威嚇のつもりで核ミサイル発射
西の国までは泳いで3~4時間。
急ぎではないのでだらだら泳いでる。
地球に帰ったら何するか考えながら、背泳ぎをして上空を見ている。
地球に比べ酸素濃度が濃いようで、どの生物も巨大である。ビタミンが豊富に含んだ海では、何も食べなくても生きていける気がする。
海蛇は平均20m。鯛は1トンが当たり前。弱肉強食、身体を大きくしないと生き残れない。
ふと、気がつくと上空に飛行機雲が見える。この世界に飛行機が存在するのか?
しばらくすると、こっちに向かって来ているようだ。すると、みるみる飛行物体が大きくなってきた。うぁ、
「総員退避(一人だけど)!!!」
ザバーン...
何か落ちた。浮遊物、沈殿物を探してみる。
「あった、あった」
弾頭かな、こりゃ。ナニナニ...。文字はない。オールバック刈り上げ豚の絵が描いてある。豚の絵から矢印が描いてあり、大魔王の絵を射している。何か目的がわかった。
絵の大魔王、ちょっと違う。尻尾がある。尻尾のある大魔王は見たことない。別人かな。でも、カイゼル髭はヤマダくんと同じだ。
また飛行物体に襲われるのは、嫌だからさっさと西の国で用事を済ませちゃおう。急げば30分で着く。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ハンス・ソゼ書記長:「なんだと。。。大陸弾道暗殺作戦が失敗しただと?」
フィデル幕僚長:「入念で詳細に目標の絵を描画しました。
カイゼル髭は全幅30cmのところを全幅2mにしてあります。
間違えるわけがありません。
しかし、海に落下しました。
想定外でして、過去には事例がありません」
ハンス・ソゼ書記長:「うむ。盛大な威嚇作戦は失敗か。。。
プランBからプランXまで全て発動す」
フィデル幕僚長:「かしこまりました」
(プランBって何?そもそも、計画ってあった?
「ミサイルをぶっこむ」までしか聞いてませんが...。
ヤバイヤバイ。なんとかしのがないと)
難を逃れた大魔王は何も知らない。尻尾がなく標的識別できなかったのは、不幸中の幸い。
まぁ、核爆弾程度では魔王は死なないけど
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ふぁー、着いたー」
岩場の倉庫からシャララーン専用歩行具を取り付けて、東の国、西支店へ移動したのだった。
まずは聞き込み、情報収集




