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おっさんと少女たち  作者: 孤独死
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運の悪いおっさん

 冒険者を辞めてからそろそろ1年近くになる。


 冒険者は30で区切りよく辞めた、30代といういわゆるおっさんと明確に呼ばれる歳ではあったが別に体に問題はなかった。


 続けようと思えば続けることは出来たが……。


 引退しても問題ないほどに金はできていたし、それに親が死んだ。


 その両親が揃って死んだと知ったのは葬儀やらなんやらとしたものが終わった後だった。


 俺はタイミング悪く依頼で遠出をしておりその間に親戚(といっても小さな村だったので村全体が親戚のようなもの)がすべて済ませてくれたらしい。


 死に目に会えなかったのは寂しくはあるが両親揃って山菜取りに行ったときに土砂崩れで死んだのでどうあっても無理だったので仕方ない。


 実感が湧かなかった当時は、昔、俺に雨の降った後に山は危険だから行くなとか言っていたのに、とか益体もないことをぼんやりと考えていた。


 その後すぐに、まぁいままでそれなりに金や良い食い物を送ってはいたので父と母にそれなりに孝行はしてたし良いだろうと踏ん切りがついたのは冒険者などというやくざな仕事のせいだろうか?


 それを別に後悔はしていないし、冒険者という仕事のおかげで様々な良い経験を積めた。


 もちろん失敗もしたが今生きて故郷に戻り、母が世話していた小さな畑を世話しながら父が行っていた猟師(俺が行うと真似事でしかないが)を出来ているので問題はない、はずだ。


 ただ両親の死に目に会えなかったように俺は少しタイミングが悪い。


 別にそれで俺が大怪我をしたりとかはないが、『タイミング』が、悪いのだ。


 流石のタイミングの悪さというべきか、猟師の真似事で獲物を探して少し村から離れたときに事件しゅうげきは起こった。


 冒険者やめて田舎に引っ込んでのんべんだらりとしていれば大丈夫かと思ったがそう上手く生まれ持った運命というか定めというかなんか宿命めいたそういったものは変えれない、ということか。


 クソが!

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