表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/194

閑話.ヤンデレスナイパー(女児 7才)

※オリヴィ視点になります。

―――――――――――



■後神暦 1324年 / 春の月 / 黄昏の日 pm 01:50


――ツーク村防衛戦から1か月後


 今日はミー姉ちゃんとオーリとティスちゃんでお出かけ。


 ヴィーたちのお部屋のとびらからミー姉ちゃんのお部屋にいって、別のとびらからお山にきた。

 シエル村の人のたべるもののために狩りをするんだって。


 シエル村の人たちのせいでパパとママは死んじゃったけど、ヴィーもたくさんシエル村の人をうったし、ふくそんちょもうった。だからこれで()()()()にしようってオーリと話してきめた。


 でもさびしかった、朝になってもママはおこしてくれないし、もうパパにいってらっしゃいも言えない。


 だけど、ミー姉ちゃんはそんちょと話したあとに家族になろうって言ってくれた。

 ミー姉ちゃんはとってもふしぎ、女の子だからママみたいだけど、頭をなでてくれるときはパパみたい。


 それにやくそくも守ってずっといっしょにいてくれる。

 今日みたいお出かけもそうだけど、他にも色んなところにつれてってくれた。


 ティスちゃんのお花畑にいってダフネおばーちゃんに会ったり、アド兄ちゃんともいっしょに島のにあるおっきいお風呂にいったりもした。


 お風呂はアド兄ちゃんとティスちゃんがはずかしがっていっしょに入らなかったけど、ヴィーは楽しかったよ。きっとオーリも楽しかったとおもう。


 シエル村の人たちのしょくりょーじじょー?がよくなったら大きな街に旅行にいくんだって。ヴィーたちはずっとツーク村にいたから楽しみ!


 ほんとうはパパとママもいっしょにいきたかったけど……ミー姉ちゃんがお墓に手をあわせてお話すればパパとママにも聞こえるって言ってたから、帰ってきたらたくさんお話しする!


 だからいっぱい狩ってたべものを皆にくばるんだ。



「ヴィー、あの鳥撃てそう?」


 ミー姉ちゃんの指のさきに大きな鳥が飛んでる。

 ちょうどいい大きさの石の上に置いて少し斜めになったスナイパーライフル(ミー姉ちゃんの銃)()()()()を右目でのぞく。左目は開けたまま鳥の動きをみる。


 ミー姉ちゃんは「普通は片目を瞑るんだよ」って言うけどヴィーはこっちの方がいい。

 だってすこーぷは周りが見えないもん。

 見える大きさが右と左でちがうけどあんまり気にしない、だって当たるから。


 それにそうやって当てたらミー姉ちゃんがすごいねって頭をなでながらほめてくれる。



 ――タンッ……



「おぉ! 1発でヘッドショットだよ! 凄いねヴィー」


 ほらね、今日もほめてくれた。ヴィーはこのときが大好き。



 ~ ~ ~ ~ ~ ~



「1時間しないうちに魔鳥に魔兎かぁ、二人とも凄いね」


「「うん!」」


 今日もみんなでいっしょにいる楽しい一日、うれしい!

 でも、きっとこのあとイヤなことがあるってヴィーもオーリもしってる。



「ミーツェちゃん、いつもありがとう。

前に狩ってもらった魔獣の魔石もってくるから少し待ってもらえる?」


 これ、このあとにぜったいイヤなことがある。



「ミーツェ! きてたんだ! 良かったらこっちで飯食っていかないか?」


 この人、シエル村の人でミー姉ちゃんと同じくらいの男の子。

 ヴィーたちからミー姉ちゃんをとるのはゆるさない……


 ヴィーは()()()()()を抜いていつでもうてるようにする。



 ――カシャンッ……



(大丈夫、行かないから銃しまって……!)


 ミー姉ちゃんがあわてた顔でこっそりおねがいしてくる。

 しょうがない、ミー姉ちゃんがこまっちゃうから今日もゆるしてあげる。


 でもしつこかったら本当にうってもいいよね?あるま。

 ヴィーは片方のほっぺをふくらませて空飛ぶハコにだきつく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ