表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/95

第二十五話・よかったら、どう? ⇒ ⇒ 二話セット

 このセリフでびっくりしたのが二回ある。いずれもセリフは同じですが内容は別です。言った人も別人です。それだけ、誘いかけのこの言葉は普遍的だが時と場合によってはイラクサが生える……今回の話題にします。


 先に書いておきます。

 「よかったら、どう?」 と言う言葉は、言った本人はあなたはどっちを選んでもいいのよ、好きにしてよと良い言葉を選んだと思っている。自由選択性で優しげだが、時と状況によっては大変に腹がたつ。


]]]]



◎◎◎ その一、私が企画した小規模のイベント話です。私は好きな事なら、率先して動ける。それで人数を六人ほど集めたのですが、そのうちの一人から話を聞いたからとやってきた。Aとします。

 Aは、企画者の私の方にやってきた。参加させてくれ、ではない。

「あなたこういうのも好きじゃない? 行きたい? よかったら、どう? どっちでもいいけど」

 私は呆然。私が企画したのを、わかっていて言っているのか。あとでメンバーの一人が企画のことを言ったら、当然のように参加を決められてと弁解しにきていた。その人もAが私を嫌っているのは知っていた。その人にとってもAの行動は不可解だった。まるでAが企画したようについでの感じに私を誘うのか。本当にAが企画したとしたら、私なぞ絶対に誘わないだろうに、当時の私は気が弱かったのでどうしてよいかわからず、Aの顔をじっと見つめる。

 私は、Aがその企画を総取りして、企画者の私以外の人と楽しみたいからこそ、言いに来たと思った。意地悪な感じでなくとても自然に言うタイプの人で、余計に嫌いになった。もっと言い返せばよかったのだが、この人は本当に不気味な人だった。二十歳そこそこでなぜああいう発想をして行動に移せるのか。当時は携帯電話がなく、利用駅の公衆電話で実験で帰れぬので、何時からの番組の録画を親に頼んでいたが恫喝に近い物言いで大変驚いたことがある。ちょうど私の実妹Zで悩んでおり、AはZと同類かとまで思った。

 私はAからとことんまでバカにされていた。こういう時に不快だと伝えて強硬に言い返せる人が羨ましいです。

 何も言えずに、むすっとしていたら、周囲の一人がAさんを諫めた。Aさんはそれでもなお、「じゃあ、行くのね、仕方ないわね」 と言い捨てる。Aが去った後、知人に私は聞く。


「どうしてAを誘うの」

「話題にしていたら、そばにいたAが行くって叫んだ」

「それで誘ったのか……」

「ごめん。まだチケットも取ってないだろうし、ダメというと、かわいそうに思って……」

 今回限りで二度と誘わないでおこうということで決行した。Aは、本番時、ちゃっかり企画にのって楽しんでいる。私には終始何もいわなかった。片付けもなしで、帰っていく。その図太さはすごい。

 私だけでなく、みんなが実はAを迷惑に思っていたのを初めて知った。今から思えばAもまた、友人が少ない人だった。その後、Aは私に近寄らなくなった。どうでもいい人なので、私は何も思わなかった。縁がない人はそんなものだと思う。



◎◎◎ その二、男性がらみ 


 男性がらみと「よかったら、どう?」 と来れば、予測がつきますが、その通りです。

 たまたま二人きりになったときに、まるでついでのように誘われました。周囲には誰もいません。私はいそいで首を振り、相手も苦笑いしただけで終わりました。しかし私は非常に傷つきましたし、腹が立ちましたし、そこまでバカにされるのかと未だに恨みに思っています。

 その相手は某職場の十才年上の男性です。つまり毎日会う相手。Bとします。当時の私は独身、Bには奥様も子供もいる。恋愛感情もまったくない。冗談ではすまされぬと思いました。でもBのセリフは本気でした。Bは己のことを、独身女性から見てそんなに魅力ある人間だと思っていたのでしょうか。

 しかも私のことが好きだからではなく、職場旅行のついでの話でしたので、一度限りのつもりだったのでしょう。私は同時期に妻子ある自称作家のストーカーにつきまとわれていたので二重のショックでした。言われて私はすぐにその場を去りました。それが一番無難です。

 それ以降は誘われたりもなく、Bは良き夫、子煩悩な父親を演じていますが、男性には機会あれば寝たいという欲望があるのだと構えました。私は昔から男性不信もちょっとあったので、この話も婚期が遅れた一因だと思っています。

 そういうことを楽しむ独身女性もいるのかもしれませんが、大半は嫌悪感を感じると思います。私自身にもどこかにスキがあったのかと自己嫌悪に陥りました。

 Bとは以後はヘンな接触がなく、察してくれただけ賢かったと思います。

 でも当時の屈辱感が忘れられない。冗談でもいうことではない。不倫できる人ってどこか変だと思います。そういう人は風俗へ行くべきでしょう。思い上がるなと私は言いたい。


 追記、私は妻子ある男性を好きになったことが一度だけあります。姿勢よく毅然として人に慕われている人でした。しかしあることがあって幻滅しました。この話もいずれ書いてみます。私は恋愛は自由で当然だと思う。不倫でもスワッピングでも合意あるなら、好きなだけどうぞ。とはいえ、レイプなど人の心身を傷つけるのは論外です。特に幼児性虐待犯は死刑でいい。私が絶対権力者であればそうしています。以前これを書いて匿名の人から非難されました。というより、無名の私の書く文面で腹の立つ要素がどこにあり、私をどうしたいかを詳細に聞き取りさせてほしいです。そうです。イラクサの新しい種になると思うので、取材費の代わりにおひるごはんぐらいはおごります。殺したいなどでしたら無理なので心療内科受診を勧めます。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ふじたごうらこ様 いつも、人間関係などのお話、大変勉強になります。 後半の妻子のある男性の方の件ですが・・・ヤマカンですが・・・ふじたごうらこ様は、ある種、高嶺の花なのではないかと・・・。…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ