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怪力1
たまにはちょっと明るい話題を。
自慢話をしてみようかと。
たぶん私は怪力の部類である。
いままで壊したものの中で一番の大物は、
高校の体育館裏にあったオルガンかもしれない。
ピアノのつもりでクラシックの練習曲を、
デスメタルのリズムで叩きまくっていたら、
鍵盤にヒビが入った。
ピアノの分厚い木鍵とちがってオルガンのプラ製の鍵盤は脆い。
よくこんな頼りなさげな板で楽器を名乗る気になるもんだと、
前々から思ってはいたが。
まさか指の力だけで割れるとは思わなかった。
さすがにこんな高価そうなものは弁償できないので、
裏口からこっそり逃げた。
先生ごめんなさい。
時効だと思うので自白しておく。
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