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テレビという業界

ここしばらく元気が出ない。

自分でも驚くくらいに沈んでいる。


男性アイドル事務所問題、吉本芸人性加害、そして芦原妃名子先生の訃報。

去年から、テレビという業界での告発が相次いでいる。

前々から噂はあったものが明文化され、事実として世間に認識されるようになった。

最初は未成年、次は若年女性。

ここまでは被害者が社会的弱者だった。

しかし三番目のは。

小学館漫画賞を複数回受賞した、才能も実績もある業界トップクラス。

そんなお方が全力で戦っても殺された。

知らない土地の山奥のダムで。

さぞお寒かったろう。苦しかったろう。

もう絶望感で、言葉もない。

組織の巨悪に対し、個人はこんなにも無力である。


膝の上の蓮を見る。

この無垢な魂がいつか漫画を描くことがあるのなら。

肉球しかない指でGペンを握り、眠るしかできない体で徹夜して、

ケント紙に想いを綴るなら。

絶対にテレビから守ってやるぜと思う。

猫が漫画を描くなんて天才だ、と甘い言葉をささやかれても。

百億円の契約金を積まれても。

北の果ての漁港に逃げて、ふたりで静かに暮らすのだ。

金も名誉も何もなく、ただ愛だけが溢れてる。

それはさぞかし幸せな世界だろう。

絶対に悪魔にこの子を売ったりしないぜ、と、

目に涙をためで握りこぶしで、神に誓う。

蓮ちゃん、愛してるよ。


※注)猫は漫画を描きません

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