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魔法執事の変態日記でございます。  作者: あうすれーぜ
お嬢様の小学生時代でございます
36/150

第36回 体育のお時間でございます


 4時限目の保健体育も、わたくしが担当いたしております。

 今回は、この学年には大人気の球技、『フェイスボール』をいたします。



 わたくしの故郷に、バスケットボールというスポーツがございます。

 穴の開いた籠を吊るして、そこに大きいボールを投げ込み得点を競う、スタイリッシュで激しい動きが特長の素晴らしい競技でございます。


 また、わたくしの故郷にドッジボールというスポーツもございます。

 大きいボールを対戦相手に直接投げてぶつけ、捕球に失敗したらアウトという、野性味溢れる戦の競技でございます。




 ところで『フェイスボール』はわたくしが近年考案いたしました競技でございます。

 クラリオン王国フェイスボール協会設立並びに初代会長として、子供たちの健やかな成長のお手伝いをさせていただいております。

 そのいきさつはまたの機会にといたしまして、ルールを簡単にご説明いたします。


 顔くらいの大きさの板を相手コートの最後尾に立てまして、そこに思いっ切り投げてぶつけます。

 時間内にたくさんぶつけたチームの勝利でございます。


 が、なにぶん、ゴールの板はいま、近くの農地のカカシとして貸し出し中でございます。

 そのため、お嬢様を始めとした皆様のぶん投げる大きい革張りのボールを顔面受け出来るのは、わたくしだけでございます。


 ゴールはコートの両端に合わせて2つございますが、わたくしがひとっ飛びで移動して兼任いたしますので、どうぞご安心下さい。


 ところで、この初等部4年生というお年頃は、なかなか容赦がありません。

 子猫のように助走をつけて全力で投げてこられます。

 お嬢様も何とか1ゴールを成功させられまして、わたくし超大満足でございます。


 また、上手な子はダンクシュートもして来られます。

 クラスの人気者といったところでございますね。

わたくし、顔面に思いっ切りボールをぶつけられたくらいでは、

通常ビクともいたしません。


お嬢様にぶつけられた時も、体育館をスプラッタ会場にするわけに参りませんので、

鼻血を出すのは我慢いたしました。

休み時間に思い出して、存分にスプラッタさせていただきます。

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