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第八十五話・献血できなかった理由と献血しない理由



 以前、職場に献血車が毎月来ていたこともあって、やっていました。200mlしかなかった時代から。

 当時から回数を重ねるとご褒美の献血バッヂや賞状がもらえました。一回ごとの献血でもそのたびにノベルティのペンや消しゴムなどもいただけました。私はその献血スタンプラリーみたいなのが好きでした。献血手帳を財布の中に入れて大事に持ち歩いていました。

 しかし、ある時期から献血できませんでした。理由は以下の通りです。


 ↓ ↓ ↓


英国滞在歴に関する献血制限は、これまで、輸血による変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の感染を防ぐために、予防的な観点に立った暫定的な措置として実施しています。

平成17年2月に国内で初めて変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の患者が確認されたことを受けて、同年6月1日より、1980年から1996年の間に英国に1日(1泊)以上滞在された方からの献血はご遠慮いただいておりました。


」」」」」」」」」」」」」」」」」」


 …わたしは該当の時期に英国に数日滞在していました…。上記の理由で献血を断られたとき、看護師さんは「せっかく来てくださったのにごめんなさいね」 とおっしゃいました。

 しかし、受付にいた男性職員は、知らなくてすみませんと恐縮するわたしをバカにしました。しょうがないね、ドーナツあるから一個ぐらいはあげるよ、と指さされました。忘れられない一言です。

 一個ぐらいって……? 献血が終わったひとたちがくつろいでいる場所には、某有名チェーンのドーナツが自由に取れるように並べられています。わたしは彼の言葉に傷つきました。ノベルティやポイントを貯めるのを揶揄された気分になったのです。


 階下では献血お願いしますと若い人が旗を持って献血のお願いを道行く人にしています。大汗をかいていたので、行けますと告げるとすごく喜んでくれたのに。

 クーラーのきいた快適な部屋で、赤十字社のバッジをつけた年配の職員……わたしは人の顔を覚えるのが苦手ですが、彼の得意げな顔はよく覚えています。わきにフレンチクルーラーがたくさんあったことも。ドーナツ欲しさに献血したわけではない。

 数十年前の話なので当人はすでに定年になっていると思いますが、赤十字社のイメージはいまなお悪いです。

 人の善意失くして成り立たない事業者は、言動をよく考えてください。狂牛病の件は、ずいぶん以前から緩和されて、現在はわたしも献血できるようになっています。でもあそこだけは死んでも行かない。


」」」」」」」」」」」」」」


 





詳細は以下の公式赤十字事業の公式ホームページに書いています。


※現在ではその措置は解除されています。下記は公式より


英国滞在歴に関する献血制限の緩和について


https://www.jrc.or.jp/donation/information/detail_02/



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