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The Days  作者: manbou
8/8

出会いは突然に?

  朝日は明るく木々を照らし、窓から入った木漏れ日がゆるりと瞬く


本に埋もれた長椅子で横になっていたルークはゆっくりと身を起こした。

身を伸ばし澄んだ朝の空気を吸い込む。どんよりした内心とは裏腹に清清しい風を感じる。


昨日は驚愕することがたくさんあった。人生の変事としてもあんまりにあんまりだ


体が縮んだり、時間が思わぬほど進んでいたり、アグールに錬金術を勧められたり



ーーー―はてさて、これからどうすべきか?




 事はすでに24年たっている。今更、自分が生きていると判ったとして何になるだろう?

かといって、仲間の無事や皇太子(もう今は皇帝だが)の顔を見に行きたい。

すでに遅かりしと言えども、あれから、どんな苦難を乗り越えて今に往ったのか。


成長したかつての主君の顔を、例え今更と言われようと、自分なりに見届けなければ納得が出来ない。


・・・・・違うか、義理とか理由をつけているが、単に仲間に会いたいだけだ。


 方法として、子供の姿のまま会いに行くか、もしくは何とかして歳相応の姿で会いに行くかだが・・・・。


 「はぁ~~~・・・・・」



結論としては、子供の姿のまま行くしかないである。


アグールの言っていた錬金術で製造できるという ”時の宝石”


 あれからアグールに詳しい製造法や材料などを聞き出したが、ルークの出した結論は”無理”である。


まず材料に上げれれている物が抑々入手困難な物ばかり、10年に一度咲く花の蜜だの、どこに有るかわからない時の砂、伝説級の黒竜の鱗に至ってはもう不可能に近いのではないだろうか?

 まぁ、黒竜の鱗については、ルークが胡乱な目でアグールに確認したところ、本物の黒竜の鱗では無く名称としてそう呼ばれている鉱物なんだとか、不可能ではないが採取される場所が北の外れの鉱山なんだとか、行くだけでも1年以上かかるし、採取量も果てしなく少ないそうだ。

 

 製造も最短でも半年かかる。熟年の錬金術師が工程にかかる日数を単純計算して半年かかるらしい。錬金の”れ”の字も知らない自分に何で造れると思ったのかはたはた疑問になったルークだった



「・・・・・何させたかったんだか」



アグールの思惑はわからないが、見も知らぬ怪しげな子供にみえるを一泊させてくれたことには礼しないとな。




当面、目指すのは首都レジィール。早馬で15日の距離だが、子供の足で徒歩となるとその3倍以上かかると考えたほうがいいだろう。


 当然、街道を行くとしても魔物やら盗賊やらと戦闘になるだろう。問題は戦闘だ。

バズの森で魔術を使ったことで判明した事実、どうやら子供になった事で魔術の威力がかなり落ちているという事。

 ヘルハウンドごとき炎矢だけで十分だったはずだった。



「中流魔術師上ってところか・・・・」




もちろん剣術は、悲しいかな問題外。


「・・・・・・・剣が持てないんじゃなぁ・・・・・」


手足が短い、間合いが取りにくい、その他弊害は色々あるが、何しろ筋力が足りない。ヘルハウンドに弾き飛ばされるってどうなんだ!情けないと項垂れる。



はぁ~~~~~


 実際は魔獣としてヘルハウンドは個体でも中級レベルである。大人でも力で勝てるものではないのだが、受けれると考えているルークとの一般の人との戦闘力の認識と溝は深いのだった。



ガチャッ



「何じゃ、起きとったのか?良い若いもんが朝からため息なんて辛気臭いのぉ」



「あ、アグール、おはようございます」


「おはようさん、朝飯にするぞぉ~今日もいい天気じゃぁ」


「はい、いい天気で「じぃぃぃ~~~~~~~~~~ぃ」



バッタァァァ~~~~~~~ン



力任せに扉が開け、ふわふわ栗毛の髪を揺らして少年が飛び込んできた。


「アグ爺アグ爺アグ爺アグ爺アグ爺!!」


「えぇぇい、何じゃ騒々しい!」


少年がアグールに齧りつくように言い募る


「アグ爺のところに俺よりチッコイ子供が来たって!ガガが!!」


ちっこい子供?誰の事だろう?ルークが首を傾げていると栗毛の少年とバッチリ目が合ってしまった。


「い、いたぁぁぁぁぁぁぁ!本当にいたぁぁぁ!子供!!うほぉ!女?美少女~~~~~」


「うぇ?」


ガッシィィ!ヘッドロックをかましながらルークに抱き着き怒涛の如く話かけまくる少年。


「落ち着かんかぁぁぁ~い!」


スパコォーーーーン


アグールがサンダルで少年の頭をひっぱたいた。たまらず頭を押さえて蹲る少年。


「改めて、こいつはリュカだ。まぁ、なんだこの村に遊びに来ている子供だ。領主の別荘に厄介になっているらしい。こう見えても良いとこのボンボンらしいぞ」


「ボンボンはねぇよ!アグール!あ、俺はリュカっていうの~君は?」


ルークの手を握りつつ自己紹介をする少年。呆れたアグールがやれやれを肩をすくめる。


「リュカ、ルークが引いてるぞ。それからルークは男じゃ。確かに可愛らしい顔しとるから間違うのはわかるがのぉ」


「えぇ?男?マジ?こんなに可愛いのに??あ、でも俺、ルークなら男でもOKかも」


 可愛い?ちょっとした屈辱である。ルークの蟀谷に青筋が浮かぶ。いやいや、子供のいう事だし大人げなくぶっとばしてはいかんなどと拳を握りしめて耐える。


「え、どうしたのぉ~何々?あ~なんか耐え忍ぶって顔・・・・萌え、グワァ!!」


鉄拳制裁、ルークの拳が綺麗にクリーンヒット。



 ちょっと幸せそうな顔で吹っ飛ぶリュカ少年。





変態チャラ男街道まっしぐら、この子の将来がちょっぴり心配になってしまったルークであった。






なかなか進まない。文章を書くって難しいです

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