第十三話・叔母Jの良き評判と農林水産省の対応 □
先日、施設に入った母のために冬服を取りに無人の実家に戻りました。実家のとなりは駐車場、その奥は母の実家の借家となっています。土地の名義人の祖父母はとうの昔に亡くなっているので、例のJとJと同居のG一家のものとなっています。Gは六十才で亡くなっていますがその妻たちは未だJと同居しています。
母は長女なので駐車場は祖母が亡くなる前に「あげる」 と言っていたと主張していましたが、そんな口約束なんて誰も相手にしない。
その周囲の土地は母実家先祖伝来のものでJにとっても思い入れがある。Jが横領したお金で得た土地ではない。だからJも執着して、南向きで一番いい場所を母が長女というだけで取ったと皮肉を言っていた。
そして虚偽の相続税、一千万円を告げて払ってあげたと周囲に言いふらし、生前の父に負担をかけていた。
もめ事の種がまさに、ここにあり。
虚偽の相続税を告げていた……これがそもそもの私の怒りの元凶だ。でも祖父母の相続を独り占めの目的ではなく、JAの横領隠しのためだとは思わなかった。Jは恥ずかしくないのか。
愚かな母はJに通帳どころか実印もすべて預けていたので「いいように」 されていました。どうして実の妹だからって、他家に嫁いだ母の為に独身の実家住まいのJが母の思うように動いてくれると思うのか。母のおめでたい頭は飾りとしか思えぬ。
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例の駐車場沿いにゴミ捨て場の立て札が目立つようにあります。以前まであった捨て場は取り壊しになっている。以前実家に戻ったときに地区会役員から、場所をこちらに変えさせてくれと申し入れがあったのを思い出しました。借家や駐車場代を母が管理していたために、地区がこのあたりの持ち主は母だと思い込んでいた。母は受け取ったお金を母実家に持って行くだけだったのに。
ともあれ、現在の母は私が引き取っていますので私に話が来ました。
私は役員に「駐車場は母のものではないので、私の一存では決められない」といい、クソ叔母の連絡先を教えました。すでに不仲なので取次はしたくありません。Jの汚らわしい声も聴きたくない。顔も見たくない。
さてその人に挨拶がてら、ごみ捨て場が変わりましたねと水を向けると、その人はJをすごく褒めました。ゴミを土地に置くとなれば持ち主が嫌がることも多い。土地の価格が落ちると心配する人もいます。難色を示されたら困ると思っていたところ、Jは二つ返事で許可したそうです。私はJが自前の畑の駐車場の使用許可の件で、Jの実弟(叔父G)と大喧嘩していたのを知っていたので、赤の他人にはあいかわらずいい顔をするなあと思いました。
同時に私も幼いころは、叔母Jが好きだったことを思い出しました。私が本好きであることを知ると童話全集をどばっと買ってくれたりです。その出所も横領金……それを思うと正直複雑な気持ちです。なんでこうなったのか。本当にJの神経がまったくわからぬ。
金融ADR後に新たな事実が明るみになり、私は本年の夏にJAに対して正式に
① ADRのやり直しと
② 叔母Jの名誉職のはく奪と
③ JAとしての公表
を、申し入れました。
が、JA側は昔の話だからと拒否しました。金融課長は支店長の主張は虚言だったと言い切り、Jを庇いました。
Jをかばうことは、すなわちJAをかばうことになる。公表も拒否です。Jは議員たちのつながりや橋渡しもしているJAの重職でもあったので、そこのJAの信用が根底から崩されるのも恐れたといえましょう。私はクレーマーの立ち位置です。
金融ADRは一度限りの開催でそのあとは何が起きても二度目はない。私はそれを知らなかった。JAに限らず保険ADR,交通事故関係のADRなどでも開催は一度きりだそうです。
もう一度いいます。これからADRをする人は、次は絶対にないこと、また相手方が誠実だとは限らぬと心得て臨んでください。
がっかりした私はどうしたか。
⇒ ⇒ ⇒ 全資料をすべて農林水産省 経営局金融調整課に既定の手順を経て持ち込みました。金融ADRの現場だって、昔のことは応じられないと言うので私の分だけADRの対象になりました。
しかし、このたびの情報提供では、相手方JAがADRの俎上にあがるのを拒否した母名義の話もすべて持ち込みました。つまり、昭和時代のぶんからすべて暴露しました。
しかし結果は何もかわりません。何ら伝手もない庶民がやる結果って、そんなものです。ただ農林水産省から紙切れ一枚だけ来ました。以下のとおり公表します。
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……いただいた情報は当課の業務に活用させていただくとともに、JA◎◎を直接指導、検査する大阪府環境農林水産部、および当省検査、監察部(国の所有する農協系統組織に対する行政検査を担当する部署)に共有させていただきます。
行政庁は大阪府を含めて、個別取引について関与する立場にありませんので、この点はご理解ください……
一部抜粋していますが、結果はこれでおしまいです。クソ叔母がJAの皆に囲まれて微笑む画像まで提供したので国や府まで閲覧はされているはずだがこんな結果では溜飲はまったく下がらない。
亡父に謝らずに近所どころか人々の尊敬を得たまま、あの世を去る気だとわかったから。
つくづく横領はやったモノ勝ちだと思う。叔母の横領を種にして得た財産で育ったJと同居の従兄弟もおそらくこの話は知らないと思う。
私が彼らに公表しても私には何の得もないし、逆に名誉棄損になる。
だから横領はやったモノ勝ちだと繰り返し言っている。
とかくこの世はバカバカしい。




