第八十四話・真面目な人を使い捨てするブラック飲食店
※個人情報は書いていませんが実話です。
※何も知らない ⇒ 世間知に長けていないという意味です。
知人の子供さんには、ある夢があった。まだ学生だが卒業後の夢をかなえるためには、お金がいる。それで授業の合間を利用してバイトを決めました。まだ無資格なので、手っ取り早く飲食店に決めました。
子供さんをS,バイト先の飲食店をTとします。
Sは、食べることが好き。それで少々本格的な料理を出す某チェーンのTに雇ってもらいました。初対面の店長は面接では愛想よく、いろいろと教えてくれました。
以下は店長さんのセリフ。
① 土日歓迎。職員が多いから初心者でも皆で教えてあげられる。
② 昼のランチ営業が終わると皆でまかないご飯を食べる。
③ ランチ終了後、ディナー開始までいったん店を閉めるのでその間は自由行動。
④ テスト期間などの配慮は当然。試用期間がすぎれば有休も取れる。
しかし。
① 職員が多いというのは、その店ではなく、チェーン全体という意味だった。皆が教えてくれるわけでない。客には笑顔でも中に入るとキツイ性格を丸出しにする人がいた。性格が悪い人はどこでもいるが、Sの性格もあって仕事のモチベーションがかなり下がった。
② まかないご飯は美味しいけれども、性的な話を好む人がいて苦痛だった。
③ 土日出勤したら、朝から仕込みや掃除を手伝うことになる。それはいいが、ランチタイムが終われば休憩もそこそこに、ディナーの時間にあわせて準備をする。自由時間がない。話が違う。
④ 他のバイトに聞くと仮に正職員になれても有休は絵に書いたモチで取れない。
⇒ 結論、Tは、ブラック飲食店だった。
店名Tは食べログでは評判がよい。それなのに実態はこうなのか。Sは頑張る人で休憩もろくに取らず仕事をしていたら、次々と任せられる。最初は張り切っていたが、他の職員がSが頑張るのを尻目に手を抜いているのがわかると、モチベーションが下がる。それなのに責任ある仕事をまかせられる。ウェイターのはずなのに、調理も手伝うようになった。
バイトのない日にも、仕事の段取りなどが頭から離れなくなった。そんな時にメインの調理人さんが休んだら、S一人で調理を全部させられた。その途中で客から呼ばれて、いつもより遅いと叱られる。Sはもっと頑張る。昼のランチ全部。店長でもないのに、ただのバイトなのに。
その日の給仕する人もまたバイト二人だけ。そのうち一人がまったくの新人、もう一人が他支店の年配の人で動かない人。たった三人で一店舗をまかせられた。できるとみられると、次も頼むよと……最初は見回りにきて、手伝ってくれたマネージャーさんも来なくなった。来ても閉店間際でレジのお金を取りに来るだけ。それがバイトのたびに続いた。眠れなくなって本来の学業にも支障がでた。
ある日の朝、起き上がれなくなった。授業にも出れなくなって部屋の中にこもる。親のすすめで心療内科を受診する。鬱病になっていた。
あそこは、学生でも使える人材とみると使い倒して潰す企業です。人を育てる企業ではなく人件費はいくらでも削れたら削る主義なのでしょう。
当の親御さんから見たら社会経験のない子供をいいように使うだけ使う卑怯な企業です。私の子供も鬱で闘病中なので聞かせてもらえた話です。
いつか行こうと思っていた店ですが、そんなことをしているなら行かない。Tはいずれ潰れるでしょう。
追記
2024年12月、当該の店舗は閉店しました。
人材を大事にしないところはつぶれて当然でしょう。




