表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームブック「夏」  作者: 岡倉桜紅
23/52

041

『本物のピストル』を使用しました。Cの欄から削除してください。


「そうはさせないよ」

 アオネはカバンからピストルを取り出し、素早く発砲した。男は何が起こったのかわからない、という表情でゆっくりと後ろに倒れていく。

 アオネの背後で花火が空に咲く。男は口をなにかパクパクと動かしたが、口から出てくるのは血だけだった。

 アオネはピストルを取り落とした。それは足元に転がって鈍い音を立てた。全身が震えだす。

「逃げよう」

 青年がアオネの腕を掴んで言った。その言葉ではっと我に返る。花火がもう一発上がった。

 二人は下り坂をほとんど転ぶようにして駆け下りて行った。アオネの家までたどり着くと、庭に転がり込んだ。アオネはうずくまり、自分の腕で自分の体をぎゅっと抱いた。手足の先が血の気が失せたように真っ白で冷たかった。変な汗で全身が濡れていた。足や手には先ほど転んだのか、擦り傷や切り傷がたくさんついていたが、痛みは感じなかった。

 青年がアオネの肩をなでる。

 アオネは動くことができず、そのままの姿勢で震えていた。夜が更けていった。


『ギャングの殺害』という実績を解除しました。♧の欄に『ギャングの殺害』と記入してください。


051へ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ