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スラさんの転生先こつこつ生活記  作者: 蒼和考雪
再来旅路神成活
125/132

125 山越えの先、時計塔の街

はっはっはっ! スライムにとって山登りなど何の困難でもなーい!

なぜなら、足場を気にする必要がないから!

ついでに言えばスラさんには魔物や獣の類も気にする必要はないんです!

だって強いから! 防御力も高いし!

まあ、だからと言ってやっぱり山を進んでいくのは色々と大変だけどねー。

跳躍と空中跳躍があるから比較的楽だけど。

この点海や川の水中とは違う楽さがあるわー。

崖に掴まって、跳躍、空中跳躍で崖に戻り、高い所に掴まる。

よじよじと崖に掴まって登るのもありですが私の崖登りの基本的なやり方はそんな感じなんだよね。

だってよじーって登って行ってもいいけど、それだと時間かかるからなー。

誰だって楽な選択をするものです。

しっかし、獣や魔物は前に出会ったっけ? 会ったような、会ってないような。

どっちにしろ今回はルートちがうけど。

だけどなんかなー。こう、ばさばさと周りに飛んでる蝙蝠さんらが気になる。

気になる。だってうざい。

なんだろ、襲ってくるわけでもなく、その辺にいるとこう、近くの高めなところにいてこっち見てるんだよね。

あれか、見張りか何か!? もしかして親玉のビッグ蝙蝠とかいるの? そこ、大蝙蝠にしよう。言語混ぜるな危険。

いや、別に危険ではないけど。しかし蝙蝠がこんなにいるのか……いーち、にー、ひゃーく! 三十匹くらい?

いやいやいやいやいや!? 多いよっ! なんで!? 群れてんの!? まあ、蝙蝠が群れるのは変な話ではないけど。

ばーって空を覆う蝙蝠の群れ……岩の割れ目の中に住み着いている蝙蝠の群れ……まあ、そんな感じだしね。

うん? でもちょっと待てよ?

蝙蝠って吸血鬼の一部とか、使い魔とか、僕とかそんなイメージじゃね?

うん時計塔の街に近づいているんだしもしかしたらそこにいる吸血鬼が監視として放っているとか。

ありえなくもない。そして、その誰かさんは恐らくクルシェさんのはず!

つまり彼女は生きている! という希望的観測。

まあ、確実性はないんだけど。あくまで推測だけど。まあ、希望でしかないわけですけどね?


ふう……こっちの山には特に何もなかったなあ。あっちの神山とやらには奇妙な色々があったのに。

まあ、向こうはもう遠くに見える……山脈越えはこれでも大変なのですよ。

っていうか、低い山からだと山が邪魔で向こうが見えない。

移動方向はわかっているとはいえ、見えないと当てがない。

つらいです、つらたんです。つらたんってどういう意味だっけ?

こういう使い方で合ってたっけ? つらたん……

そんな話はさておき。やっぱりここにもでてくる蝙蝠さんら。

もういっそ襲ってしまおうかと思うくらい。

いえ、まあ、害にはなってないのですけれど……

じー、じーっとみられているとこちらも……どうにかしたい。

いっそ喰い殺すぞオォォォォォォッ!! って叫んでやろうか。口はないけど。

…………そうだ! 念話スキルがあるんだ!

蝙蝠的な生物に念話が聞くかわかんないけど、やってみるのもあり!?

おーい! …………反応はしてくれるけど、何か困惑している様子。

えっと……ごめんなさい、何か話せますかー?

……駄目みたい。困惑した様子で空に逃げていったぜよ。

他のにやってみたけど、困った様子で見てるだけ。

うん? むしろこれは逆に意思があると言えるのでは?

さっきの蝙蝠さんが飛んでいったの、あっち、街の方?

つまりあの蝙蝠さんがどうしたらいいか主さんに伝えに行ったとかそんな感じとかありえるのでは?

いや……かなり楽観的な希望的観測をしているような。

でも、それくらいしかあの行動のおかしさはあり得ないと思うのです。

どう思います? …………反応しない。残念。じゃあ、喰い殺すぞオォォォォォォッ!!!!

あ、ビビって逃げた。反応的に多分。

あの中二病患者のノリノリのシーン、好きです。あれ中二で合ってたっけ?






っと、山越えたー! 大変でした。そして、時計塔の街ももうすぐそこだぜ!

途中でなんか騎士とかみたけど、全スルーです。

ああ、懐かしい。流石に入り口からは入れませんが、人のいない所からなら入れるよね。

というわけで壁越えー。よっと、普通に壁越えて入れたよ。

まあ、今まで入れない場所の方が少なかったけども。

そういう魔物を排除する結界とか世の中にはないのか?

ああ、近づけないようにする結界とかはあったか。エルフの里に。

でも、こういう場所じゃやってないのかね? 空から魔物が入ってきたりしない?

まあ自分が心配することでもないけど。

む? ここでも蝙蝠が空を飛んでいるのか……あの蝙蝠群はこの一帯が縄張りとか?

それともクルシェさん関連?

おお? 何か真ん前に降りてきた。


『お久しぶりです、主様』


きゃーっ! しゃべったー! と、ノリで言ってみる。

まあ、念話していないから繋がっては……蝙蝠はしゃべれない!

つまり、今念話がつながっていると言うことですね! はい!


『……その、何も考えていない感じで話すところは以前とお変わりないのですね』


ああ、うん、ごめんなさい。そして、お久しぶりですクルシェさん。

そんな小さくみすぼらしい姿になって……


『この蝙蝠は私じゃありません! 連絡用に送った使い魔のようなものです!』


あ、はい、ごめんなさい。冗談です。

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