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ゲームブック「夏」  作者: 岡倉桜紅
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039

 花火は終わり、アオネは部屋に戻ってきて電気を点けた。出かける前のそのままの状態の部屋だ。散らかった小説や、グラスを片付け、浴衣を脱いできれいにたたんだ。軽くシャワーを浴びた後、布団を敷く。庭からは夏の虫の声がしていた。縁側の網戸を閉め、古い首振り扇風機をつける。ぬるい風が回り始める。

 布団に横になると、アオネは自分がかなり疲れていたことに気が付いた。体が重い。目を閉じると、すぐに眠りの世界に落ちて行った。


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