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猫、拗ねる
休日に、椛が拗ねた。
甘えてきているのはわかってた。休日の朝はふたりで腕枕で毛布をかぶって、椛が飽きるまでいつまでもダラダラと過ごすことが多かった。たまたまこの朝は、いつもより甘えたい気持ちがいっぱいだったのに。タイミングが悪かった。私は用事がいっぱいあって、ちょっと待っててね、と言いつつバタバタ立ち働いていた。
あれっと思った時には、遅かった。
私の寝床の奥で、拗ねていた。
椛のいいところは引きずらないことか。
もーちゃんゴメンね、って抱きしめたらもう喉ゴロゴロが音量最大。ヨロコビの頭突きと手もみをしながら腕枕にもぐりこんできた。
まだちょっと掃除とか用事が残ってたんだけど。椛を傷つけてまでする仕事でもないので、全部ほったらかして昼寝した。
部屋が汚くても人は死なない。
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