あー、アレだ、アレ、知的生命体
謎の生命体A:「ドアに挟まれましたー」
謎の生命体研究員:「ドアが動いたんだな?」
謎の生命体A:「はい」
謎の生命体研究員:「大成功だ!
後は、人が来たらしばらくの間、ドアを開けるように学習させればいいな。
んー。学習させるには、何らかのフィードバックが必要だったけ?
マイクとスピーカーも追加で付けて、コミュニケーションしてみるかな・・・。
だが、言葉が通じるとは限らない。
皇太子時代に脳細胞の惑星に留学していた大魔王様に相談してみるか・・・」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
大魔王シャダーン:「うむ。
どうやれば、コミュニケーションが取れるかだと?
儂が、あの青い惑星に行ったのは3000年も前の事だから言語体系は変わっていると思うぞ。
それでも良ければ教えよう」
謎の生命体研究員:「ぜひとも、お願いします」
大魔王シャダーン:「よし。まずは、手足を動かしてアピールする。
自信をもって、通じていると自分に言い聞かせて、意思を押し付ける。
正確性は重要ではない。
相手の反応に気にせず、自分を信じることだ。
この手法は出河英語とも呼ばれるらしい」
謎の生命体研究員:「はい。
しかし、相手はクラゲみたいな人間型の『脳神経細胞だけ』です。
筋肉が無いので手足は動きませんが・・・」
大魔王シャダーン:「筋肉を付ければよいだろう。
次にだ、スマイルだ。
笑っていれば心は通じる。
笑ってごまかす とか、営業スマイルとか、笑いの三段活用とかいろいろ応用するのも良いだろう。
必ずや、相手にこちらの気持ちが通じるはずだ」
謎の生命体研究員:「心得ました。
一応、マイクとスピーカーも接続します」
大魔王シャダーン:「そか。
では、音波装置が繋がったら呼んでくれ、儂が直々に会話をしてみよう」
謎の生命体研究員:「御意」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
魔法の事がばれたかと思い、対策を検討している時に突然。
うっ、こそばゆい感覚が喉・肺・内耳あたりにツーーーンときた。それと同時に音が聞こえる感覚が・・・。
ドジョウ髭「●✖✖aup(=゜ω゜)ノ ◇ Duh. Whatever. K TTYL✖✖■」
と聞こえた。雑音のようなメッセージなのか・・・。
ふと、映像をみると、禿ひげドジョウ髭のクモザウルスがドアップに写っていた。口を動かすたびに、
ドジョウ髭:「●✖✖aup(=゜ω゜)ノ ◇ Duh. Whatever. K TTYL✖✖■」
と聞こえる。
「ええ~~」と思った瞬間、自分の声らしきものが聞こえてきた。
これって、自分の声?女性というか中性、幼女に近い声のようだ。じゃ、もう一回、
板中:「あーあー、テステス。こちらラジオPPP。
あなたは完全に包囲されています。あーあー。」
やっぱり、自分の声が聞こえる。
ドジョウ髭ザウルスがびっくりしている。向こうもなんか言ってきている。
ドジョウ髭:「●✖✖aup(=゜ω゜)ノ ◇ Duh. Whatever. K TTYL✖✖■」
んー、意味が分からん。手足も動かしながら、引きつりながら笑っているように見える。キモ・・・。
暇だから付き合ってやるか・・・。
板中:「あーあー、テステス。
こちらラジオPPP。
あなたはスキル担当女神ですか?神様ですか?
あーあー」
冷静に考えてみると、あー、アレだ、アレ、知的生命体だな。このハゲが女神だったら悲しいな。
映像から、ドジョウ髭ザウルスが消えていた。
しばらくすると、ドジョウ髭ザウルスとカイゼル髭を生やしたクモザウルスがドアップで写っていた。




