表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/17

強引デート!?空気の読めない騎士と優しい王子様

「今日、デート行くぞ。」


朝、私の目の前に突然現れたのは、青い髪の騎士・リオンだった。


「え? ちょっと待って、なんで勝手に決めてるの!?」


「決めたのは、昨日。オレの心がそう言った。」


「いやいや、私の都合は!?私の意思は!?」


「大丈夫、大丈夫。オレ、そういうの気にしないタイプ。」


「気にしてよ!!!」


リオンは、私の反論なんてまるで聞いていないように、にこにこと私の手をぐいっと引っ張る。


「デート行こう。シリリと。」


「栞里だって言ってるでしょーーー!!」


***


連れてこられたのは、異世界の可愛いお菓子屋さんだった。


「ここ、オレの好きな店。サトウ、オレのおすすめ、絶対うまい。」


「いや、急すぎるでしょ……」


私はまだ納得していないのに、リオンは店の中で、私にスプーンを差し出してきた。


「はい、あーん。」


「えっ!?ちょ、待って、そういうのはまだ……!」


「え、大丈夫。オレ、スキンシップ得意。」


「……私が得意じゃないの!!!」


「オレ、サトウのペースも大事にする。だから、ちょっとずつスキンシップ増やす。」


「いや、最初からだいぶ距離近いんだけど!!」


リオンはまったく悪気がない様子で、私の髪にふわっと触れようとした。


その瞬間――


「リオン、それ以上は、だめだよ。」


聞き慣れた、落ち着く低い声が聞こえた。


「玲くん……!」


黒いスーツに薔薇のブローチ。ゆっくりと、でも確かに近づいてくる王子様。


「リオン、栞里が困ってる。僕は、そういうの、嫌だよ。」


「え、困ってたの!? オレ、てっきり照れてるのかと。」


「……栞里は、まだ急には距離を詰められたくないんだよ。」


「マジか。……日本語、難しいな。」


「いや、そこはたぶん関係ない。」


玲くんは私の前にすっと立ち、そっと私を自分の後ろに隠した。


「僕は、栞里のペースでいたい。」


「……あー、オレ、負けてないけどな。」


リオンは肩をすくめ、いたずらっぽく笑って手を振った。


「次はもっと、びっくりさせるサプライズするから、楽しみにしとけよ、シリリ。」


「栞里だってばーーー!!」


***


玲くんと並んで歩く帰り道。


「……ごめんね、栞里。リオン、空気読むの苦手なんだ。」


「うん……でも、来てくれて、ありがとう。」


玲くんは私を見つめて、微笑んだ。


「……栞里の笑顔、僕、好きだよ。」


「えっ……」


「また一緒に歩こうね。栞里のペースで。」


玲くんの優しさが、少しだけ胸に残った。


私、この世界で――だんだん、玲くんが気になるかもしれない。


(次回)

リオンのサプライズ大暴走!?玲くんの本音が……!?

読んでいただきありがとうございます!

リオンはとにかく空気が読めない男です…

でもちゃんと好きなんですよ、栞里のこと。

次回はリオンのサプライズ(たぶん大失敗)が炸裂します!笑

よかったらまた遊びに来てください( *´꒳`*)



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ