表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

俺の前世帰りで世界がやばい

ドタン


「え?」

「な?レイタ?レイタああああああああああ」


―――


『どうして此処に呼ばれたかわかりますね?』


はい?


『噂通り理解が遅いですね、これだから人間の相手は嫌なのですよ』


「なんか、すいません・・」


『かまいません、人間に賢さは期待しておりませんので。まずは貴方の状況ですが口で説明するより見させたほうがわかりやすいでしょう。これを見なさい』


空中にTV画面のような映像が映し出される。


『どこだかわかりますか?』


「僕の部屋ですね」


『誰がいるかわかりますね』


「ミゥがいますね。そしてベットに誰か寝てますね。髪が真っ黒みたいですけどアレって僕なんですか?」


『そうですアレは貴方です。結論から言いましょう。貴方は前世帰りしました』


「前世帰り?・・?」


『はぁ・・いちいち説明が必要なようですね。いいでしょう人間でもわかりやすいように説明致しましょう。前世帰りとは別の生き物に生まれ変わった魂が新しい肉体に対して拒否反応を起こして今現在の肉体を前世の生物の肉体へと作り変えてしまう現象です』


「はぁ?」


『はぁ?じゃありません。大変なことが起こってることに何故気づかないのです』


「ええと、髪が黒くなると何か問題あ『お黙りなさい!』」


『前世帰り自体はさほど問題ではないのです。この世界には動物の前世帰りで獣人になった者もいれば人間の前世帰りで人面犬と呼ばれる生き物になった動物もいます。問題なのは貴方が異世界からの転生者で前世帰りを起こした結果、この世界と元いた世界とをつなぐ穴を開けようとしていることです。もし2つの世界が繋がってしまうと、この世界には貴方の世界の文明で作り出されている毒がこの世界に流れてきて砂漠化が起こり、貴方のいた世界にはこの世界の魔素が流れ込み、電気を利用したあらゆる道具が爆発し、魔素を吸収した生物達は石化することになるでしょう』


え?なんでそんな大事になるの?

というかこの世界と元いた世界が繋がるとかおかしいよね


『それは貴方の魂が元いた世界に帰りたがっているからです』


「僕は結構、今の生活好きですよ。不便だと多少思ってますけど」


『それは肉体としての判断でしょう。あと20年もこの世界に生きていれば結果も変わっていたのでしょう、残念ながら貴方の魂がまだ元いた世界に帰りたがっている。故に世界に次元の穴が空いてしまうのです』


「・・僕が思うだけでそんな事が本当に起こってしまうのですか?」


『あなたはあの気持ち悪い男タモサクに病魔が取り憑いていた時、どう思いました?』


「ありえない・・と思いました」


『そうです。貴方にとってありえない出来事が普通に起こるのですよ、何故ならこの世界には魔力があるのですから。特に貴方のような異世界からの転生者には魂が肉体に干渉できないように大量の魔力量を与えており前世帰りなど起こさないようになっているのです。ですが貴方はあの気持ち悪い男タモサクを救うために干渉を防げないレベルまで魔力を消費してしまったのです。そして魂が肉体に干渉してしまったがために今度はその大量の魔力がこの世界に次元の穴を空けることになるのです。何故見殺しにしなかったのですか?愚かにもほどがあります!』


ああ・・また俺のせいで、俺のせいで世界が・・あれ?タモサクのせいじゃね?


「もしかすると、また転生ですか?」


『それが一番手っ取り早いでしょう。ですがまだ時間があります。世界に次元の穴が空くのはどんなに早くても1年半はかかるでしょう。ですので貴方に1年間の猶予を与えます。かつて竜から人間に転生して前世帰りを起こした者がいます。彼は前世帰りを制御する術を身に着けており貴方にとってそれは道標になるでしょう。彼には私の方から神託を降ろして貴方のもとに向かうように伝えておきましょう。転生者レイタよ。頑張って前世帰りを克服しなさい』


「あ、ありがとうございます」


俺はこの世界の神様に土下座した。


―――


名前:レイタ(8歳)

クラス:生霊使い・幻術士

HP:21/26

MP:9320/15389

状態:死のカウントダウン(11ヶ月29日21時11分19秒)

技能:生霊術Ⅵ 投擲Ⅱ 魔力操作Ⅱ 幻術Ⅲ


「ああ、起きた。食事中突然倒れたから驚いちゃったじゃない。髪の毛もなんか真っ黒になってるし、え?目の色も真っ黒じゃない。あんた大丈夫なの?」


「ああ、ミゥ。・・うん、大丈夫だよ。ちょっと頑張ってクラスストーンに魔力注いじゃったから、たぶんそのせいだと思うんだ。心配してくれてありがとう。あとでじっちゃんに相談してみるから、今はもうちょっと寝かせといてくれる。まだ魔力が十分回復してないみたいんだ」


「うん、わかった・・ところでクラスストーンって、ああ今はいいわ。うんじゃお休みなさい。父さん達にも伝えておくからゆっくり寝なさい。じゃあね」


ミゥが部屋を出ていった後、俺は寝れなかった。

電化製品とかないし、娯楽と言えば森で狩りをするくらいで確かに前の世界と比べれば味気ないけど、なんだかんだ慣れちゃったし、そんなに帰りたいとか思っていないと思うんだけどなー

俺はしばらく色の変わってしまった髪の毛と目の色をドッペルゲンガーを使い眺めていた。


『ドッペルゲンガー、幻術で新宿駅南口周辺の風景を描写』


人、人、人。やっぱこの村と違ってどこみても新宿は人だらけだなー。ああ、あそこの居酒屋は会社帰りによく行ってたなー。ああゲロの匂いがする。臭いけど懐かしいなー。ああ、なんか牛丼食いたくなってきたよ・・ああ、あそこの店で・・・・ああ、ここのコンビニの店員が・・




名前:レイタ(8歳)

クラス:生霊使い・幻術士

HP:21/26

MP:3189/15389

状態:なし

技能:生霊術Ⅵ 投擲Ⅱ 魔力操作Ⅱ 幻術Ⅲ



あれ?なんか髪の色とか元に戻ってるんですけど。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ