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異世界に出戻りしました  作者: ころぽっくる
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マップ機能って便利なのね

初の迷宮探索です。

登録を済ませた次の日、また冒険者ギルドへとやって来ました。昨日は登録を済ませ、本を読んだだけで終わってしまったので今日は何か依頼を受けないと。別に依頼を受けなかったからといってペナルティーがあるわけではないが、流石に名ばかりの冒険者にはなりたくないからな。


「あんまりいいのは残ってないか。」

依頼内容を記した紙が貼られたボードを見てみるが、報酬の良さそうなものはもう残っていない。

そういう依頼は早朝の内に受けられてしまうため、穴熊亭の手伝いと鍛錬を済ませてからくる俺が受けるのは難しいのだ。

上のランクの依頼にはまだそういうのが残っているが今の俺が受けるには厳しいものばかり。ランク自体はあくまで目安なので駆け出しでも高ランクの依頼を受けることは可能(警告はされるが)だが、そんな事してもロクな結果にはならないだろう。何より身の丈に合わない依頼を受けて怪我したりなんてのはゴメンである。


「これにするか。」

そうして選んだのは薬草の採取。これは常設依頼の一つでポーションや薬の材料になる薬草を集めてくるというもの。街の近くに群生地があるため難易度が低く、駆け出しがよく受けるそうだ。

(待てよ、確か迷宮の中にも薬草は生えてるはず)

群生地と迷宮、どっちで採取するべきかな。


悩みはしたものの、結局迷宮に行って採取することした。どのみちこの街のギルドにくる依頼の8割近くが迷宮関連だから遅かれ早かれ迷宮に行くことになるだろうし、それなら早いうちに迷宮の空気に触れておいたほうがいいだろう。

気配感知と忍び足をフルに使って探索し、それでダメそうならさっさと撤退して群生地で採取しよう。

そんな風に考えながら高さ3メートル、横幅2メートル程の洞窟、迷宮『禍の森』の入口をくぐっていった。


「凄いな。」

目の前に広がるのは地上の森とまるで変わらない木々の集まりだ。生えている木々の種類も地上で見たものと同じものばかりで、知識がなければここが地下だなんてまず思わないだろう。

予想をはるかに超えた迷宮の景色に、しばらく呆然としたまま立ち尽くしていた。

「って感動してる場合じゃなかった。薬草探さないと。」


頬を叩いて気合を入れ直し、(気配感知)と(忍び足)を発動する。周囲に生き物の気配がないことを確認し、薬草を探すべく歩き出した。

「なかなか見つからないな。」

獣等に気づかれないようにしていることもあり、探索の効率はあまりよろしくない。一応地図を作ってはいるがこの階の大きさなどもわからないため非常に大雑把だ。

(ゲームのオートマッピングって本当にありがたいものだったんだな)

お手製の大雑把なマップを眺めながらそんな事を考える。

「千里眼とかそういうスキルでもあればこんな風に苦労することもないんだろうけどなぁ。」

ないものねだりだとは分かっていてもそう言わずにはいられなかった。


そして(気配感知)で獣等を避けながら探すこと3時間。

「あったっ!」

いかん、おもわず大声を出すところだった。こんなところで騒いで獣達を呼び寄せたりしたら目も当てられない。地図への記入を手早く終え、採取に取り掛かろうとしたら(気配感知)に何かが引っかかった。

「げ、近づいてきてる。」

一番近くにあった2つの気配がこちらへ向かってきている。様子からして気づかれたわけではないようだが、この状況で採取を続けるわけにもいかない。仕方がないのでとりあえず木の陰に隠れて様子を見る。

そして姿を見せたのは

(ゴブリンかよ)

こちらでは虚獣に分類されている以外は外見も生態もファンタジー小説で知られている通りの生物、ゴブリンだった。







昔のゲームだと地図は手書きが当たり前、今だと通ったところが自動で記載。便利になった反面使えないとものすごく面倒になりましたね。

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