命名「ガウス」
シャララーン:「ご褒美ー、ご・ほ・う・び、 くれー」
大魔王:「わかった、わかった。
今、戦争で忙しいので、研究員に今から書く承諾書を渡せ」
シャララーン:「やったね♪」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
シャララーン:「まだー?」
研究員:「今、点検中。
時間がかかるからマニュアル読んでおいてね」
3000ページもある全集が3冊出て来た。
シャララーン:「司法試験受ける気はないけど、無理」
研究員:「司法試験ではありません。
操作マニュアル、運航規定、全宇宙観光攻略本だよ」
シャララーン:「攻略本は読んでみるけど、他は無理。
三ページ以内にまとめて頂戴。
それか、あなたを雇うから全部やって」
研究員:「後で大魔王様に話しておいてくださいね」
シャララーン:「ところであんたの名前は?
不便でしょうがない」
研究員:「ないっす。
大魔王様はテレパシーも魔法も使えるから意志疎通はまったく不便じゃない」
シャララーン:「そなたに名前を授けよう。
名前を授かったらきっとクラスアップできるぞ。
南の海の支配権も与えよう」
研究員:「名前なんて別にどうでもいいけど」
シャララーン:「おおー、そこまでも欲しいのか、
よしよし、お主の名前は『ガウス』でどうだ?」
その瞬間、みるみる研究員の身体が緑色に輝く事も無く、すこし大きくなる事もなかった。
ガウス研究員:(ぽかーん)
…「くだらん」
シャララーン:「あれ?おかしいな。
付き合い悪いなー。ノリでやってよ」
ガウス研究員:「とりあえず、ありがとう。
それと燃料は南の国の高山の上空1000mに浮いている雲から抽出する。
それがないとまったく飛べん」
シャララーン:「ガーーン!ブーメラン返ってきた。
燃料は後で考えるとしてヤマダ君と話してくる」
ガウス:「はい」(これで一旦、合理的に戦線離脱)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
シャララーン:「どもー、12653秒ぶり。おひさー。
あれ、髪、きったー?
ちょっと印象違う。イイ感じ!」
そこには、右手を失い大怪我の大魔王シャダーン・ヤマダがいた。
シャララーン:「ガウスを借りていい?」
大魔王:「ガウスって誰?髪型は変えてないけど、右手欠損くらいかな」
ふんっ、て言って、新しい右手が生えてきた。
シャララーン:「ガウスは研究員のこと。
私が名前をつけた。
貸してくれたらこのカード、あげるよ」
大魔王:「ふむ。奇特な。儂とシャララーンの仲だ。
ガウスは欲しいときに貸してやる。
それにこの戦争、もしかしたら儂は死ぬかもしれん。
後の事は任せたぞ」
シャララーン:「ヤマダが死ぬわけないじゃん。
はい、カード、どぞ」
大魔王:「バレたか。たまにはカッコつけさせろ」
シャララーン:「はい、はい」




