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アオネはまず、射的屋の前に立った。子供のころから射的は得意で、友達に頼まれて景品を取っていたくらいだった。
「あいよっ、5回で500円ね!」
屋台のおじさんが威勢よく言って、玩具のコルクガンを手渡してくる。景品の並ぶ台には玩具やお菓子、丸めた千円札なんてものもある。
「あそこの旅行券ってなんですか?」
一番上段の右端、狙いにくそうなところに、手書きで旅行券と書いた紙の貼りつけられた煙草の箱が置いてある。
「そいつぁ、チケットだよ。夏の小旅行をプレゼントってこった。ま、大したもんじゃないんだけどな」
おじさんは頭をかいて隣にいる友人らしきおじさんと顔を見合わせて笑いあった。場所的に難易度が高そうで、狙いがいがありそうな景品だ。
他の景品を見渡してみると、一番下段の端にアヒルの玩具がある。お風呂に浮かべるもので、子供の時はそれでよく遊んでいたので、懐かしくなる。あれを狙っても面白そうだ。
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