第18話 もうちょっと何かさせてやれと思わんでもないのだが
森の中で、鎧姿の少年と、ステージ衣装を着た少女が対峙していた。
少年は、将軍の矢崎卓。少女は、アイドルの秋野蒼空だ。
矢崎の背後には、四人の仲間が控えていた。
スーツ姿の少年。コンサルタントの鳳春人。
レディーススーツを着た少女。ビューティコーディネーターの郡山アスハ。
チアリーダーのユニフォームを着た少女。チアリーダーの大谷柚衣。
厚手のエプロンを身につけた少女。ドレスメーカーの春藤留那。
それぞれは剣で武装しており、将軍が指揮するレギオンに組み込まれていた。
「ちょっとしたハーレム状態ですね、矢崎くん。この殺し合いにおいて、ここまでのグループが形成できるとは思っていませんでした」
「彼女たちは俺に命を預けてくれている」
矢崎の下に集まったのは、単独ではそれほどの戦力を持ちえないとされている者達だ。
だが、矢崎の集団統率能力の下であれば、生き残れる可能性がある。
一人では他の奴らに太刀打ちできない。ならば、矢崎に全てを託せばいいのではないか。
そうそそのかしたのは、春人だった。
殺し合う覚悟など持てず、どうしようもないと諦めていた彼女たちにとって、それは渡りに船の話だった。とりあえず最初の一時間を生き残れる可能性はこれで上がるだろう。根本的な解決にはなっていないが、当面の問題は先送りにできる。
そう考えて、彼女たちは将軍の指揮下に入ることにしたのだ。
「どうにか生き延びていればその間に強くなれるかもしれない。そして賢者に挑めばいい。この中の誰かが死ぬぐらいならそうしよう。それが俺たちの結論だ」
「で、誰でもいいはずなのに、わざわざ私を殺しにきたということは、クラスのリーダーの座を奪われたことがそんなに気に入らなかったんでしょうか?」
春人の問題解決スキルは、世界の記録に接続し情報を引き出す能力だ。圧縮された情報を展開するのに時間がかかるため、リアルタイムに情報を知ることはできない。
なので、クラスメイト全員の位置が正確にわかるわけではないのだが、対象を絞って情報を引き出せばおおよその現在地を推測することができた。
「協力するなら殺しはしない。俺たちのグループに入らないか。お前の誓願の能力は役に立つ」
「私もハーレムに入れてくれるつもりがあったんですね。まあ、お断りしますけど」
「そうか」
交渉は決裂。矢崎は戦闘を開始するべく、配下の者たちに命令を下した。
春人たち五人は、蒼空を取り囲むように動いた。将軍のスキルにより、命じられるがままスムーズに動くことができるのだ。
「包囲掃滅陣!」
「あら、今回はちゃんと包囲するんですね」
包囲掃滅陣。将軍が持つスキル、陣形のバリエーションだ。
実際に包囲しなくとも、包囲したのと同じ効果があり、敵は一定範囲内での行動制限を課せられる。そして、陣形を構成する戦士たちは範囲攻撃力が強化され、多人数を相手にしての戦闘が可能になるのだった。
相手一人に対して五人がかり。
アイドルに戦闘力があるとは思えず、これで勝負は決したかに思えた。
「!?」
だが、矢崎の命令で動いていた者たちは動きを止めた。
なぜなら、蒼空は一人ではなかったからだ。
その周囲を大勢の人間が囲んでいた。先ほどまではいなかったはずの者たちが、蒼空の周囲を囲んでいるのだ。
「おや、もしかして私が一人でうろうろしているとでも思ってたんですか? ファンあってこそのアイドルでしょう?」
蒼空はこれまでまともに戦ったことはなかったはずだが、妙な自信を持っていた。
何かあるのだろうと春人は思っていたが、こういうことらしい。その正体がなんなのかはわからないが、ファンとやらを呼び出すことができるのだ。
春人の能力では蒼空の能力を看破できていなかったが、それは彼女のスキルランクの高さを物語っているのだろう。
「かまうな! そいつらもろとも倒せばいい! 掃滅陣はもともと多人数を相手にするものだ!」
アスハが、蒼空を囲む人垣に斬りかかる。
賢者のギフトをインストールされた者たちは、この世界で生き抜くための必要最低限の力は得ていた。後方支援系のクラスであろうと、常人以上の筋力は得ているし、武器の取り扱いについても基礎的なことは自動的に習得しているのだ。
なので、たとえクラスがビューティコーディネーターであろうとも、ただの人間が相手ならどうということもない。
はたしてアスハの剣は、ファンどもをあっけなく斬り裂いた。やはり特別な力など持っていないただの人間なのだ。
だが、次の瞬間、アスハは羽交い締めにされていた。
春人は周囲を確認した。
囲まれている。
春人たちは、蒼空を包囲した。だが、そのさらに外を蒼空のファンどもに囲まれているのだ。
「その程度振り切ればいい! 俺たちの力ならそれが可能なはずだ!」
矢崎が助言する。
確かにそのとおりだった。アスハも驚きに動きを止めはしたが、本気を出せば振りほどけるはずだった。
だが。
ファンは爆裂した。そしてその爆裂は間近にいたアスハを巻き込む。
血煙が収まった時、アスハの上半身はファンもろとも消し飛んでいた。
「き、きさま! 仲間を自爆させたのか!」
「アイドルのファンなんですから、それぐらいできて当然ではないですか?」
――まずいな。思っていたよりもかなり厄介だ。
春人はこのまま矢崎に付き合っている場合ではないと考えていた。
しばらくはこのグループで様子を見ようと思っていたが、それどころではなさそうだ。
一旦離脱しよう。そう思い、ちらりと矢崎を見る。そして、春人はそこに予想外の光景を見た。
矢崎の右半身が消失していたのだ。
正確には、右肩から腰のあたりまでがごっそりと消えてなくなってしまっている。
春人は蒼空を見た。
これも彼女の攻撃かと思ったのだが、蒼空は巨大な半透明の塊に呑み込まれていくところだった。
察するに、その半透明の塊がどこかから真っ直ぐに突っ込んできて、軌道上にいた者たちを次々と消していったのだ。
その塊を前にしては、蒼空を守ろうとする肉の壁は何の役にも立たなかったのだろう。
「いやぁあああ! 助けてっ! 春人くん!」
そう叫ぶ留那は、別の塊に呑み込まれていくところだった。半透明の塊は一つではなかったのだ。
瑠菜は咄嗟に鎧じみた服を作りあげていたようだが、その甲斐虚しく、丸呑みにされていた。これでは、どれほど防御力があったところで意味をなさないだろう。
それは、次々とあらわれて何もかもを喰らっていった。
それは、分け隔てなく、森の木々も、蒼空も蒼空のファンたちも、矢崎のレギオンも、その全てを内に呑み込んでいく。
それは、触れたものを内へと呑み込み、溶かし、吸収しているのだ。
春人は跳んだ。
それだけではなく、背から翼を生やし、そのまま上昇する。これは賢者のギフトとは関係のない、彼独自の切り札だった。
十分に高度をとって下界を見下ろす。
半透明の塊は、魔界の中心部からあらわれていた。それらは中心にある穴から湧いて出ているのだ。
湧き出たそれらは、周囲の物体を片っ端から吸収していた。
こうして上空から見ていれば、まだそれほどの数ではない。だが、散発的にあらわれるそれらは、着実に増えていっている。
「なんなんだこれは……いったい何が起こっている……」
あまりに予想外の展開に、春人は呆然となっていた。
*****
息が荒くなり、呼吸がままならず、鼓動は早鐘のようになっていた。
発汗がひどく、身体は小刻みに震え、足下がおぼつかない。
これらは、すべて恐怖からくるものだ。
高遠夜霧。
ろみ子は、彼がひたすらに恐ろしかった。そして、意味がまるでわからなかった。何が恐ろしいのか、その理由がさっぱりわからなかったのだ。
夜霧はぼんやりと突っ立っているだけで、その姿に脅威を感じる点などまるでない。
その力は虫を殺すだけだと聞いているし、筋骨隆々の大男でもなく、身体能力がずば抜けているわけでもない。
もこもこの力を使えば瞬殺できるはずなのだ。
なのに。
ただ、恐ろしい。
それだけでおかしくなってしまいそうな、暴力的なまでの恐怖が押し寄せてくる。
夜霧が何をどうするのかはわからない。だが、この距離で、何をしようともしていない彼が、ろみ子の生殺与奪権を握っているのだということだけはわかっていた。
一目散に逃げ出したい。だが、身体は言うことを聞かなかった。
足がすくんでいる。恐怖が故に逃げ出すこともできない。こんな間抜けな話があるのかと、ろみ子は己の身体を呪った。
そして、気付く。
これは、もこもこが感じている恐怖なのだ。
しかし、霊魂が恐怖を感じるというのがそもそもわからない。
憑依させているとはいえ、それは力を借り受けているだけのこと。ろみ子が何をされようと、憑依元にまで影響は及ばないはずなのだ。
なのにもこもこは、この世の終わりかのような恐怖をろみ子に伝えてくる。
隷属下にある霊魂は、降霊者に逆らえない。なのでもこもこは、ろみ子に叛逆する意図でこのようなことをしているわけではない。ただ、その恐怖がろみ子に伝染しているだけなのだ。
ろみ子は、自分が何をやっているのかわからなくなってきた。
最初は面倒くさいことを避けて要領よくやっていこうと思っていただけのことだし、殺し合いの状況になってからもうまく立ち回ってどうにか生き延びようと思っていただけのことだ。
そのために知千佳に近づき、もこもこを奪い取った。
それで状況は圧倒的に有利になるはずだった。なのに今、どうしようもないほどの恐怖に直面している。わけのわからない絶望感に押しつぶされそうになっている。
恐怖とは危機に対する反応だ。己の存在を揺るがす存在から逃れるための反応であり、ならばそれは生存のために活かされねばならない。
だが、ろみ子の思考力は極端なまでに低下していた。
全ての思考、感情が恐怖に塗りつぶされ、もう何をしていいのかがわからない。
意識が曖昧になっていき、もうこのまま自分が自分ではなくなってしまうのかと諦めた時。それは聞こえてきた。
『力が欲しいか』
ろみ子は、幻聴かと思った。
事実、それは幻聴に似たものだったのだろう。それは己の内から発する声だった。
『降霊者の力とはこの程度のものではない』
そして、思いいたる。
覚醒。
シオンが言っていたのはこのことだったのかと、恐怖と絶望から逃れるための急激な成長こそが、彼女の意図したことだったのかと気付く。
『さあ、恐怖の源を解き放つがいい』
内なる声の指示で、ろみ子はようやく気付いた。
恐怖から逃れたいなら、もこもこを解放すればいい。
そんな単純なことを、恐怖にとらわれていたろみ子は考えることができなかったのだ。
『リリース!』
もこもこを解き放つ。
途端に、恐怖が消え失せた。嘘のように心が静かになり、恐怖で狭まっていた視界が広がっていく。世界が輝いて見えた。
恐怖が去り、訪れたのは圧倒的なまでの万能感だ。
己の力を認識する。死者を操るその力は、途方もないまでに拡大していた。
今までは認識することすらできなかった、かすかな残留思念といったようなものまでを力として利用することができる。
これまでにこの地で死んだ全ての死者の力を再構築し、利用することができる。
百万を超える死霊。その全てを統合し、全ての力を併せ持った存在として、ろみ子は覚醒した。
そして、その万能感が故に、ろみ子は判断を誤った。
*****
夜霧は城壁の近辺から探すことにした。
最初にもこもこと連絡を取った時は、そのあたりにいるとのことだったのだ。
移動していなければすぐに見つかるだろうし、いなくとも何らかの手がかりがあるかもしれない。
森の中を歩いていると、すぐに騒がしい音が聞こえてきた。木が倒れる音のようだ。
夜霧は、とりあえずそちらを確認することにした。
行ってみると、知千佳と城ヶ崎ろみ子が向かい合って何やら言い争っていた。
ろみ子のことはあまり知らない夜霧だったが、それでも何かがおかしいと気付く。ろみ子はまるで、もこもこのような口調で話しているのだ。
「あー、すまん。すまぬのだが、そのバトルスーツは我が管理しておるのだ。パージ!」
ろみ子がそう言った途端、知千佳のバトルスーツに線が走る。
事態を瞬時に把握した夜霧は、隣にいた花川に水平チョップを放った。
まさかそんなことをされるとは思っていなかったのだろう。もろに両目にくらった花川は、デイヴィッドを放り出し、目を押さえてうずくまった。
気にするほどのことではないのかもしれないが、花川に見せるのがなんとなくいやだったのだ。
「そのままちょっと目をつぶってろ。逆らうなら目を殺す」
成功するかわからないので、本当に目を殺すつもりはない。あくまで脅しのつもりだった。
「てかグッジョブってどういうつもりだよ!」
このような状況は積極的に楽しんでいく方針の夜霧だが、さすがにもこもこを褒めるのはまずかったかもしれないと、少しばかり反省した。
夜霧は、知千佳に自分のブレザーを着せて、ろみ子を見た。
知千佳はろみ子に襲われていたらしい。そして、状況から察するにろみ子にもこもこが取り憑いているようだった。
「あれ、もこもこさんなんだろ?」
「よくわかるね」
「話し方でなんとなく。状況はよくわかんないけど、攻撃してくるなら殺すしかないな」
夜霧のもこもこに対する優先順位はそれなりといったところだ。積極的に始末しようとは思わないが、攻撃してくるなら躊躇はしない。
この場合、ろみ子が致命的な攻撃をしかけてくるようなら、取り憑いているもこもこごと殺すことになるだろう。憑依状態の対象を憑依先と憑依元に分けて殺すなどやったこともなく、成功するかどうかはわからないのだ。不確実なことを試さねばならない状況もあるだろうが、今はそうではないと夜霧は判断していた。
「あー、バトルスーツをパージしたら成仏させるって言ったことあるね」
知千佳は実に冷めた顔をしていた。かなり怒っているらしい。
もこもこが消滅したとしても、納得はしてもらえそうだと夜霧は判断した。
ろみ子は動かない。殺気もないし、こちらを見ているのかすらわからなかった。
なので、夜霧は様子を見ることにしたが、そう時間もかからずに変化は訪れた。
ろみ子から、もこもこが飛び出してきたのだ。
『……うむ。その、だな。このような事態を想定しておらんかったので、対応が後手後手にまわってだな。あれよあれよと言う間にあんな状況で。逆らうこともできなくなり』
「そういうのいいから服を戻してくれない?」
すると、足元にちらばっていたバトルスーツの破片が集まっていき、再び知千佳の身体を覆った。
「で、どういう状況?」
どう取り繕ったものか迷っているらしいもこもこに、夜霧は聞いた。
『なにやら覚醒しよった。あれこそが、賢者の求めておるものなのかもしれん』
ろみ子は正気を取り戻していた。
心ここにあらずといった様子だったが、今ではしっかりと夜霧たちを見つめている。
そして、ろみ子の背後には巨大な影が出現していた。
次第に大きくなっていくそれは、霊魂の集合体ということなのか、あからさまに死の気配を感じさせた。白骨を組み合わせたかのような、腐肉を混ぜ合わせたかのようなそれは、全体的には人の姿をしたものだった。
その表面には苦悶の表情がいくつも浮かび上がり、怨嗟の声を上げている。
様々な場所から生えて蠢く腕は、苦痛のあまりもがいているかのようだ。
黒く、大きく、禍々しく、歪なそれは、より醜悪なバケモノへと変貌を遂げているところだった。
「ねえ、ともちー、わかる? 今、すごくいい気分なの。世界の全てが私の下にひれ伏しているような、幸せな気分なの。ほら、こんなことだって」
ろみ子が妖しく笑い、ゆっくりと腕を上げていく。
その指が指し示すのは、夜霧だ。
「死ね」
だが、先に動いたのは夜霧だった。
バケモノは何をするでもなく動きを止め、力を失ったろみ子が崩れ落ちる。
バケモノは、分裂し、霧散していき、後には何も残らなかった。
見せしめのつもりなのか、まずは夜霧を殺そうとろみ子は思ったのだろう。
殺気を感じた夜霧は、ろみ子が行動を起こす前に力を放ったのだ。
『もうちょっと何かさせてやれと思わんでもないのだが……』
「待ってたらこっちが殺されるだろ」
「みこち……」
ろみ子は、知千佳の友達だと聞いていた。
だが、夜霧にとっての優先順位は低く、殺す以外の対応を模索するほどではなかったのだ。
「こんな状況だし、仕方がないよ。切り替えていこう」
それが知千佳の本音とも思えないが、このことで夜霧を責めるつもりはないのだろう。
「って、知千佳たん! それはヒロインとしてどうなんでござるか!」
「あれ? 花川くん? どうして?」
今さらのように、知千佳が花川に気付いた。
「もうちょっと、ウェットな感じになって、こんなのひどい! あんまりだよ! みたいになるのが正統派ヒロインかと思うのでござるが! 普通ならこーゆーイベントでギクシャクしはじめたり、すれ違いはじめたり、仲違いしたりして、拙者がつけいる隙なんかができてきたりするものなのでござるが!」
「何があっても、花川くんがつけいる隙なんてできないと思うけど?」
知千佳は真顔で言った。
「おうふ! そろそろ目を開けてもいい頃合いかと思えば、もう普通に服を着てるんでござるが! いや、まあ、そのぴっちりスーツみたいなのはそれはそれでよろしいかとは思うのでござるが!」
「やっぱり、目を潰しておこうか?」
「御免被りたいでござる!」
「その、なんで花川くんがここに?」
「詳しくは聞いてないけど、七層にいたから連れてきた。魔界から出られるエレベーターみたいなのを操れるから便利」
『それで、合流できたがどうするつもりなのだ?』
「もこもこさん、普通に仲間面してるけど、私、まだ許してないからね」
『その、すまんかった! ちょっとだけ、ノってしまった部分がなきにしもあらずだった!』
「そのあたりの話はあとでやってくれよ。今後だけど、花川が選抜戦にエントリーされてたから、一緒に戦闘エリアを抜けようと思う。逃げ出そうとしたらシオンが出てくるんだろ?」
『なるほどな。それで当面の目的は達成できるということだな』
「確かに、私たちがエントリーされてなかったら意味ないし、ちょうどよかったのか」
「知千佳たん! そこは止めてくださらんか! この非道な男の作戦に乗るのはどうかと思うのですが! そこはヒロインっぽくですね、人道的な立場に立つのが王道かと思うのですが!」
「……大丈夫だよ。たぶん」
知千佳が目をそらしながら言った。非道かもしれないが、有効な作戦だとは思っているのだろう。
「いやいやいや! 誘き出すとかそのあたりはどうでもよくて、拙者の命の保証が何もされておらんのでござるが! 基本的に狙われるのは拙者だけですよね!? あんたらエントリーすらされてないんでござるよね!」
「仇は討ってやる」
「拙者が死ぬ前提でござるよ!」
花川の気持ちの悪い悲鳴が森に響き渡った。




