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【書籍化決定】転生したら魔法が使えない無能と捨てられたけど、魔力が規格外に万能でした  作者: 鳥助
第一章 捨てられたけど、万能な魔力があるお陰でなんとかなりそう!

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4.魔力で作る服と森を出る準備

 「魔力の可能性を広めるためにも、色んな事に挑戦しなくちゃ」


 食べ物にすることが出来るんだったら、もしかして着る物もどうにかなる? よし、挑戦してみよう。


 貴族が着るようなドレスじゃダメね。変に目立っちゃうから、目立たない服装の方がいいわね。


 そうね……庶民向けの服装がいいわ。それなら、商人たちが着ていた服を参考に……。


 あの服は確かチュニックとか言ったわね。あの形を思い出して、色は薄い水色にしましょう。


 下は履きなれたスカートがいいわ。可愛いチェック柄にして、色は……紺色にするわ。


 よし、しっかりとイメージが出来たはず。そうだ、素材はどうしましょう!


 絹とかは貴族が着るものだし、庶民の服って綿で良かったかしら? じゃあ、綿を想像するわ。


 後は魔力を出して、素材と形と色を創造するだけ。


「魔力さん、お願い」


 体から魔力を出すと、その魔力に自分のイメージを流す。すると、魔力はどんどん変異していった。


 魔力は薄く広がり、触り心地のいい素材になり、色が付く。そこには、私が想像した通りの服が出来上がっていた。


「わぁ、凄い! 本当に服も出来ちゃった!」


 私の手には想像した通りの服が出来上がっていた。思った通りの物が出来たことで、私の自信がどんどん高まっていく。


 木の影に隠れて、こっそりと着替える。すると、サイズはピッタリ。肌触りは貴族のものと比べると若干気になるが、これからはこれに慣れていくしかない。


「へへっ。自分の服が出来ちゃった。だったら、これからは服の作りたい放題!?」


 服の作りたい放題なんて素敵! 今度はどんな服にしようかな。動きやすいパンツスタイルもいいし、ヒラヒラしたワンピースも着たいし、困っちゃう!


 ニヤニヤしながら着たい服を想像する。色んな服を想像するが、どれも似たようなデザインばかり。これじゃあ、つまらない。


 もっと他のデザインを考えなくっちゃ。そう思って、他のデザインを考えるが……やっぱりどれも似たようなデザインばかり。


 とてもじゃないが、それを着たいとは思えなかった。


「そ、そんな……。私の想像力が足りないの?」


 そういえば、服を買った時はとても楽しかった。あれは、自分が想像していなかった物を出されたから楽しかったのだ。


「そっか……。私は専門職じゃないから、想像するのに限界があるんだ」


 なんでも自由に作れると思ったが、自分が想像出来ない物は作れないと気づいた。だから、物を作る時と物を買う時の高揚感に差がある。


 さっきの物を作った時の高揚感はとても良かったけど、物を買う時の高揚感とはまた別だ。その時の状況によって、作るか買うか決めていった方がいいだろう。


 物を買うって言ったら、行くべきところはやっぱり町だよね。だけど、ここは森。町なんてどこにも見当たらない。


「とりあえず、森を出て町を目指そう」


 それが第一目標だ。一人でずっと森にいる訳にもいかないし、町に住んで生きていた方が生きやすい。


 でも、町に行ったらどうやって暮していこう? うーん……あ! 町には冒険者っていう職業の人がいるって聞いたことがあるわ!


 その人達は色んな依頼を受けたり、魔物を討伐して生計を立てているらしい。手に職を持っていない子供の私にも出来そうな職業だ。


「よし、町に行って冒険者になろう!」


 目標が決まった! あとはこの森を抜けるだけだね。


「森を出るために何が必要かな?」


 魔力を自由自在に出来るんだったら、他にも作れる物がありそうだ。この森には魔物がいるから、武器を作ってみたら? どんな強力な武器でも作れるよね。


 あっ、でも……それを扱う私が素人だったら上手く活用できなさそう。武器で戦うよりは魔力で戦った方が勝機はある。じゃあ、武器はいらないね。


 魔物と戦う手段は、魔力を変異させた魔法で良い気がする。少し、練習をしてみようか。


 頭の中で風をイメージする。どんな物でも切れる風。岩をも切れる強靭な風。出てきて!


 魔力を高めて放つと、手から風が噴き出した。それは刃の形をして、真っすぐに木に向かっていった。風が木に触れると、スッパリと真っ二つに切れる。


「わっ、凄い! 本当に切れちゃった!」


 思った通りにいっても、驚いてしまう。この魔力の威力も自由自在に変えられるって事でいいのかな? 凄い……この力があればどんな魔物も倒せるのかもしれない。


 でも、攻撃ばかりではダメだ。相手は素早い敵なのかもしれない。しっかりと防御魔法も練習しておこう。形状は……私の全身を包み込む感じにしよう。


 早速、目の前の木に防御魔法を付与してみる。どんな魔法も受け流し、物理攻撃を通さない、強靭な魔力の盾。頭の中でしっかりとイメージすると、木に防御魔法を掛けた。


 すると、木には透明な膜が張られた。これで、防御魔法が付与出来たってことだよね? 次はそれに向かって魔法を使おう。


 使う魔法は先ほど使った風の魔法。少し離れた場所に立つと、手を構える。そして、先ほどと同じようにイメージをすると、風魔法を放った。


 風の刃は真っすぐ木に向かっていき、接触する。すると、風の刃は雲散して消えた。だけど、木は切れていない。


「やった! 防御魔法の成功だ!」


 凄い! 木を真っ二つに切った風の刃を簡単に防いじゃうんだから。やっぱり、ちゃんとイメージをしたお陰で強い防御になったんだね。


「よし、どんな魔物が現れるか分からないから、もっともっと練習するぞ!」


 魔物が現れた時に対処出来なかったら大変だ。少しでも負けないために、今は練習あるのみ!

お読みいただきありがとうございます!

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