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第3曲:NICE GUYS FINISH LAST

時は前後し、御守地陽介が去蝶と契約をした1週間と16時間32分後。


午前1時32分の御守地家では事件が起こった。


それは外はシトシトと雨が降っている。


「そうか……陽介がムショに入って1週間が経ったのか…。」


御守地家でいつもご飯の並ぶテーブルには男と女が酒を飲みながら話し合っていた。

男の歳は30代後半、女は30代前半といったところだ。


「そう……ね。まったくあの子っていつも親に迷惑かけてばかりなんだから。あの子の親になってからいつもあの子には振り回されっぱなし……。」


女はため息をついた。

どうやら陽介の母親らしい。

ただ本当の母親ではないようである。

ということは男のほうが陽介の本当の父親のようだ。

歳をとってはいるがいい男である。


「まぁそんなことを言わないでやってくれ。俺の息子だしお前の息子でもあるんだ。」


男は酒を飲み物憂げな顔をしながら言った。


「あいつは母親の顔を知らん。あいつが3歳のときにあいつの母親とは別れたんだからな……。だからあいつのためにお前が本当の母親になってやってだな……。」


男はまた酒を飲みながら話を続ける。


「でもあの子、私が本当の母親じゃないって知ってるわよ。」


男の酒を飲む手が止まり、コップが机の上に置かれる。


「何だって?」


「だって、最近私のこと母さんって呼ばないし。って私が教えたンだけどね。いつもみたいにケンカして、ムキになって私言っちゃったの。そしたらあの子、冷たい目で『あんたみたいなやつが本当の母親じゃなくて良かったよ。』って……いやらしい子…」


そう言って女は酒を一気飲みした。

酔っているようだ。


「まったく……どうなンだこの家庭は?」


男は深くため息をつく。

女は更に喋りだす。

「でもさ、私達の間には私達の『本当』の子供がいるじゃない。私に似たかぁわいくて活発な娘となんでもそつなくこなす天才の…………まぁあの子も何考えてるか分からないし誰にもなつかないけど。」


「陽介も俺達の子だ!!」


男は噛み付くように言った。

しかし女はそれに反論する。


「でも私達にとって本当にかわいいのは加奈と誠也じゃない!?いつも私達に迷惑かける子よりいい子に育っていく息子のほうが可愛いと思わない!?あなたもそう思うでしょ?」


「母親なら……どんな過ちを犯しても子を抱きしめてやるもんだろが……。」


男は諭すように女に言った。


「でも…」


その時誰か来たようだ。会話が途切れた。


「何話してるの?」


ドアに立っていたのは女の子だった。

歳は陽介より1つ年下だ。

顔はかなりこわばっている。


「なんでもないのよ加奈。はやく寝なさい。」


しかし加奈は母の言葉などに耳を貸さずさらに質問を投げかける。


「ねぇ!何でケンカしてるの!?それに……お兄ちゃんが本当の兄弟じゃないって……ほんとなの?」


二人とも黙っていた。

加奈はさらに問い詰める。


「ねぇなんか言ってよ!!お母さん、別にお兄ちゃんがほんとの子供じゃなくていいじゃない!?みんな1つ屋根の下にいる家族なんだよ?」


加奈は半泣きで母へと詰め寄る。



そのとき突然軽い拍手が御守地家のリビングに響いた。



パチ、パチ、パチ、パチ。


「いや〜加奈ちゃんすごいね〜。俺心動かされちゃったよ。ほらほらお二人さん、親は子供の質問に黙っちゃダメダメダメ。」


リビングのソファーに男が座っていた。歳は22、3歳くらいで黒いズボンに白のタンクトップ。そして黒の革ジャンを着ていた。

目の下にはクマがあり、黒の短髪、そしてなにより異常なのは左頬に”4”とタトゥーが入っていることだった。


陽介の父はかなり驚いていた。

だがそれは静かな驚きで男に臆すことなく質問をした。

母親はビクビクして加奈をかばいながら抱いている。


「おいあんた、こんな夜中に勝手に入ってくるてことは強盗か?姿を見せるって事は俺達を殺すってことか?」


陽介の父の表情は余裕があった。こんな強盗、叩き伏せてやるという自信がにじみ出ている。


まるで犯人に銃を突きつけた刑事ようだ。


「あっあっあ〜あぁ〜悪い悪い。挨拶なしで土足で入ってきて。質問に答えてやるから許してよ。」


男はまだ軽い調子でしゃべっている。

だがキッチリとそのトレッキングシューズは脱いでいる。


「まずね、あんたの質問に間違いがあっから訂正させてもらうワ。俺は強盗じゃあない。強盗ならこんな礼儀正しくしないだろ?間違いはそンだけ。後はあんたの言う通りあんたとその家族をブッ殺させてもらう。」


男はソファーから立ち上がる。

陽介の父も立ち上がった。

瞬間、リビングの空気が変わった。

軋むような音すら聞こえるくらいに。



「おい母さん。加奈と一緒に隠れてろ、すぐ終わらせる。加奈、目つぶってるんだぞ。」


「サスガだな……命の取り合いになるといきなり雰囲気が変わった。御守地蒼賢……いや、確かスリープフォーエヴァーだったっけ?こっち側ン時はヨォォ!?」


蒼賢と呼ばれた男は動きを止めた。鬼のような形相で男を見つめている。母親は何を言っているのかわからない表情をしている。


「おいおいそんなに睨むなよ。人と話をするときは相手の目を見てって言うけど見すぎだろォォォ?まぁ冗談はさておき陽介……だっけ?まぁどうでもいいや、そいつもあんたの息子だよね?そいつはさ、こっちの組織のこと知ってンのかヨ?なぁ?」


男は蒼賢に問い詰めた。

蒼賢は口を開いたが男の質問には答えなかった。


「な……んで今頃テメェらがここへ来た?もう俺は関係ないだろ?」


蒼賢の声は震えていた。

母親は一層加奈を強く抱きしめた。


「おいおいおいおいおい。質問の答えになってねぇゾ!!俺はよ、あんたの息子が俺達の組織のこと知ってンのかってことを聞いてンだよ!!だってよぉ、陽介に色々ベシャクられたら面倒だろ?次おかしなことを質問したらお前の妻か子供の頭ブチ抜くぜ?いいか、神経使ってしゃべれ。言葉に気をつけろ。」


男はサイレンサーつきの銃を取り出した。

蒼賢は息を呑んだ。そして震えながらも聞こえるようにしゃべった。


「よ、陽介は…組織のことを何も知らない……俺は何もあいつに教えていない…。な、なんで…そんなことを聞く…?」


蒼賢は声を振り絞ってそれだけ言った。


男は銃口で頭を掻きながらめんどくさそうにため息をついて蒼賢の質問に答えた。


「あのよぉ、オメェ陽介がムショに入って1週間経つって思ってるみたいだけどよぉぉメデテーなテメェ。あいつもう出所しちまったンだよ。釈放されてンだよとっくに。組織の入団という条件でもうひとつのあの組織のやつ等によォォォ。」


「なっ……!?」


蒼賢は信じられないという顔つきだった。

声はもうすでに出ておらず、ほとんど囁いている様にしか聞こえなかった。


「な……今なんて…?ど、どういうことだ…!?」


「おいおいお前には俺の言っている言葉が日本語以外の何かにでも聞こえたンかヨ?ったく、言葉の通りじゃねぇか。そいやぁよ、言葉に気をつけろって言ったよな?同じことを2度も聞くもんじゃあないぜ。」


そう言って男はサイレンサーのトリガーを引くと、照準を母親のこめかみに合わせ引き金を引いた。



―プシュン。



まるで小さなくしゃみをしたかのような音がした。

銃口からは硝煙が上がっている。

リビングの壁と床は真っ赤に染まった。母親の脳漿の一部が壁にへばりついている。


「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


母親の血で紅く染まった加奈は大声で悲鳴を上げた。

男は加奈の太ももに1発、弾丸を撃ち込んだ。


「アァッ!!」

加奈は撃たれた太ももを押さえながら床に倒れこんだ。

男は笑いながら加奈を見下ろしている。


「っはははァッ〜〜!!イッテェだろぉ!?でもよぉ、こんな夜中に大声で叫ンじゃあ近所の方々に迷惑かかンぜ?近所の方々をお母さんみたいにして欲しいってンなら話は別だぜ?」


男は親指で母親だったものを指差した。それは時々ビクンと痙攣をした。


「ウッ…ウッ!!ヒッ!グスッ!」


加奈は嗚咽を漏らしながら男を睨みつけていた。



「ん〜加奈ちゃんはやっぱりいい子だ。こんな状況になっても強気だし。俺惚れちゃうよ〜!!かわいいしね〜。」


男はそう言うと、次は蒼賢に話しかけた。


「ヘイヘイヘ〜〜イ!!お前のくだらない質問のせいでお母さん、頭吹っ飛ンじまったぜ?もう一度言う、言葉に気をつけろ。次は加奈ちゃんのドタマ吹っ飛ばすぜ?質問はまだ終わっちゃいねぇからな。俺の質問に一字一句神経使ってしゃべれよ。」


男はかなり上機嫌だった。

鼻歌を歌いながらリビングと繋がった台所にある冷蔵庫から勝手にビールを持ち出してそれを飲む。


「……狂ってやがる…」


蒼賢は震える声で小さく言った。


「……あ゛?」


「狂ってるって言ったンだよ!!お前は狂ってやがる!!いや組織自体!!お前含めて全員な!!」


蒼賢は大声で叫んだ。

加奈は痛みで泣いている。


「はっ!?お前がその言葉を口にするかヨ?お前も組織にいただろう?何を今更、俺達ンとこは殺戮を呼吸するかのように平気で行う組織だってことはお前がよく知ってンだろう?」


男はビールを飲みながら更に話を続ける。


「それにな、こっちじゃあんたの名前は有名なんだ。殺った数は殿堂入りしてンじゃねぇか?お前も色々やってきたンだろ?今更良い子ぶるンじゃねぇよ!!」


「だまれぇぇぇ!!」


蒼賢は隠し持っていたナイフで男を刺そうと突っ込んだ。

不意を突かれた男は銃を撃ったが狙いを外してしまった。

蒼賢はそのまま男の胸にナイフを突き立てた。

男の手から銃が落ちてゴトリと床に叩き付けられる。



ガッ!!



ナイフは男の胸の寸でのところで止められた。

男はナイフを右手で掴んだと同時に掴んだナイフを思いっきり引いた。

蒼賢は引っ張られ、男の左手の裏拳が蒼賢の鼻っ面にモロに叩き込まれる。


「グッアガッ!!」


蒼賢がよろけたところに更に腹に蹴りが入る。

蒼賢はリビングの壁まで吹っ飛び更に追撃で蒼賢の右腕を壁に叩き付けた。


「あんた、鈍いわ。現役のアンタなら俺を刺せただろうけどよ。ヌリィ環境で腐ったかよ?」


「グッ!!」


蒼賢は男に近寄ろうとした。

しかし腕が壁から離れない。

正確には腕と壁が溶接されたようにくっついていた。


「こ、れは…!?」


蒼賢は驚愕していた。

男は喋りだした。


「質問はこれでラストだ。陽介に”力”を教えたか?」


蒼賢は息を切らしながら答えた。

リビングは錯乱していた。


「いや、教えていない……あいつには普通に暮らして欲しかったんでね。だがそれも叶わなかった……。」


蒼賢は涙を流した。

男は怯える加奈のほうへと歩み寄る。


「オイ……、加奈に何する気だ……!?」


蒼賢は男に唸った。

男は無表情で蒼賢のほうを見て語りだした。


「……例えばよぉ、ニューヨークの誰もいないスラムで金髪の美女が倒れてたらあんたどうする?襲うだろ?俺は犯るぜ?あんたの娘。」


加奈は必死に逃げようとした。



(足に力が入らない!!立てない!痛いよ!!助けて!陽介お兄ちゃん!お父さん!お母さん!)



「やめろ!!加奈には手を出すな!!出さないでくれ!!代わりに俺を殺せ!!」


「おいおいお前の相手は後だぜ。おっさんよりレディーファーストだ。俺は紳士なんだよ。どっちにしろテメェは殺すってことは決定済みだボケ。」


男は加奈を掴んで寝室に連れ込んだ。



(犯される!!助けて…!)


男はベッドの上に加奈を放り投げた。

加奈の口にはさるぐつわがされ、両手は布で縛られた。


「まぁこれも交通事故だと思って耐えてくれや。それにいいだろ?どっちにしろ死ぬンだしよ。」


男はそう言って加奈を押し倒した。

しかしその時、寝室の扉が開いた。

蒼賢が立っていた。だがその息は荒く、右腕も肩から先がもげて無くなっている。


「加奈……に手を出すな!!」


「ンー!!ムーンーー!!」


蒼賢は低い声で唸るように言った。

片手には男が持っていた銃を持っている。


「おいおい、あんた自分の右腕引きちぎったンかヨ?よくやるわ〜。加奈ちゃんを助けるためにね〜。ん〜いい親子愛だ。でもちょ〜〜っと女の子には刺激が強いンじゃねぇ……の!!」


「ギャッ!!」


男は隠し持っていたナイフを蒼賢の目に向かって投げる。

ナイフは目に付き刺さり蒼賢は銃を放り投げ倒れこんだ。


「オメェも無駄にキバンなきゃあヨ、五体満足で死ねたのにヨ。」


男は銃を拾い、二発蒼賢の頭に撃ち込んだ。


蒼賢の身体は一度ビクンとはねた後動かなくなった。


「ンーーー!!ンームーーンン!!」


加奈は必死に叫ぶがさるぐつわのせいでちゃんとした声が出せなかった。


「あ〜ははははははあはははあああ〜〜ははぁぁ〜〜!」


男は高揚した笑いをあげた。

手から銃が落ちた。笑い終え加奈のほうを振り向くと静かに歩み寄った。



(もう駄目…誰でもいい、助けて…タス…ケ…)




加奈はこのとき初めて処女を奪われた。




男は犯り終えるとベッドに座ってくつろいでいた。加奈は虚ろな目をしてベッドに横たわっていた。

半失神していて、頬には涙の後が残っている。

男は急にドアのほうへ歩み寄り、ドアを開けた。

そこには一人の男の子が立っていた。




誠也だ。


蒼賢の血の繋がっていないもう一人の息子で歳は14歳といったところか。

ただ身長は年の割には高く170センチはある。

癖のない髪は黒く首らへんまで伸びているため表情を読み取るのは難しい。

顔は冷たい、人間味を感じさせないような顔をさせ、事実親父の死体を見ても眉一つ動かさなかった。


「なンだぁ?この鉄仮面は?こいつ、自分の親父の死体見ても泣くどころか表情一つ変えやしねぇ。自閉症か?」


誠也は相変わらず表情を変えずに、姉のほうへ、加奈のほうへと近寄った。

加奈は相変わらず虚ろな表情で横たわっている。


「……あんたがさ、父さんと母さんを殺したンだよね?」

誠也は初めて口を開いた。

男は面白そうに答える。


「今加奈ちゃんが縛られてンだ。俺以外に誰がいンだ?」


誠也は相変わらず無表情で、今度は父親の死体、父親だったものの前へ歩み寄った。


「ンで父さんは『アッチ側』にいてさっきあんたに始末された。それでいいンだよね?」


声は全然落ち着いている。

恐怖もなく、かといって喜びもない、なんの感情も込められていなかった。


「おいおいおいおい、ブッ飛ンだガキだな。俺はお前みたいなの好きだぜ。でもよぉいかんせん、御守地家のやつ等は全員ぶっ殺してこいと言われてンだ。だから加奈ちゃんも殺さなきゃあならねぇしもちろんお前も殺さなきゃならねぇ。分かってくれるな?」


普通ならば了承などしない。

しかし誠也は自分が殺されることに全然何も言わない。

誠也は銃を拾うと静かに言った。

「ねぇ、俺がさぁ……あんたンとこに入るってことできるの?」


男は面食らった。

まだ中坊のガキが人を殺したいと言っているのだ。

男はこのとき正直イカレていると心の中で思った。


「オメェ年いくつヨ?」


「……十四。」


「……まぁ入れるッちゃあ入れンな。だがな、大概のやつは死ぬ。仕事中に死んだり組織を抜けようとして組織に消されたりとな。大体自分が恨みを持った相手ならまだしも、俺達は自分とはまったく関係ない人間をバラすンだ。時には今日みてぇに女子供を殺すときもある。常人なら精神がノックアウトされちまわぁな。お前にできるってのか?」


男は誠也のほうを疑わしそうに見た。

どうせ、死にたくないから組織に入って生き延びようってハラなンだろーヨ。

ほんとは人も殺せねぇくせによぉ。


男は心の中でそう呟いた。


「人間のさ、本能って殺戮なんだよね。」


誠也はそう呟いて銃を弄び始める。

くるくる回したり弾数を確認したりバンッと打つまねをした。

しかし男は誠也にこう問いかけた。


「ならなにか?お前に人を殺せンのかヨ?まったく関係のねぇやつを、死ぬ間際の者が自分にむける憎しみ、哀れみ、悲しみ。それに屈せずなんのためらいなく人を殺れるのか?」

男はまじめに聞いた。

誠也は銃で遊ぶのをやめた。


「それならさ、これで証明するよ。」


そう言って誠也は銃口を加奈の左胸にゆっくりと狙いを定めた。

加奈は相変わらずぐったりとしている。

誠也の額から汗がにじみ出てた。

それは頬を伝い、顎まで伝ってきた。

手は震えている。




汗が落ちた。



―プシュン。




一瞬の静寂。

その一瞬が何時間にも感じられた。

加奈の胸は朱に染まり。

白いベッドが一瞬にして紅く染まり、血で彩られた女の子はどこか美しかった。

加奈の顔はまだ虚ろな表情をしている。


男は笑っていた。



「こいつァいい。自分の姉貴を殺すとはな。」


誠也の全身からは嫌な汗が吹き出していた。

呼吸は浅く早く、鼓動がドクドクと早鐘を打っている。


「これで……どうヨ?俺にも人を殺せる。自分の姉を……だ。てかさ、父さんも組織にいたンだろ?そして今アニキも『アッチ側』にいる。俺にできねぇワケがねぇ。」


誠也の眼はすでに覚悟を決めている眼だ。


男はパチパチと拍手をした。


「オーケー。お前を組織に入団させるようボスに推薦しておこう。ついて来い。ただし絶対にケツ捲ンじゃねぇぞ。死ンじまうからな。」


そう言って男は家から出て行った。誠也もその後を追う。



雨は上がっていた。












遠く離れた場所で、御守地陽介はベッドの中で激しい頭痛に襲われていた。


「クッソォ……明日なんかヤなことでも起きるンか?」


そうぼやきながらまた眠りに落ちていった。



ども、著者のロード14/14です。

今回の話、かなり黒くなってしまいましたが、皆様がこれからも読んでくだされば光栄です。

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