第六章【赤雪の軌跡⦅せきせつのきせき⦆】
こんにちは!波佐谷のファンです。
赤い雪の出現。恐怖が現実となり、主人公は無我夢中で行動を迫られる。
貴方も緊張感の中で、目の前の赤雪の不気味さを想像することになるでしょう。
ではどうぞ!
「高瀬さん!そんなに急いでいると危険ですよ」だが高瀬は無我夢中だった。【はやく降りなければ】という文字が頭の中を駆け巡っていた。拓海の声は、高瀬の耳に入ってこなかった。「うわ!」静寂の中を切り裂くような悲鳴が聞こえてきた。『ボン!』雪に何かが落ちたようだ。霧で見えなかったが、目を凝らすと拓海が血を流して倒れていた。まるで抜けていた魂が戻ってきたように、我に返った。「拓海大丈夫か!」この一瞬音が戻ったようだった。「足、折れたみたいです。はは……」「僕ここで死ぬんですかね。僕の人生はこんな事で無くなるんですかね。ははは……」拓海は正気を保っていなかった。拓海の眼には光が灯っていないようだった。圧倒的絶望を感じていたようだった。「拓海!まだ諦めるな!俺が助けに行く!」その瞬間、拓海の眼に光が灯ったようだった。その時、ふと下を見ると雪がまるでスプーンで掬われたかのように抉れていた。「拓海大丈夫か?」そう言っても何も返ってこなかった。声も音も何もかも。「拓海?おい拓海!返事をしろ!」声を張り上げた。だが思っていた通り、何も起きなかった。「拓海……俺のせいで……俺が急いだせいで、いつもはすぐに気づいて避けていたのに……」「なんでなんだよ!くっ……うぅ……あぁー」あの時、前に買った本『雪を喰らうもの』の内容を思い出していたが、そんなわけないと避けていた。だが今起こった。頭の中は真っ白だったが、一つ「赤雪」という文字だけが残っていた。何故なら拓海が落ちた場所が赤い雪で覆われていたのだ。そしてその赤い雪は山の奥まで続いていた。拓海を怪我させた責任感が、自分に圧力をかけてくる。考える前に行動していた。気づいた時には、あの「赤雪の軌跡」を辿っていたのだった。
まず赤雪の軌跡読んで頂きありがとうございます。
赤雪とは物語の象徴であり、恐怖の核心を暗示しています。
この章で起きた出来事が、雪を喰らうものの存在を確実に印象付いた事でしょう。
高瀬は、この恐怖に抗うことが出来るのか!




