になるならやらない方がいいんだよ。デザイン、流行、文化と同じだね』

『それらしく言っても事実は変わりませんからね!? あとなんかわたくしが悪いみたいな言い方じゃありませんかね!?』



「―――クラークスウ・サンソ・ケイソ・アルミニウム・テツ・カルシウム・ナトリウム・カリウム・マグネシウム・スイソチタン・タンソ・リン―――


 ―――ヒョウジュンデンキョクデンイ・イオンカケイコウ・カリウム・カルシウム・ナトリウム・マグネシウム・アルミニウム・アエン・テツ・ニッケル・スズ・ナマリ・スイソ・ドウ・スイギン・ギン・ハッキン・キン・カソウカナマアアテニスンナヒドスギルシャッキン――――」



『いや便利ですけども!? 覚え方までご丁寧に!』

『……時には、利便性ばかりを求めてはいけない事もあるんだよ。何事も必要なのはバランスなんだろうね』

『やはりわたくしが諭されているようになっていませんか!? それにこの名前のバランス、測る要素からしてバランスが狂ってますからね!? せめて名前と言う要素に極振りしましょうよ!』

『……大丈夫、次は名前要素に極振りだから』



「―――マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル・マイケル―――」


『いや一つの名前に極振りしてもこれじゃ意味無いでしょうが!? 同じ名前が繰り返される人って初めて見ましたよ!? あと一つの神話シリーズよりも長くありませか!?』


 僕も極めて同感だ。

 しかし変えられぬ名前。どこまでコアさんが正論を言っていても僕は自分の名前を少しでもまともであると思い込む為に反論せねばならない。


 何回この自己暗示をかければいいのだろうか?


『……コアさん、同じ名前じゃないよ。正しく書くと言語が違うんだ。マイケルは地球の伝承にある大天使ミカエル、他の数多の世界でも有名なこの天使の名が語源だから、色んな国地域、時代世界でこの名が広く使われているんだよ。でも当然場所によって文字は異なる。そう言う経緯すべての籠った素晴らしい名前なんだよ』


 うん、自分でも驚くほどの言いわ…反論ができた。

 自己暗示、恐るべし。


『……文字が違うのなら読み方も違うものじゃありませんかね?』

『……後世に伝わって初めてその違いは出るんだよ』



「―――マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル・マイケル・ミヒャエル・ミシェル・ミケーレ・ミゲール・ミハイル―――」



『読みのバリエーション出ても六つだけじゃないですか!?』

『……カタカナ表記だから、若干のアクセントの違いはカタカナでは表しきれないんだよ』

『と言うかさっきもこの語順聞きましたけど!? 同じ名前を違う読みにしただけだったのですか!?』

『……ほら、日本には漢字もあるし。違う漢字なら全く違う名前だから。それと同じだよ』



「―――タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ・タロウ―――」



『これに関しては漢字のパターンそんなにありませんよね!? 大方は太郎さんですよね!?』

『……世には色々な言語があるから』

『ほぼ日本人しか名前に使いませんよね!?』

『……漢字は万能なんだよ。色々な読み方、読ませ方を与えられる。太郎の太を一つ変えるだけでも多、田、大、他、色々作れるんだよ。最大漢字三文字にも出来るしね』

『実際に使われない名前でも作れればいいと言う発想ですか!?』



「―――タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー・タロー―――」



『何ですか!? これはー!!』

 ついに念話だが確実に山びこが五回は返ってくる叫びを上げるコアさん。

 僕も内心は同じだ。


 でも僕は反論せねばならない。

 ……本当にこの自己暗示何回目だろう?


『……タロウの数だけタローはいるのさ』

『いや読みが適当になっただけだからそうでしょうけれども!?』

『……日本をニホンと読む人もいればニッポンと読む人もいる。ニッポン語と言う人は居ないし、皆ニホン語を話すと言うから多分本当の正解はニホン。でもニッポンと読む方が楽だし伝えやすいから多人数にたいしてはそちらを使う。

 これはどちらかが正しいとかそう言う問題じゃないんだよ。普段使いはニッポンの方がいい、でも改まったり後ろに語が続くときはニホンでしか読めない時もある。どちらも必要なんだ。解っていても決めてはいけない。

 タロウとタローも同じ。殆どの人はタローと呼ぶ。でも改まって言うと必ずタロウだろう。どちらかを切り捨ててはいけないんだ。例え漢字が同じだとしても、どちらも尊重しなければならないんだよ』


『……名前自体は正式なものしか必要ありませんよね。マスターが言っているのは名前を付けた後の問題だと思うのですが?』

『…………』



「―――イチロウ・ジロウ・サブロウ・シロウ・ゴロウ・ロクロウ・ナナロウ・ハチロウ・クロウ・ジュウロウ・ジュウイチロウ・ジュウニロウ・ジュウサンロウ・ジュウヨンロウ・ジュウゴロウ・ジュウロクロウ・ジュウハチロウ・ジュウクロウ・ニジュウロウ・ニジュウイチロウ・ニジュウニロウ・ニジュウサンロウ・ニジュウヨンロウ・ニジュウゴロウ・ニジュウロクロウ・ニジュウナナロウ・ニジュウハチロウ・ニジュウクロウ・サンジュウロウ・サンジュウイチロウ・サンジュウニロウ・サンジュウサンロウ・サンジュウヨンロウ・サンジュウゴロウ・サンジュウロクロウ・サンジュウナナロウ・サンジュウハチロウ・サンジュウクロウ・ヨンジュウロウ・ヨンジュウイチロウ・ヨンジュウニロウ・ヨンジュウサンロウ・ヨンジュウヨンロウ・ヨンジュウゴロウ・ヨンジュウロクロウ・ヨンジュウナナロウ・ヨンジュウハチロウ・ヨンジュウクロウ・ゴジュウロウ・ゴジュウイチロウ・ゴジュウニロウ・ゴジュウサンロウ・ゴジュウヨンロウ・ゴジュウゴロウ・ゴジュウロクロウ・ゴジュウナナロウ・ゴジュウハチロウ・ゴジュウクロウ・ロクジュウロウ・ロクジュウイチロウ・ロクジュウニロウ・ロクジュウサンロウ・ロクジュウヨンロウ・ロクジュウゴロウ・ロクジュウロクロウ・ロクジュウナナロウ・ロクジュウハチロウ・ロクジュウクロウ・ナナジュウロウ・ナナジュウイチロウ・ナナジュウニロウ・ナナジュウサンロウ・ナナジュウヨンロウ・ナナジュウゴロウ・ナナジュウロクロウ・ナナジュウナナロウ・ナナジュウハチロウ・ナナジュウクロウ・ハチジュウロウ・ハチジュウイチロウ・ハチジュウニロウ・ハチジュウサンロウ・ハチジュウヨンロウ・ハチジュウゴロウ・ハチジュウロクロウ・ハチジュウナナロウ・ハチジュウハチロウ・ハチジュウクロウ・キュウジュウロウ・キュウジュウイチロウ・キュウジュウニロウ・キュウジュウサンロウ・キュウジュウヨンロウ・キュウジュウゴロウ・キュウジュウロクロウ・キュウジュウナナロウ・キュウジュウハチロウ・キュウジュウクロウ・ヒャクロウ―――」



『……何故でしょうか? この名前がまともに聞こえるのですが?』

『……奇遇だね。僕もだよ』

『……自分で自分の名が変だと認めましたね?』

『……まともな名前をまともと思う事のどこに変だと言う要素があるのかな?』



「―――アリーゼ・イリーゼ・ウリーゼ・エリーゼ・オリーゼ・カリーゼ・キリーゼ・クリーゼ・ケリーゼ・コリーゼ・サリーゼ・シリーゼ・スリーゼ・セリーゼ・ソリーゼ・タリーゼ・チリーゼ・ツリーゼ・テリーゼ・トリーゼ・ナリーゼ・ニリーゼ・ヌリーゼ・ネリーゼ・ノリーゼ・ハリーゼ・ヒリーゼ・フリーゼ・ヘリーゼ・ホリーゼ・マリーゼ・ミリーゼ・ムリーゼ・メリーゼ・モリーゼ・ヤリーゼ・ユリーゼ・ヨリーゼ・ラリーゼ・リリーゼ・ルリーゼ・レリーゼ・ロリーゼ・ワリーゼ・ヰリーゼ・ヱリーゼ・ヲリーゼ・ンリーゼ・ガリーゼ・ギリーゼ・グリーゼ・ゲリーゼ・ゴリーゼ・ザリーゼ・ジリーゼ・ズリーゼ・ゼリーゼ・ゾリーゼ・ダリーゼ・ヂリーゼ・ヅリーゼ・デリーゼ・ドリーゼ・バリーゼ・ビリーゼ・ブリーゼ・ベリーゼ・ボリーゼ・キャリーゼ・キュリーゼ・キョリーゼ・シャリーゼ・シュリーゼ・ショリーゼ・チャリーゼ・チュリーゼ・チョリーゼ・ニャリーゼ・ニュリーゼ・ニョリーゼ・ヒャリーゼ・ヒュリーゼ・ヒョリーゼ・ミャリーゼ・ミュリーゼ・ミョリーゼ・リャリーゼ・リュリーゼ・リョリーゼ・ギャリーゼ・ギュリーゼ・ギョリーゼ・ジャリーゼ・ジュリーゼ・ジョリーゼ・ヂャリーゼ・ヂュリーゼ・ヂョリーゼ・ビャリーゼ・ビュリーゼ・ビョリーゼ―――」



『……マスター、頭文字を変えただけでここまで素晴らしい名前になるのですね』

 ついにコアさんが洗脳され始めた。


『……騙されちゃ駄目だよ。さっきのよりは名前っぽいけど、ただお母さんが自分の名前を多く入れようとしただけだから』

『……マスターも頭が狂い初めていません? 立ち位置忘れていますよ?』

『……コアさんこそ、そう言う事は言わなくてもいいんだよ』


 なんにしろ僕たちの思考回路は狂い始めたらしい。

 多分、名付けた犯人も含めて皆同じ想いだと思う。僕も含めて引き返す事が出来ないのだ。



「―――ラビョリーゼ・リアリーゼ・リイリーゼ・リウリーゼ・リエリーゼ・リオリーゼ・リカリーゼ・リキリーゼ・リクリーゼ・リケリーゼ・リコリーゼ・リサリーゼ・リシリーゼ・リスリーゼ・リセリーゼ・リソリーゼ・リタリーゼ・リチリーゼ・リツリーゼ・リテリーゼ・リトリーゼ・リナリーゼ・リニリーゼ・リヌリーゼ・リネリーゼ・リノリーゼ・リハリーゼ・リヒリーゼ・リフリーゼ・リヘリーゼ・リホリーゼ・リマリーゼ・リミリーゼ・リムリーゼ・リメリーゼ・リモリーゼ・リヤリーゼ・リユリーゼ・リヨリーゼ・リラリーゼ・リリリーゼ・リルリーゼ・リレリーゼ・リロリーゼ・リワリーゼ・リヰリーゼ・リヱリーゼ・リヲリーゼ・リンリーゼ・リガリーゼ・リギリーゼ・リグリーゼ・リゲリーゼ・リゴリーゼ・リザリーゼ・リジリーゼ・リズリーゼ・リゼリーゼ・リゾリーゼ・リダリーゼ・リヂリーゼ・リヅリーゼ・リデリーゼ・リドリーゼ・リバリーゼ・リビリーゼ・リブリーゼ・リベリーゼ・リボリーゼ・リキャリーゼ・リキュリーゼ・リキョリーゼ・リシャリーゼ・リシュリーゼ・リショリーゼ・リチャリーゼ・リチュリーゼ・リチョリーゼ・リニャリーゼ・リニュリーゼ・リニョリーゼ・リヒャリーゼ・リヒュリーゼ・リヒョリーゼ・リミャリーゼ・リミュリーゼ・リミョリーゼ・リリャリーゼ・リリュリーゼ・リリョリーゼ・リギャリーゼ・リギュリーゼ・リギョリーゼ・リジャリーゼ・リジュリーゼ・リジョリーゼ・リヂャリーゼ・リヂュリーゼ・リヂョリーゼ・リビャリーゼ・リビュリーゼ・リビョリーゼ・ルアリーゼ・ルイリーゼ・ルウリーゼ―――」



『……目が覚めました。やはりこの名前はまともでは無いです』

『……この先はリーゼの場所が後ろじゃない名前も続くよ。どれだけ僕の名前に入れたいんだろうね。お母さんが選んだ人達の子孫には大体名前のどこかにリーゼが付くのに』

『……通りで英雄の域にいる方々に連なる方の名前が似ているのですね。マスターの名前の被害は外へも続くと』


 ここに来てコアさんは突っ込みから、僕への同情の方向に感情の大半を転換してきた。

 突っ込みに必要な力を失うほど、一気に疲労したらしい。


『あと、リーゼとは七大不思議の一つに数えられる、通常通り名付けられない、名に入れられないものの一つとして数えられていましたが、その理由が何となく分かった気がします……』

『……そうだよ。村の皆の名前は独占しているんだってさ。冗談だと思っていたけれど、此処に来て皆を改めて視たら本当の事だって判ったよ。多分、僕が大切だって証明にでもしたかったんだろうね。どんな節穴な目でも見れば判るのに……』


『『……ハァ』』


 僕たちは器用に、念話でため息を一つにした。

 念話でため息って出るんだね。


 気が付けば再び日が昇っている。

 永いし、変なのも多いいし……もうやけ食いだ!!



「―――ミカエル・ガブリエル・ラファエル・ウリエル・メタトロン・ラジエル・ラグエル・サリエル・レミエル・カフジエル・メシャベル・マシット・アフ・ヘマハ・ナタナエル・アレルアトニエル・ヨホエル・アルダレル・ヘラフィ・オリフィエル・アナエル・ザカリエル・サマエル・イサク・サタン・テリエル・ラハミエル・ドンクエル・ヴィーナス・ヤハリエル・イアカディエル・エリミエル・ツァフイエル・マラヒダエル・アスモデル・アムビエル・マヌエル・ベルキエル・ハマリエル・ズリエル・バルキエル・アドバキエル・ハマエル・カンビエル・バルキエル・スプグリグエル・トゥビエル・トルクアレト・アタリブ・アマティエル・カラカサ・コレ・コミッソロス・ガルガテル・ガビエル・タリエル・タルクアム・グアバレル・アンバエル・カタラリ・マルキディエル・ムリエル・バルビエル・アドナキエル・ハナエル・バハマン・イスファンダルメンド・ファルバルディン・アルデビスト・クルダッド・ティル・ムルダッド・シャハリバル・ミヘル・アバン・アザル・ダイ・カマエル・ハニエル・ザマエル・サチエル・カシエル・イスラフェル・ジブリール・アズラエル・イブリース・ハルト・マロート・セラフィム・ケルビム・オファニム・ヤフキエル・ドミニオンズ・ハシュマル・ザドキエル・ヴァーチューズ・バービエル・ウジエル・ペリエル・パワーズ・デュナミス・ポテンティアティス・プリンシパリティーズ・ニスロク・シャマイン・ラキア・シェハキム・マコノム・マテイ・ゼブル・アラボト―――


 ―――ゴエティア・バール・アガレス・ウァサゴ・ガミジン・ガミュギュン・マルバス・ウァレフォル・アモン・バルバトス・パイモン・ブエル・グシオン・シトリー・シュトリ・ベレト・レラジェ・レライエ・エリゴス・エリゴル・ゼパル・ボティス・バティン・サレオス・プルソン・モラクス・イポス・アイム・アイニ・ナベリウス・グラシャラボラス・ブネ・ロノウェ・ベリト・アスタロト・フォルネウス・フォラス・アスモデウス・ガープ・フルフル・マルコシアス・ストラス・フェニックス・フェネクス・ハルファス・ハルパス・マルファス・マルパス・ラウム・フォカロル・ウェパル・サブナック・サブナク・シャックス・ヴィネ・ビフロンス・ウヴァル・ウアル・ハーゲンティ・クロケル・プロケル・フルカス・バラム・アロケル・アロケン・カイム・ムルムル・オロバス・グレモリー・ゴモリ・オセ・アミー・オリアス・ウァプラ・ザガン・ウァラク・アンドラス・フラウロス・アンドレアルフス・キマリス・キメリエス・アムドゥスキアス・ベリアル・デカラビア・セーレ・ダンタリオン・アンドロマリウス―――」



『マスター、今度は使い回しですか?』


 コアさんも僕の名前に慣れてきた。

 一々突っ込んでいてはやってられないと、普通に聞いてくるようになった。

 僕もコアさんに合わせて自己暗示を解き、かつ冷静に答える。


『悪魔の方が七十二の悪魔になっているんだよ。今度は言語でも発音でもなく込められた想いが違うってところかな?』

『名前に込める想いに悪魔関連のものは普通使わないと思うのですが? 少なくとも都会ならば子供の名前に悪魔やデーモンと付けたら、役所の方に止められますよ? 魔人族辺りの方ならその限りではないとも思いますが。……一応聞きますが、マスターは魔人族に近かったりします?』

『何処の魔神族かによるけどそう言う姿にもなれるよ。手を百本にしたり目を百個にしたり』

『……魔人族の方もそこまでではないと思うのですが?』


 あれ? 魔神ってそれこそ何でもありなくらい姿は千差万別な筈だけど?

 本当にヘカントケイルから伝承通りのテュポーンみたいなのがいるそうだし。


『……詳細聞くのが怖いので話を戻しますが何故悪魔名が名前の一部に?』


 何が恐ろしいと言うのだろうか?

 やはりコアさんは疲れはてている。

 ここは難しめに説明してそちらに集中してもらおう。


『天使も悪魔も魂の化身、魂とは意志の土台。司る対象が別れているだけでどちらも本質は同じなんだよ。異世界人達の世界なら兎も角、人が善だと思う感情、行為を司るのが天使、悪魔だと思う方を司るのが悪魔。常に変動する程度にしか曖昧な違いしかないんだよ。組み合わせどちらにも反転する。

 仮に反転しないとしても悪魔とは戒め。結局は捉え方次第で大切な要素なんだよ。

 それに、何事にも良い方向を見出だせる。そうなって欲しいと言う想いもあるかもね。ただの想像だけど』

『ただの想像なんですね』


 そりゃもし聞いて、くだらない理由で付けた名前だったりしたらそれこそテュポーン形態にでもなって暴れたくなるから、皆を一応信じて聞いてはいない。

 多分、本当の答えは格好いいからとかそんな理由だとは思うのだが……。

 よく考えればアークの時点で音しか無さそうだしね。


 名前なんて結局上辺だけ、大切なのは本人達の想いと態度。

 結局はそう言うことにしておく。




「―――アンシャル・アヌ・アプスー・アッシュール・ダムキナ・エア・エンリル・エヌルタ・ハダド・イシュタル・キングー・キシャル・マルドゥク・ムンム・ナブー・ニントゥ・シャマシュ・シン・ティアマト・ラフム・ラハム・アン・エンキ・エンリル・イナンナ・ナンム・ナンナ・ニンフルサグ・ニンリル・シン・ウトゥ・アッカド・バビロニア・エア・ダムキナ・ティアマト・ナブー・マルドゥク・アッシリア・アッシュール・イシュタル・ナブー―――


 ―――アトゥム・アテン・アヌビス・アペプ・アメン・イシス・イムホテプ・ウアジェト・オシリス・クヌム・ゲブ・ケプリ・コンス・シュー・セクメト・セト・セベク・セルケト・ソプデト・タウエレト・テフヌト・トート・ネイト・ネクベト・ヌト・ヌン・ネフテュス・バステト・ハトホル・ハピ・プタハ・ヘケト・ベス・ホルス・イムセティ・ハピ・ドゥアムトエフ・ケベフセヌエフ・マアト・マヘス・メンヒト・モンチュ・ムト・ラー・メジェド―――


 ―――カオス・エロス・ガイア・ウラノス・ポントス・ヘカントケイル・ブリアレオース・ギュエース・コットス・キュクロープス・アルゲース・ステロペース・ブロンテース・タルタロス・ティーターン・オーケアノス・コイオス・ヒュペリオン・クレイオス・イーアペトス・クロノス・ティーターニス・テテュス・レア・テミス・ムネーモシュネー・ポイベー・ディオーネー・テイアー・エリーニユエス・アレクトー・ティシポネー・メガイラ・ヘスティア・デメテル・ヘラ・ハデス・ポセイドン・ゼウス・クーレース・メリッセウス・ニンフ・アドラースティアー・イーデー・アマルテイア・メーティス・カムペー・オーケアニテス・アシアー・ステュクス・エーレクトラー・ドーリス・エウリュノメー・アムピトリーテー・メーティス・アステリアー・レートー・エオス・ヘリオス・セレネ・ポントス・エウリュビアー・アストライオス・パラース・ぺルセース・アトラス・プロメテウス・エピメテウス・メノイティオス・ピュリラー・ケンタウロス・ケイローン・クラトス・ゼーロス・ビアー・ポルコス・タウマース・ネーレウス・ケートー・イーリス・ハルピュイア・アーエロー・オーキュペテー・ポルキデス・ゴルゴーン・ネーレイデス・キューモトエー・スペイオー・グラウコノメー・ナウシトエー・ハリエー・エラトー・サオー・アムピトリーテー・エウニーケー・テティス・エウリメネー・アガウエー・エウドーレー・ドートー・ペルーサ・ガラテイア・アクタイエー・ポントメドゥーサ・ヒッポトエー・リューシアナッサ・キューモー・エーイオネー・ハリメーデー・プレークサウレー・エウクランテー・プロートー・カリュプソー・パノペー・クラントー・メリテー・ディオーネー・ネーサイエー・デーロー・エウアゴレー・プサマテー・エウモルペー・イオネー・デュナメネー・ケートー・リムノーレイア・ヘーベー・エイレイテュイア・アレース・ホーライ・エイレーネー・エウノミアー・デイケー・クロートー・ラケシス・アトロポス・モイライ・アプロディーテー・カリテス・アグライエー・エウプロシュネー・タレイア・ペルセポネー・カリオペー・クレイオー・メルポメネー・エウテルペー・エラトー・テルポシコレー・ウーラニアー・タレイア・ポリュヒュムニアー・ムーサ・リノス・オルペウス・エウリュディケー・ヒュアキントス・レーソス・カリオペー・コリュバース・セイレーン・ヘーパイストス・アルテミス・アポローン・オーリーオーン・トリートーン・ロデー・デーモポーン・パニュアッシス・アスカラポス・ギガース・プレグライ・パレーネー・ポルピュリオーン・アルキュオネウス・エリュテイア・ヘラークレース・アテーナー・エピアルテース・エウリュトス―――


 ―――アーシラト・アシュタロテ・アナト・エール・コシャルハシス・シャプシュ・バアルメルカルト・モト・ヤムナハル・ヒッタイト・アラル・ヘバト・クマルビ・シャルマ・シャウシュカ・テリビヌ・テシュブ・アルメニア・アストヒク・アナヒット・アラマズド・ヴァハグン・ハイクナハペト・アラ・ゾロアスター・アフラマズダー・アムシャスプンタ・スプンタマンユ・アシャワヒシュタ・ウォフマナフ・フシャスラワルヤ・スプンタアールマティ・アムルタート・ハルワタート・ヤザタ・アータル・アープ・アナーヒター・ウルスラグナ・スラオシャ・ティシュトリヤ・ハオマ・フワルフシャエータ・ミスラ・ラシュヌ・フラワシ・アンラマンユ・ズルワーン・エヴェンキ・ジャブダル―――


 ―――アディティ・アーディティヤ・アグニ・アシュヴィン・アルダーナリシュヴァラ・インドラ・ウシャス・ヴァーユ ・ヴァイローチャナ・ヴァス・ヴァルナ・ヴィシュヌ・カーラネミ・カーリー・ガネーシャ・カーマ・ガンガー・クベーラ・サヴィトリ・サティー・サラスヴァティー・シヴァ・スカンダ・スーリヤ・ソーマ・ダーキニー・ディヤウス・ヴィシュヴェーデーヴァ・ドゥルガー・ナンディン・ハヌマーン・ハリハラ・パールヴァティー・パルジャニヤ・プーシャン・ブラフマー・プリティヴィー・ヤマ・ラクシュミー・ラートリー・ルドラ・マルト・ローカパーラ―――


 ―――アヌ・アリアンロッド・アルティオ・エポナ・エリウ・オェングス・アンガス・マク・オグ・オグマ・グウィディオン・クーフーリン・クルーニャ・ケリドウェン・ケルヌンノス・ゴヴニュ・スカアハ・ダグザ・ダヌ・タラニス・ディアンケヒト・ヌアザ・ネヴァン・バンバ・フィンマックール・ブリギッド・ブレス・ベリサマ・ベレヌス・ベンディゲイドブラン・ボアン・マッハ・マナナンマクリル・ミァハ・ミディール・モリガン・リル・ルー・ルフタ―――


 ―――イズン・ヴァーリ・ヴィーザル・ウル・エーギル・エイル・オーズ・オーディン・クヴァシル・シヴ・ソール・テュール・トール・ニョルズ・ノルン・ヴェルダンディ・ウルド・スクルド・バルドル・フォルセティ・ブラギ・フリッグ・フレイ・フレイヤ・ヘイムダル・ヘーニル・ヘズ・マーニ・ミーミル・ユミル・ヨルズ・ロキ・フェンリル・ヘル・ヨルムンガンド・ヴァルキュリヤ―――


 ―――ヴォーロス・ヴェレス・スヴァローグ・ストリボーグ・セマルグル・ダジボーグ・ペルーン・ホルス・モコシ・スヴェントヴィト・チェルノボグ・トリグラフ・ヤロヴィト・ドレカヴァク・ベロボーグ・ヤリーロ―――


 ―――アポロー・ウーラヌス・カイルス・ウゥルカーヌス・ウェスタ・ウェヌス・クピードー・キューピット・ケレース・サートゥルヌス・ソール・ディアーナ・ネプトゥーヌス・バックス・フォルトゥーナ・プルートー・プルートゥス・プロセルピナ・マイア・マールス・ミネルウァ・メルクリウス・ヤーヌス・ユースティティア・ユーノー・ユーピテル・ラウェルナ・ルーナ・ルーミーナ―――


 ―――ヌマヌオシ・アカル・アキグイノウシ・アキ・アキヤマノシタビ・アクト・アクル・アサマ・アビミツ・アザミノイリ・アシガラノサカモト・アジスキタカヒコネ・アシナダカ・アシナヅチ・アシハラノシコ・アスハ・アズミノオオハマ・アタ・アツタ・アヅミノイソラ・アネクラヒメ・アナト・アハナギ・アワシマ・ルカミヅ・クニタマ・クメ・ヒコネ・ヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズ・ホノニニギ・ホホデミ・ヒタカヒコニニギ・コホホデミ・マラ・ミカツボシ・ミソラトヨアキヅネワケ・テルミタマ・アマテラスオオノ・ニギハヤミ・イワトワケ・タネコ・ミチネ・イクタマ・ウズメ・オシオ・オシコロワケ・オシヒ・オシホミミ・オハバリ・カク・カグヤマ・カゴヤマ・クヒザモチ・クラド・コヤネ・サギリ・サグメ・サヅチ・サデヨリ・シタツクラシシ・タヂカラ・タナバタ・ツドヘチヌ・トコタチ・トヨタラシカラ・トリフネ・ナエマス・ハヅチ・ヒデリ・ヒトツネ・ヒトツハシラ・ヒナドリ・ヒバラオオシナドミ・ヒワシ・フキ・フタヤ・フトダマ・フユキヌ・ホアカリ・ホヒ・マヒトツ・ミカゲ・ミカヌシ・ミクマリ・ミソラトヨアキヅネワケ・ミナカヌシ・ミハシラ・ヤゴコロオモイカネ・ワカヒコ・アラカトベ・アワジノホ・サワケシマ・アワナギ・アワナミ・アンバ・イオツイワムラ・イカスリ・イクダサキタマ・イクツヒコネ・イコナ・イコマツ・イザナギ・イザナミ・イシコリドメ・イズサン・イスルギ・イセツ・イソタケル・イチキシマ・イチモクレン・イヅナ・イヅノ・イナセハギ・イヒカ・イワオシワクノコ・イワサク・ネサク・イワス・イワツチ・イワツツノ・イヤ・イワナガ・ウカノミタマ・ウガヤフキアエズ・ウケモチ・ウヒヂニ・スヒヂニ・ウマシアシカビヒ・ウムギ・ウワツツノ・ウワハル・エノモト・オウミノシバヌイリキ・オオアサ・オオイカヅチ・オオカムヅミ・オオグチマ・オオクニ・オオゲツ・オオゴトオシ・オオトシ・オオトノベ・オオトヒワケ・オオナオビ・オオナムチ・オオヒルメノムチ・オオマガツヒ・オオミヤノメ・オオモノイミ・オオモノヌシ・オオヤツ・オオヤビコ・オオヤマクイ・オオヤマツミ・オオワタツミ・オカミ・オオタケツミ・オキタマ・オキツカイベラ・オキツナギサ・オクヤマツミ・オトゴサ・オホトマト・オカミ・オミヅヌ・オモイカネ・オモダル・カグツチ・カザケツワケノオシ・カスガ・カタクロク・カナヤコ・カナヤマ・カミナオビ・カミムスビ・カムオオイチ・カムヤタテ・カモ・カモタケツムミ・カモタマヨリ・カモワケイカヅチ・カヤナルミ・カヤノ・カラ・キサガイ・キノオヤ・キノタマ・キントビ・クエビコ・ククノチ・ククリ・クシイワマド・クシタマノ・クシナダ・クシマチ・クズリュウ・クニオシトミ・クニタマ・クニサツチ・クニノクヒザモチ・クニノクラド・クニノサギリ・クニノサヅチ・クニノトコタチ・クニノミクマリ・クニノミハシラ・クマノハヤタマノオ・クマノクスビ・クマノフスミ・クラオカミ・クラミツハ・クラヤマツミ・クロイカヅチ・ケツミコ・コケムスメ・コトサカノオ・コトシロヌシ・コノハナサクヤ・コノハナチル・サカシナヒコナ・サキタマ・サクイカヅチ・サクイノ・スギハラ・サクタ・サシクニオオ・サシクニワカ・サホ・サムカワ・サルタ・シオツチノオジ・シキツ・シキヤマヌシ・シコブチ・シタテル・シタハル・シナツ・シナトベ・シラヤマ・スクナヒコナ・スサノヲ・スセリ・スミヨシ・セオリツ・ソコツツノオ・ソソウ・タカオ・タカミムスビ・タカテル・タギツ・タキリ・タクハタチヂ・タケイワタツ・タケハヅチ・タケヒラトリ・タケムカヅチ・タケミズワケ・タケミナカタ・タケミナカタトミノミコトヒコガミワケ ・タゴリ・タヂカラオ・タハヤ・タツタ・タニグク・タヒリキシマルミ・タマノオヤ・タマヨリ・チマタノ・ツキサカキイツミタマアマサカルムカツ・ツクヨミ・ツチイカヅチ・ツヌグイ・ツマツ・ツラナギ・ツラナミ・テナヅチ・トオツマチネ・トオツヤマサキタラシ・トキハカシ・トシ・トトリ・トリナルミ・トヨウケ・トヨクモノ・トヨタマ・トヨヒワケ・トリノイワクスフネ・ナイ・ナオビ・ナガシラハ・ナカツツ・ナキサワメ・ナルイカヅチ・ニウツ・ニギハヤヒ・ニニギ・ヌナカワ・ヌノオシトミトリナルミ・ハジカミ・ハチマン・ハニヤス・ハヤアキツ・ハヤチネ・ハヤミカタノタケサハヤジヌミ・ハラエド・ヒカワ・ヒサツ・ヒトコトヌシ・ヒナテルヌカタビチオイコチニ・ヒノカグツチ・ヒハヤヒ・ヒヒラギソノハナマヅミ・ヒメ・ヒルコ・フカブチノミズヤレハナ・フスイカヅチ・フツヌシ・フテミミ・フトダマ・フヌズヌ・フワノモヂクヌスヌ・ヘサカル・ヘツカイラベ・ヘツナギサ・ホオリ・ホスセリ・ホデリ・ホノイカヅチ・ホムスビ・マガツヒ・ミカシキヤ・ミカヌシヒコ・ミカハヤヒ・ミクマリ・ミケツ・ミシマ・ミゾクイ・ミチノナガチハ・ミツハノメ・ミトシ・ミノチ・ミヒカリ・ミホツ・ミロナミ・ムトウ・ムナツキ・ヤエコトシロヌシ・ヤガワエ・ヤクサノイカツチ・ヤサカトメ・ヤシマジヌミ・ヤシマムジ・ヤソマガツヒ・ヤタガラス・ヤツカミズオミツム・ヤマトオオクニタマ・ヤマヒコ・ヤゴコロオモイカネ・ユラ・ワカイカヅチ・ワカウカ・ワカツクシ・ワカヒルメ・ワカフツヌシ・ワクムスビ・ワケイカヅチ・ワズライノウシ・ワタツミ・オウバシン・カハク・カンセイテイクン・ゲンブ・トウダ・リクゴウ・テンクウ・テンコウ・タイモ・コウジン・コンジン・スザク・セイリュウ・タイオン・テンイチ・ビャッコ・サイギョウシン・サイセツシン・サイハシン・ジュロウジン・シンノウ・ショウキ・ショウメンコンゴウ・ダイコンジン・タイサイ・ダイショウグン・トシトク・ハクリュウ・セキリュウ・コクリュウ・コウリュウ・ヒメコンジン・ヒョウビ・フウジン・ライジン・フクロクジュ・メグリコンジン―――」



『これは?』

『これもさっきのと若干違うよ。本当に若干だけど』

『もはや間違い探しですね。ギリシア神話がヘーシオドスの神統記テオゴニアに変わっているとかですか? それともホメーロスのイリアス、オデュッセイアに変わっているとか?』

『それはここじゃないよ』

『……あるにはあるんですね』

『先に言う名前の方が新しいから、皆創意工夫しようとして失敗するんだよね。傾向として』

『……そんな傾向もあるんですね』

『で、人の迷走を見て結局はありふれた名前が何度も出てきたりするんだ。ここら辺はまだましかもね』

『…………』



「―――カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト・カイト―――」



『これが一般的な名前ですか?』

『うん、でもこれは迷走と言うよりも本当に漢字をどれにするか悩んで揉めて、結局全部採用したパターンだね』

『読みが同じですがある種の寿限無方式と言うことですか?』

『そう言うこと、せめて少し離して名付けてくれれば良いのに……』

『確かにまずはそこですよね……』



「―――リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト・リクト―――」



『マスター、解説を』

『はい、こちらは解説のアークです。

 これは海ときたら陸だと、もしくは陸の方がいいのような議論が出たのでしょうね』

『そのあとはカイトと同じパターンだと言う事でしょうか?』

『そう言う事ですね』


 何か僕もコアさんも変なテンションになってきた。

 名前の終着、ユートピアが恋しい。

 成る程、だから人々は理想郷、ユートピアを目指すのか。



「―――アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト・アマト―――」



『…………』

『ここからが迷走だね。海と陸、だったら次は天じゃないかと』

『せめてそこはソラトではないでしょうか?』

『コアさん、コアさんも迷走に巻き込まれているよ。まあ兎も角オンリーワンでこそ意味があるような名をここで漢字別に出しちゃったんだよね』

『と言うことは次は?』

『うん、アマトにするよりは後ろにトの名前で良いのがあるとそんな競争みたいなことに』



「―――カイト・リクト・アマト・ナイト・サイト・ファイト・キュート・アンモナイト・イト・ケイト―――」



『ちょっと待ってください! 迷走が早すぎません!? 普通和名でもっといいのがあるでしょうが! 大和とか! 何故にいきなりナイト!?』

『漢字を使っても異世界人ほど使いこなせなかったんじゃないかな? 因みに大和もあるけど当然のように迷走するよ』

『どうせ大和、日本、日ノ本、秋津島、瑞穂とかそんな漢字ですよね!?』

『正解、コアさんも解ってきたね』

『解りたく無いですけどね!?』



「―――アカト・アキト・アオト・アヤト・アメト・イナト・リュウト・ユキト・カナト・モリト・ユウト・マナト・アギト・イクト・ハヤト・ヤマト・エイト・カズト・ガクト・キリト・ミヤト・ヒロト・ナルト・ホクト・タケト・フウト・タクト・ナオト・シュウト・ミナト・ヒラト・ヨシト・ライト・レフト・ヨシモト・ミナモト・キヨモト・モリモト・ヒラモト・アリモト・ハシモト・シゲモト・アキモト・キモト・カワモト・オオモト―――」



『そうですこれです。途中から迷走していますがやはり名前ならばこちらでしょう』

『じゃあ次は?』

『……漢字ですか?』

『正解。やっぱり解ってきたね』

『……解りたく無いですよ』



「―――ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウトユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト・ユウト―――


 ―――ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート・ユート―――


 ―――ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ・ユウキ―――」



『……マスター、流石にこれは解らないのですが、どうしてこうなったのですか?』

『勇者とか転生者の名前にユウト、表記としてはユートって名前の人が多いいから、多分そっちの方向にずれたんだと思うよ? 続きがユウキだし?』

『……どの名前、漢字がいいと言う議論からどの勇者ユート、ついでに勇者ユウキがいいみたいな議論になったと言うことですか?』

『うん、多分そう言うこと』

『名付けに使う同じ発音の偉人で迷う事など発生しうるのですね』




 また日が沈み昇ってしばらくした頃、やっと全ての自分の新しい名前を言い終えた。

 次はミドルネーム、もしくは姓に当たる僕の親族達の名前の部分に到達した。



「―――リーゼ・フィレン・エレーナ・エレオノーラ・シュミル・アスティナ・エレーザ・カトレシア・ティナ・ティオレナ・ローズアリア・イリン・ヤリュー・ハレン・フィミール・タレア・トゥティーン・ベアテルティ・ナリア・アリア・アイゼン・ニーナ・マリア・アマリア・ヨーテル・アイリス・ローズマリー・ヒアシア・テレミシア・マリー・フィーン・テレン・メリア・モナーン・リリーナ・ケリー・テティナ・アリー・ヒアリー・ナタリア・メリー・メアリー・ラフェレナ・アリアナ・イーシェ・ラリーシュ・ティファニーゼ・マリアテル・クルス・クランツェ・シュリア・ジュリエッタ・ジェリー・フラー・シシュー・ベレッタ・アマロネ・フワリー・ジェネオラ・ハンリー・リリー・アレッタ・イェルン・ワルキュリー・ジューン・ジェーン・ライティナ・イルミー・シェリミナ・ナナエラ・リナ・ソリュレーン・フィー―――」



 そして僕と同じような語順を繰り返す。



「―――ミカエル・ガブリエル・ラファエル・ウリエル・メタトロン・ラジエル・ラグエル・サリエル・レミエル・カフジエル・メシャベル・マシット・アフ・ヘマハ・ナタナエル・アレルアトニエル・ヨホエル・アルダレル・ヘラフィ・オリフィエル・アナエル・ザカリエル・サマエル・イサク・サタン・テリエル・ラハミエル・ドンクエル・ヴィーナス・ヤハリエル・イアカディエル・エリミエル・ツァフイエル・マラヒダエル・アスモデル・アムビエル・マヌエル・ベルキエル・ハマリエル・ズリエル・バルキエル・アドバキエル・ハマエル・カンビエル・バルキエル・スプグリグエル・トゥビエル・トルクアレト・アタリブ・アマティエル・カラカサ・コレ・コミッソロス・ガルガテル・ガビエル・タリエル・タルクアム・グアバレル・アンバエル・カタラリ・マルキディエル・ムリエル・バルビエル・アドナキエル・ハナエル・バハマン・イスファンダルメンド・ファルバルディン・アルデビスト・クルダッド・ティル・ムルダッド・シャハリバル・ミヘル・アバン・アザル・ダイ・カマエル・ハニエル・ザマエル・サチエル・カシエル・イスラフェル・ジブリール・アズラエル・イブリース・ハルト・マロート・セラフィム・ケルビム・オファニム・ヤフキエル・ドミニオンズ・ハシュマル・ザドキエル・ヴァーチューズ・バービエル・ウジエル・ペリエル・パワーズ・デュナミス・ポテンティアティス・プリンシパリティーズ・ニスロク・シャマイン・ラキア・シェハキム・マコノム・マテイ・ゼブル・アラボト―――



 ―――ヌマヌオシ・アカル・アキグイノウシ・アキ・アキヤマノシタビ・アクト・アクル・アサマ・アビミツ・アザミノイリ・アシガラノサカモト・アジスキタカヒコネ・アシナダカ・アシナヅチ・アシハラノシコ・アスハ・アズミノオオハマ・アタ・アツタ・アヅミノイソラ・アネクラヒメ・アナト・アハナギ・アワシマ・ルカミヅ・クニタマ・クメ・ヒコネ・ヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズ・ホノニニギ・ホホデミ・ヒタカヒコニニギ・コホホデミ・マラ・ミカツボシ・ミソラトヨアキヅネワケ・テルミタマ・アマテラスオオノ・ニギハヤミ・イワトワケ・タネコ・ミチネ・イクタマ・ウズメ・オシオ・オシコロワケ・オシヒ・オシホミミ・オハバリ・カク・カグヤマ・カゴヤマ・クヒザモチ・クラド・コヤネ・サギリ・サグメ・サヅチ・サデヨリ・シタツクラシシ・タヂカラ・タナバタ・ツドヘチヌ・トコタチ・トヨタラシカラ・トリフネ・ナエマス・ハヅチ・ヒデリ・ヒトツネ・ヒトツハシラ・ヒナドリ・ヒバラオオシナドミ・ヒワシ・フキ・フタヤ・フトダマ・フユキヌ・ホアカリ・ホヒ・マヒトツ・ミカゲ・ミカヌシ・ミクマリ・ミソラトヨアキヅネワケ・ミナカヌシ・ミハシラ・ヤゴコロオモイカネ・ワカヒコ・アラカトベ・アワジノホ・サワケシマ・アワナギ・アワナミ・アンバ・イオツイワムラ・イカスリ・イクダサキタマ・イクツヒコネ・イコナ・イコマツ・イザナギ・イザナミ・イシコリドメ・イズサン・イスルギ・イセツ・イソタケル・イチキシマ・イチモクレン・イヅナ・イヅノ・イナセハギ・イヒカ・イワオシワクノコ・イワサク・ネサク・イワス・イワツチ・イワツツノ・イヤ・イワナガ・ウカノミタマ・ウガヤフキアエズ・ウケモチ・ウヒヂニ・スヒヂニ・ウマシアシカビヒ・ウムギ・ウワツツノ・ウワハル・エノモト・オウミノシバヌイリキ・オオアサ・オオイカヅチ・オオカムヅミ・オオグチマ・オオクニ・オオゲツ・オオゴトオシ・オオトシ・オオトノベ・オオトヒワケ・オオナオビ・オオナムチ・オオヒルメノムチ・オオマガツヒ・オオミヤノメ・オオモノイミ・オオモノヌシ・オオヤツ・オオヤビコ・オオヤマクイ・オオヤマツミ・オオワタツミ・オカミ・オオタケツミ・オキタマ・オキツカイベラ・オキツナギサ・オクヤマツミ・オトゴサ・オホトマト・オカミ・オミヅヌ・オモイカネ・オモダル・カグツチ・カザケツワケノオシ・カスガ・カタクロク・カナヤコ・カナヤマ・カミナオビ・カミムスビ・カムオオイチ・カムヤタテ・カモ・カモタケツムミ・カモタマヨリ・カモワケイカヅチ・カヤナルミ・カヤノ・カラ・キサガイ・キノオヤ・キノタマ・キントビ・クエビコ・ククノチ・ククリ・クシイワマド・クシタマノ・クシナダ・クシマチ・クズリュウ・クニオシトミ・クニタマ・クニサツチ・クニノクヒザモチ・クニノクラド・クニノサギリ・クニノサヅチ・クニノトコタチ・クニノミクマリ・クニノミハシラ・クマノハヤタマノオ・クマノクスビ・クマノフスミ・クラオカミ・クラミツハ・クラヤマツミ・クロイカヅチ・ケツミコ・コケムスメ・コトサカノオ・コトシロヌシ・コノハナサクヤ・コノハナチル・サカシナヒコナ・サキタマ・サクイカヅチ・サクイノ・スギハラ・サクタ・サシクニオオ・サシクニワカ・サホ・サムカワ・サルタ・シオツチノオジ・シキツ・シキヤマヌシ・シコブチ・シタテル・シタハル・シナツ・シナトベ・シラヤマ・スクナヒコナ・スサノヲ・スセリ・スミヨシ・セオリツ・ソコツツノオ・ソソウ・タカオ・タカミムスビ・タカテル・タギツ・タキリ・タクハタチヂ・タケイワタツ・タケハヅチ・タケヒラトリ・タケムカヅチ・タケミズワケ・タケミナカタ・タケミナカタトミノミコトヒコガミワケ ・タゴリ・タヂカラオ・タハヤ・タツタ・タニグク・タヒリキシマルミ・タマノオヤ・タマヨリ・チマタノ・ツキサカキイツミタマアマサカルムカツ・ツクヨミ・ツチイカヅチ・ツヌグイ・ツマツ・ツラナギ・ツラナミ・テナヅチ・トオツマチネ・トオツヤマサキタラシ・トキハカシ・トシ・トトリ・トリナルミ・トヨウケ・トヨクモノ・トヨタマ・トヨヒワケ・トリノイワクスフネ・ナイ・ナオビ・ナガシラハ・ナカツツ・ナキサワメ・ナルイカヅチ・ニウツ・ニギハヤヒ・ニニギ・ヌナカワ・ヌノオシトミトリナルミ・ハジカミ・ハチマン・ハニヤス・ハヤアキツ・ハヤチネ・ハヤミカタノタケサハヤジヌミ・ハラエド・ヒカワ・ヒサツ・ヒトコトヌシ・ヒナテルヌカタビチオイコチニ・ヒノカグツチ・ヒハヤヒ・ヒヒラギソノハナマヅミ・ヒメ・ヒルコ・フカブチノミズヤレハナ・フスイカヅチ・フツヌシ・フテミミ・フトダマ・フヌズヌ・フワノモヂクヌスヌ・ヘサカル・ヘツカイラベ・ヘツナギサ・ホオリ・ホスセリ・ホデリ・ホノイカヅチ・ホムスビ・マガツヒ・ミカシキヤ・ミカヌシヒコ・ミカハヤヒ・ミクマリ・ミケツ・ミシマ・ミゾクイ・ミチノナガチハ・ミツハノメ・ミトシ・ミノチ・ミヒカリ・ミホツ・ミロナミ・ムトウ・ムナツキ・ヤエコトシロヌシ・ヤガワエ・ヤクサノイカツチ・ヤサカトメ・ヤシマジヌミ・ヤシマムジ・ヤソマガツヒ・ヤタガラス・ヤツカミズオミツム・ヤマトオオクニタマ・ヤマヒコ・ヤゴコロオモイカネ・ユラ・ワカイカヅチ・ワカウカ・ワカツクシ・ワカヒルメ・ワカフツヌシ・ワクムスビ・ワケイカヅチ・ワズライノウシ・ワタツミ・オウバシン・カハク・カンセイテイクン・ゲンブ・トウダ・リクゴウ・テンクウ・テンコウ・タイモ・コウジン・コンジン・スザク・セイリュウ・タイオン・テンイチ・ビャッコ・サイギョウシン・サイセツシン・サイハシン・ジュロウジン・シンノウ・ショウキ・ショウメンコンゴウ・ダイコンジン・タイサイ・ダイショウグン・トシトク・ハクリュウ・セキリュウ・コクリュウ・コウリュウ・ヒメコンジン・ヒョウビ・フウジン・ライジン・フクロクジュ・メグリコンジン―――



 ―――スイソ・ヘリウム・リチウム・ベリリウム・ホウソ・タンソ・チッソ・サンソ・フッソ・ネオン・ナトリウム・マグネシウム・アルミニウム・ケイソ・リン・イオウ・エンソ・アルゴン・カリウム・カルシウム・スカンジウム・チタン・バナジウム・マクロム・マンガン・テツ・コバルト・ニッケル・ドウ・アエン・ガリウム・ゲルマニウム・ヒソ・セレン・シュウソ・クリプトン・ルビシウム・ストロンチウム・イットリウム・ジルコニウム・ニオブ・モリブデン・テクネチウム・ムテニウム・ロジウム・パラジウム・ギン・カドミウム・インジウム・スズ・アンチモン・テルル・ヨウソ・キセノン・セシウム・バリウム・ランタン・セリウム・プラセオジム・ネオジム・プロメチウム・サマリウム・ユウロピウム・ガドリニウム・テルビウム・ジスプロシウム・ホルミウム・エルビウム・ツリウム・イッテルビウム・ルテチウム・ハフニウム・タンタル・タングステン・レニウム・オスミウム・イリジウム・ハッキン・キン・スイギン・タリウム・ナマリ・ビスマス・ポロニウム・アスタチン・ラドン・フランシウム・ラジウム・アクチニウム・トリウム・プロトアクチニウム・ウラン・ネプツニウム・プルトニウム・アメリシウム・キュリウム・バークリウム・カリホニウム・アインスタイニウム・フェルミウム・メンデレビウム・ノーベリウム・ローレンシウム・ラザホージウム・ドブニウム・シーボーギウム・ボーリウム・ハッシウム・マイトネリウム・ダームスタチウム・レントゲニウム・コペルニシウム・ニホニウム・フレロビウム・モスコビウム・リバモリウム・テネシン・オネガソン―――



 ―――イチジョウ・ニジョウ・サンジョウ・ヨンジョウ・ゴジョウ・ロクジョウ・ナナジョウ・ハチジョウ・クジョウ・ジュウジョウ・ジュウイチジョウ・ジュウニジョウ・ジュウサンジョウ・ジュウヨンジョウ・ジュウゴジョウ・ジュウサンジョウ・ジュウロクジョウ・ジュウナナジョウ・ジュウハチジョウ・ジュウクジョウ・ニジュウジョウ・ニジュウイチジョウ・ニジュウニジョウ・ニジュウサンジョウ・ニジュウヨンジョウ・ニジュウゴジョウ・ニジュウロクジョウ・ニジュウナナジョウ・ニジュウハチジョウ・ニジュウクジョウ・サンジュウジョウ・サンジュウイチジョウ・サンジュウニジョウ・サンジュウサンジョウ・・サンジュウヨンジョウ・サンジュウゴジョウ・サンジュウロクジョウ・サンジュウナナジョウ・サンジュウハチジョウ・サンジュウクジョウ・ヨンジュウジョウ・ヨンイチジョウ・ヨンジュウニジョウ・ヨンジュウサンジョウ・ヨンジュウヨンジョウ・ヨンジュウゴジョウ・ヨンジュウロクジョウ・ヨンジュウナナジョウ・ヨンジュウハチジョウ・ヨンジュウクジョウ・ゴジュウジョウ・ゴジュウイチジョウ・ゴジュウニジョウ・ゴジュウサンジョウ・ゴジュウヨンジョウ・ゴジュウロクジョウ・ゴジュウナナジョウ・ゴジュウハチジョウ・ゴジュウクジョウ・ロクジュウジョウ・ロクジュウイチジョウ・ロクジュウニジョウ・ロクジュウサンジョウ・ロクジュウヨンジョウ・ロクジュウゴジョウ・ロクジュウロクジョウ・ロクジュウナナジョウ・ロクジュウハチジョウ・ロクジュウクジョウ・ナナジュウジョウナナジュウイチジョウ・ナナジュウニジョウ・ナナジュウサンジョウ・ナナジュウヨンジョウ・ナナジュウゴジョウ・ナナジュウロクジョウ・ナナジュウナナジョウ・ナナジュウハチジョウ・ナナジュウクジョウ・ハチジュウジョウ・ハチジュウイチジョウ・ハチジュウニジョウ・ハチジュウサンジョウ・ハチジュウヨンジョウ・ハチジュウゴジョウ・ハチジュウロクジョウ・ハチジュウナナジョウ・ハチジュウハチジョウ・ハチジュウクジョウ・クジュウジョウ・クジュウイチジョウ・クジュウニジョウ・クジュウサンジョウ・クジュウヨンジョウ・クジュウゴジョウ・クジュウロクジョウ・クジュウナナジョウ・クジュウハチジョウ・クジュウクジョウ―――



 ―――アエル・イエル・ウエル・エエル・オエル・カエル・キエル・クエル・ケエル・コエル・サエル・シエルスエル・セエル・ソエル・タエル・チエル・ツエル・テエル・トエル・ナエル・ニエル・ヌエル・ネエル・ノエル・ハエル・ヒエル・フエル・ヘエル・ホエル・マエル・ミエル・ムエル・メエル・モエル・ヤエル・ユエル・ヨエル・ラエル・リエル・ルエル・レエル・ロエル・ワエル―――」




「―――グラン・カムー・ガルムー・アベルグ・タガルンク・ベルモルク・ノルベルム・ナガワスデア・サザンヒューブ・アドメル・テュロポーン・テュナ・ベナ・ボッフォール・キリンク・ハシュルミーナ・アギト・ケスサス・オユル・オイユ・ドート・バーノ・ハゼンスフ・ツッカート・メメルベニユ・グルラム・バグニッシュ・エンデルターレ・エーテリアク・エンフィネ・ナルサス・リゲート・ソライアス・トトメレク・キンギンドウ・アバセル・ゴエルディエ・ヤンフィーネ・カグレール・クロメト・ナルカエサル・ドリムルクル・フィナファーレ・スズルグ・ハンク・フルコル・シシュヒュル・ラレラドーク・ゴーハゼルク・アミュレン・イシュガ・テュレト・ガイヤベルク・マサニクル・ザグル・トュンタロク・ギュンター・キイエザ・ノルド・ケール・ヤミュール・クート・スザ・ベレボン・ヤエン・ウルク・ジーン・ジルグ・デトン・シェルア・オルベーン・リュリーク・クーモン・ツイメン・アメルノール・ケトル・クリルム・サエナエン・トモティナ・ワンクゥーサ・アポンロギア・ダックータ・カナンケル・ミィエテ・ノーワ・キェルゥー・エイスフィン・リブレステル・シュトロゼルク・ナリュデーヘ・タクルロス・デルビル・エーテリン・カゴドモス・アルゴロス・スザン・ライオール・サリバン・マヌティハル・ロックゴロン・ラノワール・クリレスティン・ハルバレン・ヒルコ・ヤイェル・ソリミレル・ゼレス・ギュベル・ニーナエレン・アルク・ガイア・アース・ガレック・マクルベル・リステナル・クルト・エルンスト・エルバーナ・スザク・スジン・ドルゴワ・エバレンティア・シュナイゼル・シュトローク・ガンドロク・マルク・エレク・ジダン・ミダルング・バッガール・フミン・ユーク・ドーク・ターク・ヒューヤ・アバダゴログス・ヤリン・ゴマル・ノナン・ナノン―――」





「―――エル・エルターナ・アグルスト・デモフィニカ・アネルゴル・ディブリ・ガイアル・ドリメルン・ノナティーク・エルゼンド・アグルソギア・コイーク・トトリメデ・カモル・ケセスヒレ・チュルット・ツイルク・ハイエッヒ・セレルイア・ソフユ・カキャマ・ワーローン・ニグルド・アルゲン・エブリデム・オモン・スザエル・ネル・ヨロフィル・ゲビデアル・バロス・ベデス・ヘフルン・ヘフロン・ガナティア・タモンワーク・クルシャ・グラエ・ダララーク・エモン・アーギ・イェル・コソーリク・マヤユーサ・ドンマティール・カキャ・テュナテト・ツキデル・カユヒルク・フォルゼン・アングルセン・オギュバーズ・ヘベロド・レクリエ・ラフス・ヌグリ・ムン・ズロゲリ・ケミステナ・モチアゲル・サスィナリティ・トォーン・ケェミリンヤ・ミュリュヒィナ・ソデンロ・ナナリ・コング・コレーロ・ギュグルダーグ・アフィロスティア・ケリュレスファーレ・テュフィロンフィア・フルクル・エーレーノーン・ハレンク・トマホホ・ネグリフィ・サグ・ダバロズデン・ナガヨーム・ホゼ・ホゼンヤーク・トマテンティーグ・イルスカイア・エルスカイヤ・フィールマール・モビロゲ・アギント・ウィーナ・ウィフィロ・キクゼレ・ヤティアナ・グルダドンゼ・ナキュレヒ・シュミューレ・シュトーレ・ミヒトレ・アクヒイア・オデュラン・ラントレス・ラスティムール・ツゴメティナ・アバゼングルール・ヘフィステイアヤーヌス・サセェリド・フィナルーイエァ・アルフンドゥ・ウフィンド・ヌーリンドゥ・フィルスティア・アーム・ホルスクール・ディン・アラステ・ドゥン―――



 ―――ヌマヌオシ・アカル・アキグイノウシ・アキ・アキヤマノシタビ・アクト・アクル・アサマ・アビミツ・アザミノイリ・アシガラノサカモト・アジスキタカヒコネ・アシナダカ・アシナヅチ・アシハラノシコ・アスハ・アズミノオオハマ・アタ・アツタ・アヅミノイソラ・アネクラヒメ・アナト・アハナギ・アワシマ・ルカミヅ・クニタマ・クメ・ヒコネ・ヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズ・ホノニニギ・ホホデミ・ヒタカヒコニニギ・コホホデミ・マラ・ミカツボシ・ミソラトヨアキヅネワケ・テルミタマ・アマテラスオオノ・ニギハヤミ・イワトワケ・タネコ・ミチネ・イクタマ・ウズメ・オシオ・オシコロワケ・オシヒ・オシホミミ・オハバリ・カク・カグヤマ・カゴヤマ・クヒザモチ・クラド・コヤネ・サギリ・サグメ・サヅチ・サデヨリ・シタツクラシシ・タヂカラ・タナバタ・ツドヘチヌ・トコタチ・トヨタラシカラ・トリフネ・ナエマス・ハヅチ・ヒデリ・ヒトツネ・ヒトツハシラ・ヒナドリ・ヒバラオオシナドミ・ヒワシ・フキ・フタヤ・フトダマ・フユキヌ・ホアカリ・ホヒ・マヒトツ・ミカゲ・ミカヌシ・ミクマリ・ミソラトヨアキヅネワケ・ミナカヌシ・ミハシラ・ヤゴコロオモイカネ・ワカヒコ・アラカトベ・アワジノホ・サワケシマ・アワナギ・アワナミ・アンバ・イオツイワムラ・イカスリ・イクダサキタマ・イクツヒコネ・イコナ・イコマツ・イザナギ・イザナミ・イシコリドメ・イズサン・イスルギ・イセツ・イソタケル・イチキシマ・イチモクレン・イヅナ・イヅノ・イナセハギ・イヒカ・イワオシワクノコ・イワサク・ネサク・イワス・イワツチ・イワツツノ・イヤ・イワナガ・ウカノミタマ・ウガヤフキアエズ・ウケモチ・ウヒヂニ・スヒヂニ・ウマシアシカビヒ・ウムギ・ウワツツノ・ウワハル・エノモト・オウミノシバヌイリキ・オオアサ・オオイカヅチ・オオカムヅミ・オオグチマ・オオクニ・オオゲツ・オオゴトオシ・オオトシ・オオトノベ・オオトヒワケ・オオナオビ・オオナムチ・オオヒルメノムチ・オオマガツヒ・オオミヤノメ・オオモノイミ・オオモノヌシ・オオヤツ・オオヤビコ・オオヤマクイ・オオヤマツミ・オオワタツミ・オカミ・オオタケツミ・オキタマ・オキツカイベラ・オキツナギサ・オクヤマツミ・オトゴサ・オホトマト・オカミ・オミヅヌ・オモイカネ・オモダル・カグツチ・カザケツワケノオシ・カスガ・カタクロク・カナヤコ・カナヤマ・カミナオビ・カミムスビ・カムオオイチ・カムヤタテ・カモ・カモタケツムミ・カモタマヨリ・カモワケイカヅチ・カヤナルミ・カヤノ・カラ・キサガイ・キノオヤ・キノタマ・キントビ・クエビコ・ククノチ・ククリ・クシイワマド・クシタマノ・クシナダ・クシマチ・クズリュウ・クニオシトミ・クニタマ・クニサツチ・クニノクヒザモチ・クニノクラド・クニノサギリ・クニノサヅチ・クニノトコタチ・クニノミクマリ・クニノミハシラ・クマノハヤタマノオ・クマノクスビ・クマノフスミ・クラオカミ・クラミツハ・クラヤマツミ・クロイカヅチ・ケツミコ・コケムスメ・コトサカノオ・コトシロヌシ・コノハナサクヤ・コノハナチル・サカシナヒコナ・サキタマ・サクイカヅチ・サクイノ・スギハラ・サクタ・サシクニオオ・サシクニワカ・サホ・サムカワ・サルタ・シオツチノオジ・シキツ・シキヤマヌシ・シコブチ・シタテル・シタハル・シナツ・シナトベ・シラヤマ・スクナヒコナ・スサノヲ・スセリ・スミヨシ・セイテン・セオリツ・ソコツツノオ・ソソウ・タカオ・タカミムスビ・タカテル・タギツ・タキリ・タクハタチヂ・タケイワタツ・タケハヅチ・タケヒラトリ・タケムカヅチ・タケミズワケ・タケミナカタ・タケミナカタトミノミコトヒコガミワケ ・タゴリ・タヂカラオ・タハヤ・タツタ・タニグク・タヒリキシマルミ・タマノオヤ・タマヨリ・チマタノ・ツキサカキイツミタマアマサカルムカツ・ツクヨミ・ツチイカヅチ・ツヌグイ・ツマツ・ツラナギ・ツラナミ・テナヅチ・トオツマチネ・トオツヤマサキタラシ・トキハカシ・トシ・トトリ・トリナルミ・トヨウケ・トヨクモノ・トヨタマ・トヨヒワケ・トリノイワクスフネ・ナイ・ナオビ・ナガシラハ・ナカツツ・ナキサワメ・ナルイカヅチ・ニウツ・ニギハヤヒ・ニニギ・ヌナカワ・ヌノオシトミトリナルミ・ハジカミ・ハチマン・ハニヤス・ハヤアキツ・ハヤチネ・ハヤミカタノタケサハヤジヌミ・ハラエド・ヒカワ・ヒサツ・ヒトコトヌシ・ヒナテルヌカタビチオイコチニ・ヒノカグツチ・ヒハヤヒ・ヒヒラギソノハナマヅミ・ヒメ・ヒルコ・フカブチノミズヤレハナ・フスイカヅチ・フツヌシ・フテミミ・フトダマ・フヌズヌ・フワノモヂクヌスヌ・ヘサカル・ヘツカイラベ・ヘツナギサ・ホオリ・ホスセリ・ホデリ・ホノイカヅチ・ホムスビ・マガツヒ・ミカシキヤ・ミカヌシヒコ・ミカハヤヒ・ミクマリ・ミケツ・ミシマ・ミゾクイ・ミチノナガチハ・ミツハノメ・ミトシ・ミノチ・ミヒカリ・ミホツ・ミロナミ・ムトウ・ムナツキ・ヤエコトシロヌシ・ヤガワエ・ヤクサノイカツチ・ヤサカトメ・ヤシマジヌミ・ヤシマムジ・ヤソマガツヒ・ヤタガラス・ヤツカミズオミツム・ヤマトオオクニタマ・ヤマヒコ・ヤゴコロオモイカネ・ユラ・ワカイカヅチ・ワカウカ・ワカツクシ・ワカヒルメ・ワカフツヌシ・ワクムスビ・ワケイカヅチ・ワズライノウシ・ワタツミ・オウバシン・カハク・カンセイテイクン・ゲンブ・トウダ・リクゴウ・テンクウ・テンコウ・タイモ・コウジン・コンジン・スザク・セイリュウ・タイオン・テンイチ・ビャッコ・サイギョウシン・サイセツシン・サイハシン・ジュロウジン・シンノウ・ショウキ・ショウメンコンゴウ・ダイコンジン・タイサイ・ダイショウグン・トシトク・ハクリュウ・セキリュウ・コクリュウ・コウリュウ・ヒメコンジン・ヒョウビ・フウジン・ライジン・フクロクジュ・メグリコンジン・ヌマヌオシ・アカル・アキグイノウシ・アキ・アキヤマノシタビ・アクト・アクル・アサマ・アビミツ・アザミノイリ・アシガラノサカモト・アジスキタカヒコネ・アシナダカ・アシナヅチ・アシハラノシコ・アスハ・アズミノオオハマ・アタ・アツタ・アヅミノイソラ・アネクラヒメ・アナト・アハナギ・アワシマ・ルカミヅ・クニタマ・クメ・ヒコネ・ヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズ・ホノニニギ・ホホデミ・ヒタカヒコニニギ・コホホデミ・マラ・ミカツボシ・ミソラトヨアキヅネワケ・テルミタマ・アマテラスオオノ・ニギハヤミ・イワトワケ・タネコ・ミチネ・イクタマ・ウズメ・オシオ・オシコロワケ・オシヒ・オシホミミ・オハバリ・カク・カグヤマ・カゴヤマ・クヒザモチ・クラド・コヤネ・サギリ・サグメ・サヅチ・サデヨリ・シタツクラシシ・タヂカラ・タナバタ・ツドヘチヌ・トコタチ・トヨタラシカラ・トリフネ・ナエマス・ハヅチ・ヒデリ・ヒトツネ・ヒトツハシラ・ヒナドリ・ヒバラオオシナドミ・ヒワシ・フキ・フタヤ・フトダマ・フユキヌ・ホアカリ・ホヒ・マヒトツ・ミカゲ・ミカヌシ・ミクマリ・ミソラトヨアキヅネワケ・ミナカヌシ・ミハシラ・ヤゴコロオモイカネ・ワカヒコ・アラカトベ・アワジノホ・サワケシマ・アワナギ・アワナミ・アンバ・イオツイワムラ・イカスリ・イクダサキタマ・イクツヒコネ・イコナ・イコマツ・イザナギ・イザナミ・イシコリドメ・イズサン・イスルギ・イセツ・イソタケル・イチキシマ・イチモクレン・イヅナ・イヅノ・イナセハギ・イヒカ・イワオシワクノコ・イワサク・ネサク・イワス・イワツチ・イワツツノ・イヤ・イワナガ・ウカノミタマ・ウガヤフキアエズ・ウケモチ・ウヒヂニ・スヒヂニ・ウマシアシカビヒ・ウムギ・ウワツツノ・ウワハル・エノモト・オウミノシバヌイリキ・オオアサ・オオイカヅチ・オオカムヅミ・オオグチマ・オオクニ・オオゲツ・オオゴトオシ・オオトシ・オオトノベ・オオトヒワケ・オオナオビ・オオナムチ・オオヒルメノムチ・オオマガツヒ・オオミヤノメ・オオモノイミ・オオモノヌシ・オオヤツ・オオヤビコ・オオヤマクイ・オオヤマツミ・オオワタツミ・オカミ・オオタケツミ・オキタマ・オキツカイベラ・オキツナギサ・オクヤマツミ・オトゴサ・オホトマト・オカミ・オミヅヌ・オモイカネ・オモダル・カグツチ・カザケツワケノオシ・カスガ・カタクロク・カナヤコ・カナヤマ・カミナオビ・カミムスビ・カムオオイチ・カムヤタテ・カモ・カモタケツムミ・カモタマヨリ・カモワケイカヅチ・カヤナルミ・カヤノ・カラ・キサガイ・キノオヤ・キノタマ・キントビ・クエビコ・ククノチ・ククリ・クシイワマド・クシタマノ・クシナダ・クシマチ・クズリュウ・クニオシトミ・クニタマ・クニサツチ・クニノクヒザモチ・クニノクラド・クニノサギリ・クニノサヅチ・クニノトコタチ・クニノミクマリ・クニノミハシラ・クマノハヤタマノオ・クマノクスビ・クマノフスミ・クラオカミ・クラミツハ・クラヤマツミ・クロイカヅチ・ケツミコ・コケムスメ・コトサカノオ・コトシロヌシ・コノハナサクヤ・コノハナチル・サカシナヒコナ・サキタマ・サクイカヅチ・サクイノ・スギハラ・サクタ・サシクニオオ・サシクニワカ・サホ・サムカワ・サルタ・シオツチノオジ・シキツ・シキヤマヌシ・シコブチ・シタテル・シタハル・シナツ・シナトベ・シラヤマ・スクナヒコナ・スサノヲ・スセリ・スミヨシ・セオリツ・ソコツツノオ・ソソウ・タカオ・タカミムスビ・タカテル・タギツ・タキリ・タクハタチヂ・タケイワタツ・タケハヅチ・タケヒラトリ・タケムカヅチ・タケミズワケ・タケミナカタ・タケミナカタトミノミコトヒコガミワケ ・タゴリ・タヂカラオ・タハヤ・タツタ・タニグク・タヒリキシマルミ・タマノオヤ・タマヨリ・チマタノ・ツキサカキイツミタマアマサカルムカツ・ツクヨミ・ツチイカヅチ・ツヌグイ・ツマツ・ツラナギ・ツラナミ・テナヅチ・トオツマチネ・トオツヤマサキタラシ・トキハカシ・トシ・トトリ・トリナルミ・トヨウケ・トヨクモノ・トヨタマ・トヨヒワケ・トリノイワクスフネ・ナイ・ナオビ・ナガシラハ・ナカツツ・ナキサワメ・ナルイカヅチ・ニウツ・ニギハヤヒ・ニニギ・ヌナカワ・ヌノオシトミトリナルミ・ハジカミ・ハチマン・ハニヤス・ハヤアキツ・ハヤチネ・ハヤミカタノタケサハヤジヌミ・ハラエド・ヒカワ・ヒサツ・ヒトコトヌシ・ヒナテルヌカタビチオイコチニ・ヒノカグツチ・ヒハヤヒ・ヒヒラギソノハナマヅミ・ヒメ・ヒルコ・フカブチノミズヤレハナ・フスイカヅチ・フツヌシ・フテミミ・フトダマ・フヌズヌ・フワノモヂクヌスヌ・ヘサカル・ヘツカイラベ・ヘツナギサ・ホオリ・ホスセリ・ホデリ・ホノイカヅチ・ホムスビ・マガツヒ・ミカシキヤ・ミカヌシヒコ・ミカハヤヒ・ミクマリ・ミケツ・ミシマ・ミゾクイ・ミチノナガチハ・ミツハノメ・ミトシ・ミノチ・ミヒカリ・ミホツ・ミロナミ・ムトウ・ムナツキ・ヤエコトシロヌシ・ヤガワエ・ヤクサノイカツチ・ヤサカトメ・ヤシマジヌミ・ヤシマムジ・ヤソマガツヒ・ヤタガラス・ヤツカミズオミツム・ヤマトオオクニタマ・ヤマヒコ・ヤゴコロオモイカネ・ユラ・ワカイカヅチ・ワカウカ・ワカツクシ・ワカヒルメ・ワカフツヌシ・ワクムスビ・ワケイカヅチ・ワズライノウシ・ワタツミ・オウバシン・カハク・カンセイテイクン・ゲンブ・トウダ・リクゴウ・テンクウ・テンコウ・タイモ・コウジン・コンジン・スザク・セイリュウ・タイオン・テンイチ・ビャッコ・サイギョウシン・サイセツシン・サイハシン・ジュロウジン・シンノウ・ショウキ・ショウメンコンゴウ・ダイコンジン・タイサイ・ダイショウグン・トシトク・ハクリュウ・セキリュウ・コクリュウ・コウリュウ・ヒメコンジン・ヒョウビ・フウジン・ライジン・フクロクジュ・メグリコンジン―――



 ―――カオス・エロス・ガイア・ウラノス・ポントス・ヘカントケイル・ブリアレオース・ギュエース・コットス・キュクロープス・アルゲース・ステロペース・ブロンテース・タルタロス・ティーターン・オーケアノス・コイオス・ヒュペリオン・クレイオス・イーアペトス・クロノス・ティーターニス・テテュス・レア・テミス・ムネーモシュネー・ポイベー・ディオーネー・テイアー・エリーニユエス・アレクトー・ティシポネー・メガイラ・ヘスティア・デメテル・ヘラ・ハデス・ポセイドン・ゼウス・クーレース・メリッセウス・ニンフ・アドラースティアー・イーデー・アマルテイア・メーティス・カムペー・オーケアニテス・アシアー・ステュクス・エーレクトラー・ドーリス・エウリュノメー・アムピトリーテー・メーティス・アステリアー・レートー・エオス・ヘリオス・セレネ・ポントス・エウリュビアー・アストライオス・パラース・ぺルセース・アトラス・プロメテウス・エピメテウス・メノイティオス・ピュリラー・ケンタウロス・ケイローン・クラトス・ゼーロス・ビアー・ポルコス・タウマース・ネーレウス・ケートー・イーリス・ハルピュイア・アーエロー・オーキュペテー・ポルキデス・ゴルゴーン・ネーレイデス・キューモトエー・スペイオー・グラウコノメー・ナウシトエー・ハリエー・エラトー・サオー・アムピトリーテー・エウニーケー・テティス・エウリメネー・アガウエー・エウドーレー・ドートー・ペルーサ・ガラテイア・アクタイエー・ポントメドゥーサ・ヒッポトエー・リューシアナッサ・キューモー・エーイオネー・ハリメーデー・プレークサウレー・エウクランテー・プロートー・カリュプソー・パノペー・クラントー・メリテー・ディオーネー・ネーサイエー・デーロー・エウアゴレー・プサマテー・エウモルペー・イオネー・デュナメネー・ケートー・リムノーレイア・ヘーベー・エイレイテュイア・アレース・ホーライ・エイレーネー・エウノミアー・デイケー・クロートー・ラケシス・アトロポス・モイライ・アプロディーテー・カリテス・アグライエー・エウプロシュネー・タレイア・ペルセポネー・カリオペー・クレイオー・メルポメネー・エウテルペー・エラトー・テルポシコレー・ウーラニアー・タレイア・ポリュヒュムニアー・ムーサ・リノス・オルペウス・エウリュディケー・ヒュアキントス・レーソス・カリオペー・コリュバース・セイレーン・ヘーパイストス・アルテミス・アポローン・オーリーオーン・トリートーン・ロデー・デーモポーン・パニュアッシス・アスカラポス・ギガース・プレグライ・パレーネー・ポルピュリオーン・アルキュオネウス・エリュテイア・ヘラークレース・アテーナー・エピアルテース・エウリュトス・カオス・エロス・ガイア・ウラノス・ポントス・ヘカントケイル・ブリアレオース・ギュエース・コットス・キュクロープス・アルゲース・ステロペース・ブロンテース・タルタロス・ティーターン・オーケアノス・コイオス・ヒュペリオン・クレイオス・イーアペトス・クロノス・ティーターニス・テテュス・レア・テミス・ムネーモシュネー・ポイベー・ディオーネー・テイアー・エリーニユエス・アレクトー・ティシポネー・メガイラ・ヘスティア・デメテル・ヘラ・ハデス・ポセイドン・ゼウス・クレス・メリッセウス・ニンフ・アドラースティアー・イーデー―――」




「―――レイン・アタイル・フェリエ・トゥール・カナ・ユメミ・キヒメ・スベル・ミレイ・ホウゲン・ティナ・ヴィーナス・シュゲン・テォオレミレーユ・セヒィノール・アビルメディア・ミューテ・イル・キューレ・セントミュルティルク・サリ・ミレー・マリア・アイ・キラリア・アスベル・グリューゲル・ミーナ・フルセンベルグ・アスベル・エルナ・エルレナ・アイスベク―――


 ―――ルーク・マルス・ティオ・ルース・エルス・ファシス・ガイル・グライア・ユイ・イザナ=レイヤ・フォン=ヨーク=クオン=ニーク・ユートピア、である」


 名乗り初めてから七日目の朝、丁度日の昇る頃、やっと名乗り終えた。

 日の出の光も手伝ってこの世全てがかつてなく輝いているように視える。

 全ての存在がかつてなくはっきりと輝きを魅せていて至上の光景だ。きっと皆もやっと名乗りが終わったことを喜んでくれているのだろう。


 これぞユートピア!!


 あ、そうだスピーチスピーチ。

 まあ名前で時間を潰しちゃったし、簡単でいいかな? 皆もそっちの方がいいだろう。

 え~と、これからよろしくお願いします。一緒に頑張りましょうみたいな内容でいいかな?


 ついで祝福をお詫び代りにあげよう。


「汝らに、期待する」


 その瞬間、世が僕の色の光に包まれた。

 祝福の制御が甘かったようだ。


 疲れたし、気にしないでおこう。



最後までお読み頂き、ありがとうございます。


次回は登場人物紹介に入り、今章を終え、次の章に入ります。やっと本格的に物語を進めて行きます。

来年もどうかよろしくお願いいたします。

では、良いお年を!

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主人公の名前思ったより短かったですね 鑑定するのに国丸ごと鑑定できる道具とか使う規模なので 主人公の名乗りの途中でトラブルが起こって名前の途中までしか言えない、 みたいな展開になるかと思いましたが順…
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