第2話 1人目の攻略者(2)
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大人たちによってルーク様と2人きりになってしまった私。
「サーシャ嬢、はじめまして!ルーク・サイラス・レインだ!」
「は、はじめまして...サーシャ・レクイレブ・ルクトです。」
あぁ、なんて笑顔が眩しいんだ!!でもなんでこんなに可愛い子がメンヘラ化してしまうんだろうか??
「ルーク様、何かおやつでも食べませんか??うちのシェフのお菓子は美味しいのですよ」
「おぉ!そうなのか!では何か頂くとしよう。」
「サーシャ嬢は甘いものが好きなのか?」
「えぇ!甘いものは正義ですのよ!!」
「そうか!正義か!笑」
私とルーク様は美味しいおやつを食べながらお互いの好きな事や苦手なことについて等沢山お話をしていた。
大人たちが戻ってくる頃にはすっかり仲良くなっていて、
「サーシャ、王太子様がもうお帰りになられる時間だぞ・・・」
「あら、2人ともすっかり仲良しじゃない!良かったわ〜」
と父や王妃様がふふと笑うほどだった。
「お父様!私、ルーク様の奥さんになりますわ!!」
なんて宣言してしまうほどに。
〜〜
そしてして次の日から怒涛の妃教育が始まったのだが、ルーク様はいつも時間が空くと会いに来てくれて2人でおやつを食べながら雑談をしていた。
ふと私はゲームに出てくるルーク様と今目の前にいるルーク様があまり似ていないことが気になった。
確かゲームだとルーク様は両親とあまり仲が良くなく、愛を与えてくれたサーシャに対して異常なほどの執着心を抱きメンヘラ化してしまう。という展開のはずなのだが・・・?
目の前にいるルーク様は両親とはとても仲がいいし、私に対しても執着心とか愛とかそうゆう感情ではなく一友達として接してくれている、と思う。
前世の記憶がある私がいることが何か関係しているのか、ところどころゲームとは違う展開、違う関係図ができているような気がする。
これってもしかして上手くやればメンヘラ化を止められるってこと!?そうすれば私もルーク様も幸せな結婚生活ができたりして・・・・・・・・・
このゲームの本格的なスタートは10年後のアカデミー入学からだからまだあと10年間の猶予がある。その間にルーク様とゲームとは違ういい関係になれていれば、?
この頃の私はそんな甘い考え方をしていた。この後ゲームにはない展開がいくつも待ち構えているなんて考えもせずに。
そうして妃教育が始まって5年がたった頃ひょんな事から2人目の攻略対象に遭遇してしまうのだが。
時は少し遡ってあれから4年後の私たちが9歳になった時・・・・・・・・・
この世界では子供たちは10歳になる年に魔力の適正テストを受け自分がなんの系統の魔力を持っているのかテストを受ける。
魔力が成長するのは10歳をすぎた辺りからだと言われていて、子供たちらアカデミー入学の前までに初歩的な魔力の制御や使い方ができるように勉強をしていくのが普通だ。
そもそもこの世界には大きく、火・風・水・土・闇・光。この6つの魔力があるとされている。
だが光魔法を持っている子供は1000年に1人しか生まれないと言われていて、神の代わりに万物を癒す力や成長を促す力、また闇を払う力まであるとされている。実際に光魔法を持った子供『聖女』がいたとされているのはもう2000年も前のこと。今では伝説化している。
確かゲームのストーリーでも光魔法を持った子供は生まれていなかったはずだ。沢山の伏線が貼ってあったのに!!とマキが嘆いていたのを覚えている。
そんなテストまでまだ1年あるまだただの子供だった時事件は起きてしまった。
今回はアルトの出番はなしでした!
もう少し進んだらアルト目線もだそうと思います!