成人の日
世は成人の日とやらで。
若いお嬢さんたちが着飾って街を歩いてくれる日だが、
私は仕事で会社にいたので一人も遭遇できなかった。
ちょっと残念。
私は自分の成人式には出席しなかった。
親は振袖代を積立てしてくれていたが、
たった数時間のために五十万も払うのが、
納得いかなかった。
学費を自分でバイトで払っていた苦学生である。
ちょうど投資を始めたばかり。
振袖代は、着物ではなく投資に回し、
五年後には七十万円に増えた。
よいお金の使い方をしたと今でも思ってはいる。
ただ、しくじったなと思う点もある。
自分が猫のとはいえ親になったから。
成人式は本人ではなく親を労うものな気がした。
命がけで育ててくれたことを晴れ着に包み、
育児責任に区切りがついたことを祝う、
親にありがとうを言う日でないかと、考えが変わった。
これからもよろしくね、今度は私があなたを背負うよ、と。
五十万を七十万に増やせたことは、
私の投資人生の大きな糧にはなったけれど。
せめて増えた分くらいは親に還元してもよかったかもしれない。
親はそんなこと望んでいないけれど、
ありがとうの気持ちはこれからも伝えていこうと思ったりする。
愛しい蓮を撫でながら。
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