ヒロインとの対面
昨日、順番を間違って投稿してしまいました。混乱された方申し訳ありません。
日替わりのパンに舌鼓を打つこと数日。
昼食後の惰眠を貪っていた所を起こされて牢屋の外に出された私の前に立っているのは、色素の薄い茶色の髪に栗色の瞳の少女。
長いまつ毛で縁取られた大きな瞳、通った鼻筋、小さな唇にきめの細かい色白の肌。
手が隠れる袖と床すれすれの長い裾の漢服をモチーフにした薄桃色の服を身に纏った彼女を実際に目に出来ている事に感動を覚える。
画面の平面状態でも可愛かったが立体仕様だとCGのような美少女に仕上がっていた。
そのヒロイン彩芽さんは驚きに目を見開き、私を凝視している。
美少女にガン見されるのって、落ち着かないというか居心地が悪い。
「その服・・・・貴女、日本の人・・・?」
胸元に大きくJAPANと印字された灰色の上下スウェットが自宅での私の初期装備だ。
寒い時はその上に高校時代ジャージが追加装備される。
「あ、はい・・・日本人、です。」
黒髪に黒目に凹凸の少ない弥生顔、先祖代々田舎の同じ土地に住み、5代先祖を遡っても異国の血が混ざった形跡がない。
日本人というよりも原住民というのが正しい気がするくらいですから。
今年成人を迎える純日本人のフリーター、鈴木椿それが私です。