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魔法執事の変態日記でございます。  作者: あうすれーぜ
お嬢様の小学生時代でございます
27/150

第27回 かくれんぼでございます


 トモミ様がお帰りになって、次の朝でございます。

 お嬢様は、朝から元気いっぱいでいらっしゃいます。

 昨夜は寂しがられて涙ぐまれておいででしたが、そのお顔は十分堪能いたしま……


 本日はもう大丈夫なご様子で、わたくしといたしましても一安心でございます。


「お嬢様、そろそろ学校の秋学期が始まります。寄宿舎に持ち込まれる物に関しましては、わたくし後ほど転送室にお運びいたしますので、お部屋の隅にお纏め下さい」


「ええ、分かったわ。ありがとう、サン」


 お嬢様のお声の微かな張り、お顔の表情、お身体全体の仕草など、ご確認いたしましたところ、お嬢様は、何かご決意を秘められたようでいらっしゃいます。

 トモミ様と過ごされた僅かな時間で、お嬢様のご成長に関わる出来事があったとご推察申し上げます。

 一人前のレディーに向けての、第一歩でございますね。


「私、宿題終わったから、ちょっと運動したいの。ねえ、サン、私とかくれんぼしない?」


「承知いたしました。では、わたくしお外に出まして100秒数えて参ります」


 その割には、いかにも子供っぽいお遊びをなさいますが……

 わたくし、もちろん喜んでお相手させていただきます。


 尖塔に軽やかに直立し、目を閉じてお屋敷のどこかに隠れてらっしゃるお嬢様のことを考えます。

 目を開けると、お屋敷の壁が透けて見えて参りました。

 お嬢様は第4応接室の戸棚の中にうずくまっておられます。

 これぞ執事魔法――


執事しつじ心眼スケルトン≫!!


 衣服は透視出来ない仕様となっております。


 ただ、いかんせんあっさり見つけてしまいましたので、お嬢様はほっぺたをちょっと膨らませなさいました。

お嬢様は日頃より、よく頑張っておられます。

わたくしも微力ながらお嬢様をお支えいたしております。


そんなわたくしたちの物語を、

いつもご覧下さいまして、また応援して下さいまして、

まことにありがとうございます。


お返し、というわけではございませんが、

たまに1日2回更新することもございますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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