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夏生詩集3

風のない日

作者: 夏生

風のない日

あなたは逝った


今度が変わりなく

そばにあるような

さよならだった


あなたが静かに

朽ちていく流れから

目を逸らしていた


どうしようもない

仕方ない

諦めを盾に閉じ籠った私

それでいいのよ、と

あなたは赦してくれた


私は

あなたのやさしさ

強さ、健やかさを

たらふく食んだ

それでいいのよ、と

あなたは赦してくれた


あなたが私の目の前で

涙を流したとき

流されまいと放った私の言葉は

あなたの杖となれたか


熱だけ帯びた

煙に等しかった私の言葉が

あなたの力となれたか


食むだけ食み

呼ぶだけ呼んで

骨と皮だけになったあなたを見て

辛いと目を背けた

それでいいのよ、と

あなたは私を赦してくれた














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― 新着の感想 ―
[良い点] 赦して、全てを受け入れそのままを愛することが母性なんだと思いました。胸が痛くなりました。
2015/05/10 22:59 退会済み
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