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036 危険なショートカット

第七エリアの階段エリア。まあ、ここを下へ下へと降りていくわけなんだけど。

当然ながら簡単に行くわけじゃない。まず、人間の存在。第七まで来るのは珍しいけどいる。

ここまでくるともう中級レベルじゃなくて上級とかその辺になってくる。

そんな相手がいる中、進まなきゃいけないわけで。まあいない時に進めばいいんだけどさ。

ずっといるわけでないにしろ、いないときは見極めなきゃいけないことには変わらない。

そのうえ、強い人はここを行ったり来たり、往復するわけだよ。当然ながら先に進める人が。

ゆえに人間に会ったらスライムの自分はデスアンドダイ。死にます。殺されます。

なのでまず安全確認から。まあ、このエリアにもスライムはいるみたい。スライムさん便利すぎ。

まあ、そもそもスライムがいるのは残飯処理のため。鼠とかじゃダメなの? とも思うけど。

スライムの食事能力だと欠片も残さず処理できるからスライムは何処にでもいるんじゃないかな?

まあ、ここだとスライムとかやばくてやばい。死ねる。足場が少なすぎるせいだね。

足場はそれなりに広いけど、中央が真っ逆さまに空いているのでちょっと外側に寄ったら危険。

死体食べに外に出たら端の方に死体があって、それを食べている間に魔物に襲われたりする。

まあ、実際襲われたことがないからあるのかどうか知らないけどそれくらいの危険はあるってこと。


ところで、この第七エリアの魔物。基本的には空を飛ぶ魔物です。

大蝙蝠を筆頭にそれなりに大きめの虫が結構いる。空を飛べる奴らね。

さらに、鳥獣系の魔物、ハーピーとかもいるし、結構大きめの鳥とかもいる。

幸いなことにこういった鳥獣系の魔物は群れていないのがありがたい。ここはあまり広くないし。

ある程度、この螺旋階段のような狭い所じゃなくて広い場所なら群れて良そうな気がする。

でも、ここは螺旋階段の真ん中が空いているにしても、螺旋階段そのものが天井になってる。

だからなかなか飛ぶのはそれなりに制限が入る。そのうえ魔物も種類が多いわけですし?

ちなみに鳥獣や虫の類はいるんだけど、ゴーストみたいな浮遊する魔物はいない。飛行系ばかり。

そして……一番気になる点である特殊能力持ち、火とか氷とか雷とか。そういうのはいない!

いやー、そういうのがいるとかなりやっかいだったけど、いないなら楽だね。死なない死なない。

なお、風系統の能力持ちはいるみたい。でもまあ風系は物理だからなんとでもなる。

ここの厄介さは飛行する魔物を相手にすること。

真ん中が開いていてそこに落ちると危険があること。

足場が螺旋階段状になっていて行動が結構制限されることなんだろうね。

だから魔物自体はさほど強くはないのよ。第六にいるグリフォンさんもいないし。

もしここにグリフォンさんが少しでもいたら流石に不安の方が大きかったけどね。


そういうわけで、第七エリアをちまちまと下に移動するのです。

人間は存在するかどうかに注意しつつ、魔物もその動きに注意しつつ。

ゆっくりゆっくり、壁に空いているスライム穴を経由しながら周りの様子をみつつ移動する。

まあ、なんだかんだで落下死は怖いのよね。色々なゲームで高さは最強の武器だからさ。

空飛んでいる相手にドランク落下地面でダメージで死亡。高所から落下で落下ダメージで死亡。

奈落の底に落ちてユーダーイ。まあ、あれだ。高所から落ちたら死ぬのはどこでも一緒なのよ。

っとお!? おおう! 鳥獣じゃん! どっから襲ってきた! まったく危ない。

まあ物理攻撃しかしてこないからダメージないし死ぬ危険ないからそれなりに放置なんだけどさ。

お? ちょ、おい? わ、わ、わ!? ちょっとまったー! 奈落の底へ真っ逆さま!

な危険のある空中飛行状態! 具体的には鳥野郎の足が突き刺さって引っかけられて穴の真ん中!

やばくない!? これ離されたら落ちるよ!? まあ、こっちが掴んで離さないんだけど!

でも、このままずっとここに居ると落ちるよね!?

っていうか、体内に取り込んでいるから消化する!

まあ、消化しないでいることもできるけどさ!

とはいえ、ある程度意識しないと勝手に消化するし!

スライムの本能的に! ああもう! むしろ落下してやるよ畜生! いや、待てよ?

一度全部取り込んで、ショックをやわらげて……それだ! やってやらあ!






ぜえ、はあ……精神的に疲れた。まあ、一々階段を降りてこなきゃいけないのを楽できたけどさ。

圧縮を解除して鳥を取り込み……鳥を飲み込み、そのまま落下。

鳥さんは絞めて落とし体内から排出。

そして鳥さんを掴みながら下へと真っ逆さま。当然ながら地面にぶつかるのは鳥さん。

自分はその鳥さんを足場にしてなんとか落下速度を軽減したよ。ああ、マジで死ぬかと思った。

一応スラさん的に物理耐性があるだろうし。

それなりに変形やら変化やら鍛えたから何とでもなるとは思うけど。

でも、できるだけ安全は確保したいじゃない? 可能な限り安全に行きたいじゃない?

だから安全に行けるようにがんばりました。いやー、咄嗟に思いついてよかったよマジで。

思いつかなかったらマジで変化と変形でがんばるところだったからね。

まあ、圧縮解放すればでっかくなって着地寸前でかなり衝撃を和らげることはできただろうけど。

色々な手段を思いつくのはいいことよね。


さて、それよりもです。

ここは第七エリアの底、そして第八エリアに続く道が向こうに見えるわけですが。

いやあ、かなりショトカしてきたよね。でもさ、これ上に戻るのかなり大変なんだよね。

はあ……しばらく下で過ごすことになるのか。安地あるかな。流石に不安よ?

スラさんは過酷な土地で頑張っていくのです……せめてもう少し強くなりたい。

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