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The Days  作者: manbou
5/8

助力と代償4

魔術とか色々考えているのですが、上手く表現できません・・・・

そのうち詳しく書こうと思っています・・・・

モンスターの名前が適当・・・・無難なのに直してみたり・・・・

 木立が揺れ、麗らかな日差しが長閑に森を注がれていた。



 しかし、平穏な場所ではない証のように時折、魔獣の遠吠えが森の静寂を破って聞こえてくる。

少年は走るように獣道を足早に進む。



「・・・・・・・近いな・・・・・・・」



 段々、遠吠えの声が大きくなってきている。バズの森に生息している魔獣の種類は多いが、遠吠えしているのは恐らく魔犬(ヘルハウンド)、犬型の魔獣で、個々の打破はそれほど難ではないが群で襲ってくることが多い為、中堅の冒険者にとっても危険度はやや高い。


 子供の力でどこまで戦えるか・・・・


先ほどまで長閑にさえずっていた鳥が一斉に飛び立ち、警戒心の強い小動物の気配が消えていく。






ガサガサガサッ!!



低木を揺らし、草をかき分けそれは現れた。



「ホゲェェッェェェェェ!」



 悲鳴を上げて疾走する大きな籠を背負った小さな老人が転がり出てきた。

その後ろには老人を追ってきたらしき涎をたらした6匹の魔犬(ヘルハウンド)が駆け出てきた。



「!!子供??何で森に!って、ボケッとせんで逃げんか~~~~ぁぁ!」


 いきなり現れた老人にあっけにとられ棒立ちの少年に老人の叱責がとぶ。

我に返った少年はあわてて魔法陣を組み上げる。

 


「そのまま走れ!援護する!|炎矢<ファイアーアロー>」 

 


 魔犬(ヘルハウンド)の鼻先めがけて炎の矢が飛ぶ、2匹に着弾し燃え上がる。

残りは4匹新手はいない、間合いをとり対峙する。


 仲間を殺られた魔犬(ヘルハウンド)は、少年を警戒し唸りをあげる。

 



「魔術師か!助かった!・・・・数が減ればこっちのもんじゃ!これで、どうじゃぁぁぁ!」

 


 老人が向かってくる魔犬(ヘルハウンド)に向かって玉のような物を投げつける。

空気を震撼させ小爆発が起きた。塵を巻き上げ煙った臭いが辺りを漂う。




「ふぉ~ほほほ!ワシにかかればこんなもんじゃぁ~」


ドヤ顔で胸を張る老人、勝利のガッツポーズ。 

  

「どうじゃぁ~ワシのボムの威力は!!」



「ッまだだ!来るぞ!下がって!!」




グゥガァ!!




 爆発を逃れた魔犬(ヘルハウンド)が猛然と襲いかかってきた。

 

 少年は左に飛んで、一撃をかわすと右から別の魔犬(ヘルハウンド)が獰猛な牙で襲いかかる。腰帯から、とっさにナイフを抜いて牙を受け止めるが、力負けをして弾き飛ばされる。


「少年!」



「グッ!・・・・くそっ!風よ、切り裂け!」


風霊の刃が魔犬(ヘルハウンド)を切り刻む。



「・・・・おぉ、精霊術も使えるのか!ッ後、1匹じゃ!コイツはワシに任せろ!大地の精よ!地より槍を!」


老人の声に答えた地霊が土より鋭利な岩を生やし、魔犬(ヘルハウンド)を下から突き上げる。




グガァァァァァァ!





 断末魔を残し最後の魔犬(ヘルハウンド)が串刺しになり絶命した。

森に再び静寂が戻ってきた。



「少年!!大丈夫か?」


「・・・・ええ、大丈夫です。・・・・それにしても、ご老人、お一人ですか?お連れの方は?」


駆け寄ってきた老人に不思議そうに尋ねると、反対に老人に呆れた顔をされる。



「ワシは一人じゃ・・・・連れはおらん・・・・。その言葉、ワシはお主にこそ言いたいぞ・・・・」


キョトンとした少年に、老人は続ける。


「このバズの森は、獰猛な魔獣がいっぱいおる。ココいらでは常識じゃ・・・・子供一人でこんな森の奥まで良く無事で・・・・・ん?なんじゃ、お前、人族ではないのか?精霊術使っておったのぉ・・・・エルフか?」


「えっ!・・・・・」


老人はニヤリと笑うと自身の尖った耳を見せる。


「何を驚いておる?ワシは土の民、ドワーフじゃよ、エルフは親戚みたいなもんじゃ。気配でだいたいわかるぞ!」




 ドワーフは鉱山を故郷とする大地の精霊の子、その子孫とされる種族であり属する精霊は違えど同じ精霊種である。


ただ森の奥深くに住み人とは関わらないエルフと違い、ドワーフは、普通に人里で生活する者が多い為、それほど珍しい種族ではないのだ。



 老人は、バズガル・アグール・ダルカンと名のった。

エルフやドワーフ等の精霊種は、名前の前に故郷を入れる慣習がある。この場合、バズガル鉱山の民に族するアグール・ダルカンとなる。少年も続いて名を告げる。


「レクシスじゃと!?精霊神の森(レクシス)の子供がこんな所で何やってんじゃ?親はどうした?」


 首を傾げるアグールに、子供ではないと言ってみるが、信じて貰えず大人ぶって森を飛び出てきた家出少年と認定されてしまった。


「ワシは森を抜けた先にあるバズハルで錬金術士をしとる。森には材料の調達に来たんじゃが、魔獣避けをきらしてしもうてのぉ~運悪く魔犬に遭遇してしまったんじゃ」


 バズの森に何度も来ていて魔犬(ヘルウォール)との遭遇も初めてではないと豪快に笑う。

遭遇しては逃げきっているらしい・・・・・。



 呆れた爺である。






「まぁ、何か訳ありのようじゃし。詳しくは詮索せんよ。・・・・・んで、ルーク、森に用がないなら、ワシの家に来ないか?」


「る、ルーク?」


「何を驚いてる?お前さんの名は”ルクリウォーク”じゃろ、なら呼び名はルークじゃ!ワシの事はアグ爺でも、アグールでも好きに呼べ!」


・・・・・愛称をつけられしまった。

慣習の無い人族は最初のレクシスを名と判断し呼ぶので、その名で呼ばれるのは久しかったので少々戸惑う。




まぁ、本来の名なので悪い気はしないが。





アグールは背負っていた籠を担ぎ直すと、棒立ちのルークを振り返り腕を挙げて促す。




「・・・・・なんじゃ?はよ来んかい!日が暮れる前に森を出るぞぉ~」





アグールは、ルークが同行する事を勝手に決めてしまったようだ。

何はともあれ森で夜を明かす心配をしなくてもよさそうだ。


 強引なアグールに苦笑しながらルークは、アグールに続いて歩き出した。





第一村人発見!

やっと森を出られそうです。

そして、ようやく主人公の名前が・・・・・

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