052 超えるべき相手
さて。二路のボスも倒し、先への道も開け。まあ、一応先への道は確認したよ?
二路とも見れば流石に違ってるかどうかはわかる。行きつく先は同じ、つまりはどちらもゴール。
第十二エリアはすぐそこにある! と言うわけだったんだけど。
実はまだ倒していないボスがいるのです。
いや、まあ植物系のエリアは侵入できないから残念ながらいけないんだけどさ。
まあ、多分倒せるけど。
それはともかく、そこではなくて。
倒してないけど戻って倒すのもねって相手だから無視するとして。
中央ルート、つまりは一番最初に見知ったボスの存在。そう、竜である!
竜とはファンタジーにおいて最強の名をほしいままにしている存在である。
実際種としては攻防一体、場合によっては知識もある上にブレスの特殊攻撃持ちの最強種。
下位には単体ではそこまで極端に強力ではないものの、翼竜ワイバーンなどもいる。
飛竜ともいうんだっけ?
まあ、蜥蜴系統への亜種派生もあったりして竜種もまた多種多様、色や属性分けされたりもするし。
そんな竜だけど、雑魚でもボスでもラスボスでもやってのける優良種ながら、極端に強いと言うわけではない。
いや、強いってことは否定しないんだけど、全体的に強いと言うのが竜の特徴。
強力な攻撃能力、爪牙ブレスに尻尾、場合によっては翼や角。
防御能力はその鱗。各種耐性持ちも多い。
それの防御なくとも、単純に肉体的に強靭な存在である。肉も血も素材としては一流の代物。
血を飲めば力が活性化し精力がつくと言われ、肉を食べれば長生きできるようになると言われる。
場合によってはそれらの性質が強すぎるせいか毒扱いされることもあるくらい滋養強壮にいい代物。
知識は人間並み、人間の言語が使えなくとも思念波使ってきたりとかなりの知性を持つことも珍しくない。
体の大きさも種によって変わるとはいえ、結構な大きさを持つ。そういった各種強力な特徴持ち。
しかし強いは強いが、こうバランスよく強く一定の部分で極端に強いと言うわけではないのである。
例えばあらゆる攻撃を防御できるとか、逆にあらゆる防御を突破できるとか、そういう強さがない。
竜は普通に強い。それは何かに特化した強さではない。
つまり、ある一点の強さを鍛えれば竜を倒せる。
例えば巨鳥人。あの攻撃能力の高さは正直いってやばい。
自分でもまともに受ければ防げないだろう。
だけど、竜の攻撃はどうか? 竜の攻撃はあの巨鳥人よりも弱い。なので防げる。だから怖くない。
簡単に言えば、防御力だけを言えば少なくともこっちは竜よりも強い。
さて、そんな相手に竜は勝てるのか?
否。こちらの攻撃力が竜を超えるとは言わないが、竜がこちらを簡単に倒せるほど柔くもない。
しかし、竜には一つこちらに対して有効的なアドバがある。
それはブレス。それも、闇属性らしいブレス。
巨鳥人は怖いけど、今は殆ど怖くはない。近づけば攻撃しづらく、その間に体内侵入で倒せるから。
しかし天使は怖い。何故かと言うと、天使の攻撃は防ぐ手段が存在しないから。
いや、防御で防げるけど。
逆に言えば、天使の攻撃を防ぐには防御で防ぐしかなく、核狙いはスキルで防ぐか回避しなければならない。
なぜそうなるのかというと、天使の光の攻撃は物理的な光ではなく、特殊な魔法的要素の光の攻撃だから。
物理的な攻撃ならばどんなものでも一応の対処は出来るけど、そうでないものは不可能。
そして天使と同じく、属性的魔法的な攻撃を竜はやってくる。
それもブレスと言う形で。これが厄介。
でも、逆に言えばそれ以外に怖いものはない。やーってやるぜー!
竜の相手自体はそこまで難しくはない。
物理攻撃が効きづらいと言うことは近づくことは容易であると言うこと。
もちろん弾き飛ばされる可能性はあるわけだし、単純に近づいて攻撃できる、とりつけるというわけではない。
一番注意するべきはブレス。闇のブレス。あれだけは恐らく核に届き得るやばい攻撃だと思う。
天使のと同じ。
しかし、それだけわかっていれば。後はどうにでもできる。
要はブレスを回避して攻撃し倒せばいいだけ。
単純だが、明確な勝利条件だ。わかりやすい。
そも、ブレスも防御さえあれば防げないわけではないしなー。
というわけで竜に挑んでみた! そして勝った! 終わり!
え? 早い? まあそーなるわーって話よ。
極端な話、竜のブレスを避けた後相手の後方に回り、そこから背中に飛び乗ればいいだけだもの。
首を後ろに回すことは流石にできないため、そこにブレスは届かない。
翼や尻尾はこちらに有効打にならない。
あとは徐々に酸で溶かすなり、消化力で溶かすなりすればいいだけ。
時間はかかるにしても、倒せる相手よ?
まあ一番怖かったのは人間が来るかどうかわからなかったことだけどさ。
人が来た場合逃げるしかなかったし。
そういえば。よくよく考えると別に竜を倒さなくとも先には進めるのよね。
っていうか、実のところ各ボス部屋相手を倒す必然性はない。
うまく避けることができれば先に進める。
一種の先入観っていうか、ボスは倒さなければ先に進めないから倒さなければいけないと思いこんでる感じ。
まあ、実際はボスを倒せる実力がなければ意味はないんだけど。この先に行くつもりなら。
そういう意味では自分全部倒したんで! 問題ねーよな! ふははははははは!




