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疑惑からの解放

キカに魔石の力を見せてから数日後、他の帝王と神官長の目の前でも魔石の力をお披露目しました。

皆、一様に驚いた様子でした。

魔石について彩芽ちゃんの通訳で説明してもらい、どうにか闇の者疑惑を晴らす事が出来ました。

彩芽ちゃんも魔石を見分けることが出来たのが大きく影響して、神官長も光の巫女と同じ見る力を持つ者が闇の者だとは考えにくいと渋々納得してくれました。

それで彩芽ちゃんが「お祝いしよう!」と言い出して、なんやかんやでキカも参加することになり火の宮で祝宴が開かれています。

当然の如く酒類も提供されているのですが、さすがヒロイン彩芽ちゃん。

ヒロインの定番、アルコールに弱く早々に酔いが回り寝オチしました。

酔っぱらった彩芽ちゃんも物凄く可愛かったけど、小さく丸くなった寝姿もメチャ可愛い。

寝ても可愛いとかヒロインってマジで凄いわ。

それと比べ私といえば、日本酒的なヤツとか焼酎的なヤツとか色々飲んでいます。

ザルとまではいかないけど、アルコールは強い方なんですよ。

チャンポンしても二日酔いもしないし。

出されているお酒もおつまみも美味しいんだけど、問題が1つ。

「走る」

「ハティ、ル。」

「違う、は・し・る」

「ハ、シ、ル」

彩芽ちゃんが寝てしまうと、キカから言語学習を強制されています。

確かに意識はクリアだけどさ、わざわざご丁寧に幼児用の絵本まで用意しなくても・・・。

うう、お酒ぐらい美味しく飲ませてよ。

「よし、今日はこれぐらいで終わりにしよう。」

「エンテイサマ、アリガトーゴザィマスッ!!」

キカの終わりという言葉に即座にお礼を言う。

イエス、ノー、サンキューぐらいは出来る私だ。

そんな私を見てキカは笑うと入口に控えている侍女に声をかける。

侍女はドアの向こうへ姿を消すと盆の上に小さめの瓶を乗せて戻ってきた。

「褒美の酒だ、飲め。」

キカが手ずから注いでくれた器に口を付ける。

瓶から注がれた乳白色に濁ったお酒は口に含むと穀物の甘さが広がり、その甘さを引き締める酸味が絶妙で凄く美味しいお酒だった。

「・・・美味いか?」

「ウマイッ!」

「そうか。」

美味さの感激を伝えるとキカは笑い、その大きな手で私の頭を撫でた。

100歩譲って撫でるのは良いとしよう、けどグシャグシャ撫では止めて欲しいんですけどっ。

男が女の頭に触れるなら頭ポンポンが普通じゃない?ゲームでも彩芽ちゃんにしてたじゃない。

やらなくても出来る甲斐性がある男、それが炎帝キカってもんでしょう。

キカの手を払い無言で髪を直すとキカが笑いながら私の頬を引っ張った。

「お前と話がしたい、早く話せるようになれ。」

「?????」

何言っているのか意味不明だけど笑顔が怖いですっ!誰か助けて!

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