朝のひととき
最近の椛は、朝、甘える。
強制給餌のあと人間のごはんと身支度を終えて。
猫ベッドを見ると、椛が横になっている。
蜂蜜みたいに溶けそうな金色の甘いお目々で、
とろんとして私を見ながら、手をもんでいる。
出社時間が迫っている。
だけどこんな状態の椛を放って、出掛けられるはずもなく。
ぎりぎりまで粘って、椛を撫でている。
大音量の喉ゴロゴロを聴きながら。
こんな椛から手を離して出社するのは、
もうほんとに辛い。
なので最近は、いつもより早起きしている。
椛が飽きるまで撫でていられるように。
撫でて撫でて撫でまくっていると、
そのうち飽きて、ベッドから去ってしまう。
もういらない、て満足した顔をして。
会社で大きな仕事を片付けるよりも、
この顔を見せてもらうことのほうが、充足感がある。
今朝も、いい仕事をさせてもらった。
椛よ、ありがとう。
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皆様からの反応が、明日の元気になってます。
小説もヨロシクです。
『BLOOD LINE』 本格SFハードボイルド
近未来、米軍占領下の廃墟日本。殺人犯の男が独り、猫型獣人の少年を守り、星条旗相手に戦う物語。
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