お前がいると地球がヤバイ
『どうして此処に呼ばれたかわかりますね?』
はい?
『ああ、もういいです、結論から言います。貴方はさっき死にました』
はい?
『理解が遅い!これだから人間の相手は嫌なんですよ』
「すいませんです・・」
入多津 霊太 28歳(派遣社員)
目の前の自称神様曰く、どうやら僕は死んでしまったらしい
「それで、僕はどんな理由で死んでしまったのでしょう?」
『自称じゃありませんよ私は神です!貴方の睡眠中スマフォが爆発して部屋が火事になって、起きることなくそのまま焼け死にました』
ああ、スマフォか・・やっぱり安いからという理由で○国製のスマフォなんか買っちゃいけなかったなー、畜生
『違います!スマフォが爆発したのは貴方のせいです!』
「え?」
『え?じゃありませんよ。あなたが超能力が発動した結果、スマフォが爆発したのです。決してスマフォメーカーには落ち度はないのです!』
その後長々と続いた自称神様の説明では、一部の人間は超能力を持っていて、その超能力を発動させる際に体から放出される精神波がどうも一部の電化製品と相性が悪いらしく、発火現象を起こすらしい。
思えば自分が触るとやたらパソコンやゲーム機がフリーズしていたのでなんとなく見に覚えがあったりする。
『ようするに貴方をこのままこの世界で生まれ変わらせると、そのうち軍事施設に設置されている核兵器や原子力発電所の施設が誤作動で爆発させかねません。よって貴方には電化製品の無い異世界に転生していただきます』
「あのー神様すいません、僕の持ってた超能力って結局何だったんですか」
『簡単に言うと生霊を作り出す能力です。使いこなせば千里眼や憑依操作などが行えた能力ですよ』
なにそれ、そんな能力持ってたんなら生きてるうちに使いたかったよ
『ふむ・・良いでしょう。立ち退き料だと思えばそれくらい問題ないでしょう。ちゃんと力を使いこなせるよう魂を調整するのでこちらに来なさい』
おお、神様すげー。何気に思考も読まれていたみたいだったし、転生後に超能力を使えるようにしてくれるらしい。死んだけど超ラッキー
そして、神様に触れられた俺は魂をなんかいじられたせいでそのまま意識を失った。
―――
なんとなく生まれ変わったという感覚はあったのだが、自分が自分であると自覚できるようになるまでは半年ほど掛かったようだ。
僕の名前はレイタ(生後6ヶ月)、残念ながら農民の子供だった。