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    お金が足りない!!③

「なんかこれも違うなぁ......」


「え〜これも違うの? もう五つ目だよ」


 MP5やMK18以外にも使ってみたいと思った他の銃を試し打ちしてみたけど、どれもしっくり来ることはなかった。


 今まで試し撃ちした銃の中ではL85A3が一番良かった気はするけど、ブルパップ方式のせいでリロードが遅くなるのとカスタマイズの幅が狭いのがなぁ......


「あの、力が強くない私でも扱いやすい銃ってありますか?」


 あまり銃に詳しくない私が色々試し撃ちしても埒が明かないので、私よりも知識が豊富な店員さんに頼るしかない。


「そうですね、SMGやPDWが軽くて扱いやすいけど......お客さんが使()()()()って思える銃を使うのが一番だと思いますけど」


「使いたいって思える銃は有るんですけど......」


 私は店員さんに、本当はAK-47を使いたかったが非力過ぎて持ち上げるのも大変だった事や、7mmの反動を抑えられない事などを伝える。


「なるほど、それなら......」



     ◇  ◇  ◇



「重さも3500g程度だし、口径は5.45で反動は7.62よりも抑えやすいですよ」


店員さんに連れてこられたのは東側の国の銃が多く並ぶコーナー。私がさっき持ったAK-47などは勿論のことAKSなどの5.45弾を使うAKも並んでいた。


「なんか、またおんなじ見た目の銃ばっかりだね」


「いやぜんぜん違うよ、この名前の後ろについてるアルファベットで大体のバリエーションの種類がわかるんだけど、Nとかは折りたたみタイプMは近代化改修した.......」


「ストップ、ストップそんなマニアックなこと聞いても理解できないから、まぁ要するにバリエーションが多いって事を言いたいんでしょ?」


「うんまぁそういうこと」


 そんなバリエーションが多いAKシリーズの中で店員さんがお勧めしてくれたのがAK-74を近代化改修したAK-74Mだった。

 店員さんが言うように軽くて反動も抑えやすいのに加えて、カスタマイズ性も広く好みの形に変えられる利点も有る。


「そうなんですよ、持ってみますか?」


 試しに持ってみると重さはSCAR-Hぐらいで扱いやすく、口径もSMG等の9mmよりも大きい為ダメージが高く私のプレイスタイルに合う。

 それに射撃レートが遅いためリコイルコントロールが容易なのも魅力的だ。


 やっぱAKは優秀だなぁ......



     ◇  ◇  ◇


「商品名ちゃんとメモった?」


「うん“ハシモトのAK-74M”だよね」


 妹のアドバイス通り、インターネットで買う時に困らないようにするため、スマホのメモ帳に商品名を書いておく。


「それで、他にもなんか買うものあるんでしょ?」


「光学サイトは着けないと中距離以降の戦闘では狙えないから着けたいんだよね」


 妹に光学サイトの有用性を説明していると、AKシリーズのカスタムパーツが並んでいる棚の前に辿り着く。


「まず優先すべきはサイトだけど、どうやって装着させようか......」


 AKシリーズはHK416やSCARと違いレールシステムが搭載されていないため、光学サイトやフォアグリップ等をポン付けすることが出来ない。


 そのためサイトを着けるにはひと手間掛けないといけない。


「なんか面倒だね」


「いや、そこも魅力のうちのひとつだから」


 AK-74Mにはサイドマウントベースが標準でついているので、それを活用してサイトを装着する方法があるが、これではストックを折り畳めなくなってしまう。


 他にも、リアサイトからドット用サイトマウントに付け替えてサイトを装着させる事ができるが出来るけど大型のホロサイトやスコープを装着できない。


「となると方法は.....」


 ハンドガードやダストカバーをピカティニー・レールが着いたものと交換する方法がある。今後スコープ等を着ける可能性も考慮すると......


「ダストカバー買うか......」


 他の方法、つまりサイトマウントやサイドマウントよりもダストカバーを交換するほうが値段が高くなってしまうのが欠点なんだよなぁ.....


 銃本体だけでも結構お金が掛かるのにZenitのレールダストカバー購入するとなると追加で1万200円も掛かってしまう。


「ネットでもう少し安くなるんじゃない?」


「そうかも知れないけど、高いことに変わりはないからね」


 まぁ必要経費だと思えば安いものか......


 私は棚に並んでいるパーツからダストカバーを手に取って商品名を確認する。


「っとダストカバーは良いけど.....サイトはどうしようかな?」


 取り敢えず近距離戦登用のドットサイトやホロサイトは着けるとして、遠距離戦闘用のスコープやブースターも着けておきたいけど、如何せんお金の問題がない。


 レプリカ品の安いものだとホロサイトで6000円ぐらいから買うことが出来るけど、ブースターやスコープで良いものを買おうとすると1万円以上してしまう。


「結構高いな......」


 それにスコープとかを乗っけるぶん重さがまして構えた時腕に掛かる負担が大きくなる問題もあるので、どうすべきか迷う。


「ブースターは300gで中型のスコープで700gかぁ......」


「結構こーゆー細々したものでも重いんだね」


 ホロサイト単体でも200gほどの重さがある。ノンカスタムの銃でも腕に負担がかかっている状態なので、これ以上重さを増やしたくない。


「あっこれとか良いかも」


 ホロサイトやドットサイトが並んでいる棚のひとつ上の段に、マイクロドットサイトがたくさん並んでいることに気がついた。

 私の背が小さくて、今になるまで二段目が有る事自体気が付かなかった。


「なんか他のと比べてミニサイズだね」


「ハンドガン用とかだけど、ライフルにも着けられるのかな?」


 商品スペックを見ると重さは50gほどでホロサイトやチューブ型のサイトと比べれば格段に軽かった。ただ難点としてレールに直接つけることが出来ない。

 まぁ大抵の場合はピカティニー・レールに載せられるようなドットサイトマウントと呼ばれる小さな板が有るはずなんだけど......


「これも高いな......」


 サイトマウントの相場は大体2000円から4000円程度。

 光学機器と比べたら値段は安いけど、こんな簡単な作りならもう少し値段を抑えられないのかと疑問に思ってしまう。

 因みにドットサイトマウントの重さは30g程なので、サイトと合わせても80gほどでホロサイトを着けるよりも軽くなっている。


「これで良いかな」


 ダストカバーが1万円、サイトと取り付けるマウントの合計9000円ぐらいなので、光学サイトを取り付けるだけで合計1万9000円ぐらいの出費になる。

 インターネットで買ったら多少は安くなるけど、結構出費が......


「バイトするしかないかなぁ......」

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