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正義の味方  作者: 春原 恵志
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地下アイドルの立川ライブ

地下アイドルの立川ライブ


 JR立川駅前改札付近。妙高ちとせは素人カメラマンの若月昇と待ち合わせしていた。珍しく約束の時間に若月が改札口に現れる。

「先輩。待ちました?」

「いや、殆ど待ってない。行くか」

「駅から近いんですか?」

「南口を出てすぐのところらしい。若月、今日の仕事は外回りにしたのか?」

「いやあ、さすがにそればっかりだと上司にバレるんで、午後休にしました」

「そうか、悪いな」

「いえ、まあ、息抜きですよ。なかなか経験できませんから」

 例の地下アイドルのライブである。今日は多摩地区のアイドル集合イベントのようだ。ライブハウスは立川駅の南口からすぐの所にある。

「あんまり、この辺は来たことないんで、けっこう開発中みたいなところですね」

 立川駅南口はこれから建つビルもあるようで、更地になっている個所もある。

「立川は再開発もやってるみたいだな。八王子なんかより発展と言う意味では、将来性もあるから人も増えてるらしいよ。武蔵境よりよっぽど都会だな」

「そうですね。若者も多いみたいだし、町としての活気がありますね」

 歩いて5分ぐらいでライブハウスが見えてきた。

「前回と同じくらいの規模ですかね」

「どうかな。少し大きいのかな、400名ぐらい入れるキャパみたいだ」

 入り口に看板が出ている。多摩地区アイドル大集合。最大級イベント開催とある。

 受付でチケットを買って中に入る。400名収容とあるが、いいとこ200名じゃないのかといったライブ会場である。前の池袋のライブハウスと比べるとライブに特化しているようでよっぽどそれっぽくは見える。内装は黒塗りでやはり大きな教室ぐらいの広さである。

 舞台はそれこそ教壇の広さで、客席よりも30cmぐらいは高くなっている。舞台の上側と下から照明が当たっており、曲に合わせてライトアップされている。音響設備もあり、照明装置もそれなりにあるのでバンドのライブ演奏も映えそうだ。

 イベントはすでに始まっていて、ステージには6名のアイドルが踊っている。

「ビジューって言いましたっけ、今回もトリなんですか」

「ああ、そうらしいよ。今は誰が歌ってるんだろ」

 チケットと一緒にもらったパンフレットで確認する。6人組はクリキントンというらしい。

 そういえば腹が減って来たな。

「若月、ビジューは後2組後だな」

「先輩、サイリウムっていいましたっけ、お客さんがみんな持ってるやつ、あれぐらい持ってきたらよかったんじゃないですか?」

「この歳でそれはない」

 若月は笑いながら、

「了解。撮影体制に入ります」

 若月は前方のステージ付近に向かう。妙高は定位置の後方待機を決め込む。暗い中で目が慣れてきたところで周囲を確認する。前回見かけた怪しげな黒ずくめのマスク男はいないみたいだった。やはりあの男はあの日、たまたま居ただけか。観客は100名ぐらいだろうか。こういったイベントではそれなりの観客数なんだろうな。

 ざっくり全体を見た限りでは怪しい人物は見当たらなかった。妙高は今日もダメかもと思う。

 6人組が引っ込んでトリ前のそこそこ人気のありそうなグループが出てくる。観客もそれなりに盛り上がっているようだ。若月が近くに来た。

「先輩、あのあと、地下アイドルを調べたんですが、けっこうこういったところからメジャーになるのもいるみたいですね。ビジューってホントにメジャーデビュー出来そうみたいですよ」

「なんか、そうらしいな。今は地下アイドルとメジャーの境目が難しくなってるみたいだね。SNSもあって。最近はテレビって時代でもないみたいだから、媒体は色々ある。何がメジャーかよくわからないみたいだな」

「一億、総タレントですかね」

「子供の将来なりたい職業にユーチューバーが来る時代だからな。カメラはどうだ」

「前回の経験が生きてますよ。前よりはよく撮れそうですって、何を撮るんでしたっけ」

 妙高は苦笑いする。

「地下アイドルの写真集」

「りょうかい、じゃあ続けて撮ってきます」

 何かアイドル写真集の予感もしてきた。特ダネを取るのも楽じゃないか。妙高はトイレに行くふりをしながら、会場から外の様子を探ってみる。受付の係員は不在だった。まあ、トリが始まった段階でいまさら入る客もいないので、観客が退出する前のトイレ休憩かもしれない。入り口付近にも人はいない。いよいよ、何も起きない様相だ。再び会場に入る。

 トリ前のグループが終了して、いよいよビジューの登場である。照明が暗くなり、静かな音楽からいきなりライトアップされてビジューが登場する。おお、まるでアイドルじゃん。

 妙高は感心する。地下アイドルと言ってもそれなりに見せるグループだな。

 観客のボルテージも上がっている。やはり地元だと絶大な人気があるようだ。今日の観客のほとんどがビジュー目当てだったのかもしれない。

 ノリノリで1曲目が終了した。ここでMCが入る。センターの美保が話す。

「みんな、待ってた?ビジューだよ」

 おおーーと歓声が上がる。

「ここはビジューのホームグラウンド。みんなと会えてほんとにうれしいよ」

 またまた、大歓声。

「今日はいっぱい楽しんでってね」

 そこから2曲目に入る。相変わらず、何の曲かさっぱりわからない。若月は前の方でカメラマンをしている。こうやってみると若月もプロのカメラマンに見える。ビジューのメンバーも前回、妙高が雑誌記者と言ったことから、若月を雑誌のカメラマンとでも思っているのか、それなりに若月カメラを意識しているみたいだ。

 3曲目が終わって、メンバー紹介に入る。3名の紹介が終わったところで、美保から発表が始まった。

「ここで、みんなにお知らせがあります」

 観客がざわめく。

 美保が胸を抑える。両側のメンバーが心配そうに眼を合わせる。

「来月の25日にビジューのメジャー配信シングルが発売されまーーーす」

 おおーーーー、観客が絶叫する。

「ここまでこれたのもみんなのおかげだよ。ほんとにありがとう」

 再び、歓声。こいつら声を上げるしか能がないのか。

「でもメジャーデビューしても、ビジューの原点はここだよ。みんなとのライブは続けるからね」

 と、ここでいきなり照明が切れ、会場が真っ暗になった。

 観客も何かのイベントが始まるのかと思ったが、ビジューのメンバーから悲鳴が上がった。

 暗い中で何かの有機溶剤の様な臭いが立ち込めた。次の瞬間、舞台脇から灯がともる。灯りの中に浮かぶのは舞台脇の男だ。その手にライターを持っている。ジッポのライターのようだが、火力が激しいのがわかる。男の顔は顔面蒼白で何か鬼気迫るものがある。ライターの強烈な灯で舞台が何かでびしょ濡れになっているのがわかる。男の足元には空になったポリタンクが転がっている

 まさか、ガソリンをぶちまけたのか、舞台はビジューも含めびしょ濡れになっている。

 観客が悲鳴とともに逃げようと出口に走り出す。

「若月!逃げろ!」

 妙高が叫ぶ。若月は舞台の真ん前にいて、不幸なことにライター男の直前でガソリンを死ぬほど浴びたようだ。しかし若月はそのままカメラを構えている。あいつ、撮影してるのか。

 ライター男が叫ぶ。

「ビジュー死ね!」

 ライターを投げようとした瞬間、何か黒いものが飛んできた。男のライターが吹っ飛んで、さらにはライター男も同時に吹っ飛んでいった。ライターが消えたので、会場が再び真っ暗になり、良く見えないが、誰かが、ライター男に体当たりしたようだ。さらにボコッという鈍い音が聞こえた。観客は我先にと出口に殺到していて、妙高は身動きが取れない。必死で舞台を見ようと前に向かうが、観客に押し戻される。

 照明が点くまでに1分ぐらいはかかった。観客は怪我をしながらも外に退避したみたいで、会場には呆然とした若月とビジューのメンバー、一部のスタッフのみが残っていた。

 妙高が若月のところに近寄る。

「若月、大丈夫か!」

「大丈夫じゃないですよ。ガソリンまみれで死ぬかと思った」

「犯人はどうした」

「そこでのびてます」

 舞台脇を見ると、男が顔面を血まみれにしてのびている。

「死んでるのか?」

「どうなんでしょう。びくとも動きませんね」

 男はスタッフジャンバーを着ていて、どうもこのライブハウスの照明係になっていたようだ。やられたな。ここまで執拗に犯行を計画してたのか。ビジューのメンバーは抱き合って震えている。

 メンバーは涙で顔がぐしゃぐしゃだ。妙高が話しかける。

「大丈夫?」

 3人共言葉が出ない。うなずくだけだ。若月が話す。

「先輩、うまく撮れたかわかりませんが、少しは撮れたかもしれません」

「何を?」

「正義の味方」


 おおよそ10分後に警察が到着した。救急車両も同時に来て、犯人はそれで搬送されていった。一応、息はあるようだが、ダメージが強烈で身動きできないようだ。相当なパンチを食らったらしい。顔が腫れている。骨折は間違いないだろう。

 妙高と若月や関係者は警察署に同行とのことで、そのままパトカーで移動させられた。


 立川南署の取調室で所轄の刑事と妙高の面談が始まる。

「どうも、立川南署の橘と申します。妙高さん少し時間をいただいて、調書作成にご協力ください」

「いいですよ。協力は惜しみません」

「そう言っていただけると助かります」

「はい、でも出来れば警察側の情報も少し頂けると助かります」

 橘刑事は名刺を再確認する。

「週刊誌の記者さんですもんね」

「はい、フリーランスなんですが」

「じゃあ、まずはその記者さんがなぜ、あそこにいたのかです」

「ああ、実は地下アイドルの特集記事を取材していたんです。先月も池袋で取材して、今回はこちらのイベントに参加しました」

「なるほど、で、カメラマンの方は、雑誌社の方ですか?」

「いやあ、彼は素人です。取材費が出ないので知り合いの彼にお願いして撮影してもらってました」

「そうですか」

 刑事は若干、納得しかねるといった顔色である。

「それでは事件の内容確認に移ります。まず、えーーとビジューって言いましたか、彼女たちのライブが始まってどんな状況だったんでしょうか?」

「確か3曲歌って、その後、彼女たちのMCが始まりました。そこで突然、会場が真っ暗になって」

「照明が落ちたということですか」

「そうです。犯人が照明係をやっていたようで、自ら照明を落としたんだと思います」

「それから?」

「何か有機溶剤のような臭いがして、ガソリンかな?」

 橘は資料を見ながら「現在、分析中ですが、そのようです」

「その後、犯人がライターを点けて、会場がパニックになりました」

「ライターはどんな感じで持っていましたか?」

「そうですね。自由の女神みたいに右手を振り上げて、その先にジッポみたいなライターを燃えてる状態で掲げていました。あれは、ジッポでしたか?」

「そこも確認中ですが、外観はそのようです」橘は困った顔をする。

「そのあと、死ねとか叫んでライターを投げようとしました」

「はい。それで?」

「何かが飛んできました」

「ちょっと待ってください。そこなんですよ。聴取したみんなが同じような証言になってる。何が飛んできましたか?」

「黒い物体が犯人めがけてぶつかったようでした」

「それは人でしたか?」

「多分、そうだと思います」

「多分って、人だったらもう少しどんな人間だったかわかりませんか?」

「私もそう思うんですが、あまりに素早く飛んできたので、さらにライターが消えてしまって暗くなったものでそれから先が良くわかりません」

「まあいいか、その黒い人らしき物体が飛んできて、その後、暗くなってどうなりました?」

「確か、鈍い音がしたと思います。犯人を殴ったのかな?」

「音は1回ですか?」

「どうだったかな。多分、1回だと思います」

「その後は?」

「会場が逃げる人でごった返していて、実際、暗いもんだから、ガソリンに引火するんじゃないかと必死でした」

「あなたは逃げなかった」

「若月、ああ、相方ですが、彼がどうなったか分からなかったもんですから」

「なるほど、実際、彼の撮影のみが証拠みたいになってまして、ライブ会場なのにライブの映像が撮影されてないんですよ」

「どういうことですか?」

「犯人がカメラ撮影を切ってたみたいで、会場内のカメラには何も映ってないんですよ」

「そうなんですか。で、犯人はどういった人物なんですか?」

「それも現在調査中です。履歴書はでたらめだったんで、本人が意識を取り戻すまでは分からない」

「で、犯人の状況は?生きてるんですよね」

「ちょっと待って、こっちの話が終わってません。それで、その後、どうなりました?」

「えーーと、1分ぐらいしてようやく照明が点きました。会場にいたのはスタッフと私、あとはアイドルぐらいでしたか」

「ふむ。それで先ほどの黒い人物はどうなりました?」

「いません。どうしたんですかね。こっちが聞きたいぐらいです」

「なるほど、いや、実際、他の人の話を聞いてもその後の足取りが全くつかめない。人物像も黒ずくめと言うこと以外はまったくね」

「でも、会場から外に出たわけでしょう?」

「みんな、逃げまどってましたからね。誰がどうしたなんてわからないみたいです」

「会場の外の防犯カメラはどうなんです?」

「それもこれから解析します。それで他に何か気が付いた点はありますか?」

「こちらも情報提供しますんで、警察側の情報もよろしくお願いしたいんですけど」

「何か知ってるんですか?」

「若月が黒い人物を撮影してますよね。それを見せてもらえば少しは・・・」

「仕方ないな。じゃあ、これを見せます」

 そういって写真らしきものを出した。若月カメラマン必死の撮影だ。そこには黒いキャップで黒いマスク、黒いジャンバーの男が映っていた。

「何か、思い当たるところはありますか?」

「ああ、多分、なんですが、先日の池袋のライブ会場にもいた男だと思います」

「同じ男ですか?」

「格好は同じです」

「ちょっとその詳細を教えてください」

 その後、30分はたっぷりと事情聴取された。

 所轄の刑事は何故、報道がいるのか疑心暗鬼だったようで、地下アイドルの取材ということで乗り切ったが、疑念はもたれたようだ。若月の撮った画像は警察預かりとなったが、なんとか没収は免れた。資料提供の見返りに捜査状況を入手できたので、これはこれでよかった。

 その後、判明したのは犯人は地元のフリーターで38歳の男であった。ビジュー側の証言では、以前からのファンだったようで、今回の一連の脅迫犯だとは思わなかったらしい。聞くところによると同様の脅迫まがいはけっこう頻繁にあったようで、犯人の特定は難しく、警察もすべてに対応は困難だったようだ。

 犯人はライブハウスには1カ月前から働き出し、まじめに勤務するので、照明係まで担当できるようになったらしい。店側もそういった人物とは思わなかったらしい。

 当日は大きめのリュックサックにガソリンタンクを忍ばせていて、スタッフ側の管理は店側も甘かったようだ。現在は市販ガソリンのタンク購入はできないはずだが、犯人はミニバイクに乗っており、自分のバイクからタンクに移すことで犯行に及んだとのことだ。

 犯行の動機はビジューのメジャーデビューが許せなかったとのことで、地下アイドルの風上にも置けないと話しているとのこと。もっとも話が出来るようになったのは2日後になった。

 顔面骨折で全治1か月の重傷である。警察がもっとも関心を寄せるのは、それをおこなった人物の特定である。若月いうところの正義の味方である。


 神保町、週刊ジャーナル編集部。妙高と編集長が話をしている。

「妙高、お手柄だな。これは使える」

 例の正義の味方の写真を見ながら話す。写真はまさに犯人を殴りつける瞬間を捉えている。

「この写真、暗いし、ぶれてるが正義の味方も一応、撮れてるよな」

「はい、なんとか媒体に使えそうでしょう。実際、これぐらいしか撮れなかったんですよ。アイドルはちゃんと撮れてるんですが、男はこれだけです。神出鬼没なんですよ」

「まあ、ヒーローだからな」笑いながら話す。

「実際、ライブ会場を見回していたんですけど、気が付かなくていきなり現れたとしか思えないんですよ」

 といいながら、妙高は多分、彼女が外を見まわっていた瞬間に同時に会場内に入ったと考えている。あのタイミングしかない。でもまったく気が付かなかった。

「キャップとサングラス、さらに黒いマスクか、人物の特定は難しいな」

「編集長、この男、実はこの前の池袋のライブ会場にも来てたんです」

「そうなのか?」

 妙高が前に撮った写真を見せる。

「確かに同じ人物みたいだな。こっちの写真だと髪が白いな。まさか年寄りじゃないよな」

「まさか、じいさんにあんな動きはできませんよ。ほんとに特撮ヒーロー並みの動きなんです」

「それにしても放火未遂犯人のほうの写真は凄いな。よく撮れてる。ライターの炎もあって鬼気迫る感じだ。顔は出せないのかな」

「警察側の対応如何ですね。精神鑑定も必要かもしれません」

「そうだな。黒塗りにしても早速、今週号に載せよう、まとめといてくれ」

「わかりました」

「ああ、それと妙高の住まいは武蔵境だったよな」

「はい、そうですけど。何か?」

「例のドラム缶殺人事件を知ってるか?」

「ええ、たっちゃん池のかいぼりで発見されたやつですよね」

「そうそう、なんか一向に解決しないようなんだけど、時間があったら所轄にあたってくれないか、知り合いがいたろ?」

「はい」

「世間の関心も高いし、なんか情報が取れたらほしいな」

「わかりました。こっちのヒーローと合わせて動いてみます」

「うん、頼んだよ」


 編集部を出てから、妙高は若月に電話する。

「若月、今いいか?」

『はい、大丈夫ですよ』

「おかげで記事に出来そうだ。ほんとにありがとうな」

『そうですか、命を張った甲斐がありましたよ』

「うん、ありがとう。原稿料が入ったら盛大におごるからな」

『焼肉でお願いします。それも高級なやつで、へへへ』

「食べ放題じゃないやつな。はは」

『先輩、この前の正義の味方ですけど、なんか、俺見たことある気もするんですよ』

「池袋のライブ会場だろ」

『いやあ、それ以外にどこかで見た様な・・・』

「どういうこと?」

『はい、デジャブみたいなイメージで、なんだかよくわからないんですけど、どこかで会ったことがあるような』

「でも全身隠されてたよな」

『今回、割と近くで見たでしょ、その時、なんか会ったことあるような、気のせいかな』

「なんか、手掛かりは欲しいから思い出したら、教えてくれ」

『わかりました。焼肉の時までに思い出せたら知らせますね』

 全身、真っ黒だったよな。若月はなんで見たことある気がするんだよ。

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