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1章 序節 笠舞霧氷の場合

8月3日東京都 午前3時


 


もう深夜だというのにとある24時間営業の小さなラーメン屋に入る少女がいた。


「醤油ラーメン、もらえますか?」


ショートの黒髪に整った顔立ち目は猫のものより少し丸いか、年は高校1,2年といったところで黒のジャージにデニム生地のズボンをした少女は無表情にそういってカウンター席に着く。ラーメン屋の客は男が6人と意外に多かった。


「なぁお譲ちゃん、目つきで俺らはわかるぞ。ここはハンターが来る場所じゃぁない」


いかにも普通のサラリーマンといった感じの男がそういった瞬間ラーメン屋の雰囲気はひどく冷たいものに変わる。店主とその妻はキッチンから冷たい視線を彼女に向け、客のはずの男たちは全員立って彼女を取り囲む。そのうち3人はナイフを持って少女に近づくが、当の少女、笠舞 霧氷|{かさまい むひょう}は動かずただ黙って座っていた。


「おい、無視するな、ゴラァ」


客の中で一等大柄な男が早足で近づき少女を右手で殴ろうとした瞬間、霧氷は体を翻しながら手に取った割り箸で男の目を刺した。急に深く刺さったため脳にまでダメージがいき普通なら男は絶命するはず だったが即座に左手で反撃してきた。

「下級の悪魔|{マゴット}が」

男の狙いが甘かったので霧氷はそう言いながら屈んで避け頭をわしづかみにして首に膝蹴りを食らわせる。首の骨が折れ今度こそ男が動かなくなる、霧氷は左手を軸にしながら飛んでキッチンに入り、とび蹴りの要領で店主が持っていた包丁を蹴り飛ばして着地。そのまま店主の頭をつかんでギョーザか何かを揚げているらしい鍋に突っ込む。声を上げることもできずにじゅーという音とともに店主の顔が揚げられていく、これをやったのは初めてだと考えつつ鍋の隣のフライパンに落ちていた包丁を手に取り、驚いた顔をしている女の首に刺しそのまま冷蔵庫に磔にする。生きている5人がおびえながら劣勢だと悟り我先にと出入り口に向かう。

 逃がすわけには行かないと霧氷はB&T社製VP-9消音ピストルを取り出しボルトを引いてから即座に戻して装填、先頭に狙いをつけて やめる。と同時に男たちが向かっていたドアがスライドされ小型の斧を持った身長150cmくらいの凶悪な笑みをした茶髪の少女が小型の斧を手に入ってきた。霧氷が引き金を引きサブソニック(亜音速)仕様の9×19ミリ弾が最後尾にいた男に命中するのと斧が先頭にいたチンピラ風の男の顔が半分切り落とされたのは同時だった。


5分後


挿絵(By みてみん)

「にゃふー、終わったー。マゴットどもの制圧完了~ えーろーげーが待っている~」

マゴットとは人の頭に憑く悪魔の一種で形はまんまウジである。だから憑かれた人間の頭を開けば大体15センチくらいのウジが入っている。下級の悪魔なので魔力的な攻撃はほとんどできないが、数が多いのでグループで行動し刃物や銃で武装している。一度肉体につくと離れられないので憑かれた人間を普通に殺せば対処可能だ。

「明日テストがあるので憂鬱です」

先ほどの少女二人は店の中で席につき死体処理班が来るのを死体に聖水をかけながら待っていた。

「にゃっ、なんのです?」

茶髪を肩よりも少し上まで伸ばし全身ジャージに着替えた|(ちなみに先ほどまではなぜか赤色の熊の着ぐるみだった)先ほどの斧少女、井跡 けい|{いせき けい}は米軍でも採用されている最新型のトマホーク|(多用途の軍用手斧)をもてあそびながら聞いた。

「理科です。丁度中性子の数がどうとかいう・・・」

「うぇ、そんなこと習うんですか?」

「高校生は大変なんです」

霧氷はそう答えながらぼんやりと考える。

明日で2年なのか・・・と。あの日のことは狂っても忘れることはできないだろう。そうあの肉の焦げた臭いはトラウマとともにきっちりと


「先輩?なんか逝っちゃた目してますけど?」

霧氷が意識を現実に移すと後輩が心配そうに見ていた。

「ああ、二年前のことをふと思い出していただけですよ」

苦笑しながらそう答える。

「あ、あのそれって・・・」

「ええ、二年前の犬啼村|{いぬなきむら}の死闘です。明日でもう二年になるんだなぁとね・・・」


そうあれはもう二度と許されることのない そういう物語

ゲームのプレイ動画を見て始めようと思った作品です。どこまでいけるか分かりません。絵を描いてくれたシロツミさんとあれこれ言ってくれた仲間にありがとうとここに記す。 宮みっけ

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