081
まずは鈴を鳴らし、お賽銭を投げようと決めてアオネは神社の中心の建物である御社殿へ向かった。そこに向かうまでの間も、いろいろな屋台が目を引き、ついつい買ってしまいそうになった。
祭の喧騒とは少し離れたところに位置するので、御社殿の周りは静かだった。鈴を鳴らし、賽銭を投げる。あいにく五円玉がなかったので十円玉を投げた。倍額払うんだから御縁が倍良くなるというものだろう。目を閉じ、手を合わせて願い事をした。
「動くな。手を頭の後ろで組んでゆっくり振り返れ」
唐突に後ろから物騒なセリフを掛けられてアオネは目を開けた。反射的に振り返ろうとしてしまうが、頭に何か固いものを押し付けられて動けなくなる。さっと血の気が引いていくのが自分でもわかる。アオネは手を頭の後ろに組んでゆっくりと振り返った。
ギャングのような黒い目出し帽をかぶった、体格から見て若い男が、ピストルのようなものをアオネの額に向けて立っていた。
「お前がこの山のぼろ屋に越してきたやつで間違いないな?」
声は普通の男よりも少し甲高いように感じた。特徴的な声だった。
「そうですけど、私が何をしたっていうんですか」
「お前には気の毒だが、ここで死んでもらう。俺たちの計画の邪魔だ」
男は撃鉄を起こす。
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