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お姉さんと僕  作者: 埴輪庭
第3章

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102/103

【豊島区】紫の空の下で生きる【雑談スレPart.7】

◆◆◆


1:名無しの区民

Part.7突入か。なんだかんだ生き延びてるな俺ら。

次スレは>>950が立てること。>>950が死んじゃったら>>980


前スレ:【豊島区】紫の空の下で生きる【雑談スレPart.5】


2:名無しの区民

乙。最近マジで寒くなってきたな。紫の空だと太陽光も弱いし。防寒対策どうしてる?


3:名無しの区民

ダンボールと新聞紙が最強。あと使い捨てカイロはまだ在庫ある店あるぞ。


4:名無しの区民

>>3

マジか、どこだよ?


5:名無しの区民

>>4

東池袋のつぶれたドラッグストア。裏口の鍵が壊れてるから入れる。自己責任でな。


6:名無しの区民

サンクス。明日行ってみるわ。阿弥陀羅に見つからないようにしないとな。


7:名無しの区民

食い物もやばい。缶詰ばっかで飽きた。なんか味変できる調味料とかないかな。


8:名無しの区民

贅沢言うな。食えるだけマシだろ。こっちは乾パン齧る生活だぞ。


9:名無しの区民

そういや、この前缶切りなくてもコンクリートの地面に擦り付ければ缶詰開けられるってやつ。あれ試したんだけどさ、マジだったわ。すげえ感動した。


10:名無しの区民

>>9

それ音うるさくね? 夜中とかやったら怪異呼びそうだし、他の生存者にも迷惑だろ。ていうか缶切り使わないと開けられない缶ってレアだな


11:名無しの区民

この前ヤバいの見たかもしれん。


12:名無しの区民

お、kwsk


13:名無しの区民

食料調達行こうと思って、出る前にベランダから外を確認してたんだよ。怪異とかいないかさ。そしたら変なガキが歩いてた。


14:名無しの区民

ガキ? 子供なんて珍しいな。


15:名無しの区民

いや、ガキっつっても多分高校生くらい。でも絶対まともじゃない。完全に取り憑かれてたわ。


16:名無しの区民

取り憑かれてるって、どんな感じだったんだ?


17:名無しの区民

雨も降ってないのに黒い傘持っててさ。多分あれも普通の傘じゃないと思うんだけど、それよりヤバいのが女なんだよな。


18:名無しの区民

女? 幽霊か?


19:名無しの区民

白い服と帽子被ってるんだけど、めちゃくちゃデカいんだよ。そのでかい女が、その高校生の背中にべったり張り付くようにしててさ。


20:名無しの区民

うわ、想像しただけで鳥肌立った。


21:名無しの区民

でかい女って、どれくらい?


22:名無しの区民

>>21

マジでデカかった。NBAの選手とかより余裕でデカいと思う。2メートル半とかあるんじゃね? 遠目だったから正確じゃないけど、異様な大きさだった。


23:名無しの区民

それって、つばの広い帽子だった? 貴婦人が被るみたいなやつ。


24:名無しの区民

>>23

そうそう! そんな感じの白いやつ。


25:名無しの区民

あー……。


26:名無しの区民

>>25

なんだよ、何か知ってんのか? もったいぶらずに言えよ。


27:名無しの区民

いや、断言はできないけどさ。俺、霊異捜査局で働いてた親戚がいるんだよ。結構仲良くてさ。


28:名無しの区民

霊捜! ガチのやつじゃん。


29:名無しの区民

その親戚、大分前に大怪我して辞めちゃったんだけどさ。その人が言ってたんだよ。「白い服着て帽子被った大きい女がいたら、何があってもすぐ逃げろ。絶対に目を合わせるな」って。


30:名無しの区民

マジかよ……。そんなにヤバいのか。


31:名無しの区民

>>29

マジか……。まあいいわ、話戻すぞ。俺もそこそこ霊感ある方だから、あれはヤバいってすぐ分かった。視てるだけで気分悪くなったし。


32:名無しの区民

気分悪くなったなら、もう呪われてるかもな。


33:名無しの区民

おい、脅かすなよ……。


34:名無しの識者

>>32

脅しじゃなくて、マジな話。西都大学の研究で発表あっただろ。霊気っていうのは「霊子素粒子」っていう粒子だって。


35:名無しの区民

霊子素粒子? なんか難しそうな話きた。


36:名無しの識者

要するに、霊とか怪異も、俺ら人間と同じように小さい粒の集まりなんだよ。俺たち人間も突き詰めれば素粒子の集まりだろ? それと同じ。


37:名無しの区民

つまりどういうこと?


38:名無しの識者

例えば、猛毒のガスとか、臭い匂いを嗅ぎ続けたら気分悪くなるだろ? それは匂いの元になってる粒が人体に有害だからだ。毒の粒を吸い込んでるってこと。

霊も同じ。人間に有害な霊っていうのは、毒まじりの霊子素粒子で出来てる。だから、気分悪くなった時点で、その霊の有害な影響……この場合は呪いの影響下にあるって推測できるんだよ。


39:名無しの区民

なるほど、分かりやすい。分かりやすいけど怖いわ。


40:名無しの区民

ていうか、その取り憑かれてる高校生はどんな感じだったんだ? 苦しそうだったとか?


41:名無しの区民

>>40

それが、すごい普通そうにしてたんだよな。でもなんか口元が動いてたから、独り言とか言ってたんじゃないかな。精神的に結構ヤバいのかも。


42:名無しの区民

完全にイっちゃってるやつか。南無。


43:名無しの区民

でさ、そのデカい女だけど、こっちを見たんだよ。


44:名無しの識者

知覚されたのか。ますますヤバいな。目を合わせただろ。


45:名無しの区民

いや、それがさ……顔がさ。その、グロくて最悪だった。


46:名無しの区民

グロは勘弁。


47:名無しの区民

さっき見られたって書いたけど、そもそも目とかあったのか分からん。顔全体がなんていうか、焼けただれてるみたいな感じで……皮膚がドロドロに溶けてるみたいな。穴だけ空いてる感じ。


48:名無しの区民

うげえ。


49:名無しの区民

R.I.P. その霊と、>>11に。


50:名無しの区民

俺はまだ死んでねーよ! でもマジで数日寝込んだわ。今もちょっと頭痛い。


51:名無しの区民

その話、マジで洒落にならん。お祓いとかした方がいいんじゃね? そういう異能者も探せばいるやろ。


52:名無しの区民

それにしても、最近の池袋は怪異だけじゃなくて阿弥陀羅もうるさいよな。この前も昼間から銃声聞こえたし。


53:名無しの区民

人狩り本当やめてほしいわ。怪異を狩れよな。


54:名無しの区民

マジか。救世会は何やってんだよ。


55:名無しの区民

救世会も人手不足らしい。あそこは新宿がメインだしな。豊島区まで手が回らんのだろ。


56:名無しの区民

自衛するしかないか。俺、最近金属バット持ち歩いてるわ。


57:名無しの区民

>>56

怪異には効かないだろ。


58:名無しの区民

阿弥陀羅対策だよ。怪異は逃げる一択。


59:名無しの区民

話変わるけど、誰か米持ってない? 缶詰と交換してほしい。


60:名無しの区民

米は貴重品だからなー。何の缶詰?


61:名無しの区民

>>60

サバ味噌煮と桃缶。あとコンビーフもある。


62:名無しの区民

桃缶は魅力的だな。ちょっと考えるわ。場所どこにする?


63:名無しの区民

雑司ヶ谷方面って今どうなってる? あっちの方、比較的安全って聞いたんだけど。


64:名無しの区民

>>63

霊園があるから、浮遊霊は多いけど、凶悪なのはあんまり聞かないな。ただ、最近人面犬が出たらしい


65:名無しの区民

またベタな


66:名無しの区民

人の霊と動物霊が混じっちゃったやつだっけ


67:名無しの区民

そうそう。まあそういうのは人扱いしてやればいい。そしたらあっちも人の側が強く出るから


68:名無しの区民

動物扱いしたらどうなるの?


69:名無しの区民

そりゃ食い殺されるよ


70:名無しの区民

東京ほんと終わってるw

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最近書いた中・短編です。

有能だが女遊びが大好きな王太子ユージンは、王位なんて面倒なものから逃れたかった。
そこで彼は完璧な計画を立てる――弟アリウスと婚約者エリナを結びつけ、自分は王位継承権のない辺境公爵となって、欲深い愛人カザリアと自由気ままに暮らすのだ。
「屑王太子殿下の優雅なる廃嫡」

定年退職した夫と穏やかに暮らす元教師の茜のもとへ、高校生の孫・翔太が頻繁に訪れるようになる。母親との関係に悩む翔太にとって祖母の家は唯一の避難所だったが、やがてその想いは禁断の恋愛感情へと変化していく。年齢差も血縁も超えた異常な執着に戸惑いながらも、必要とされる喜びから完全に拒絶できない茜。家族を巻き込んだ狂気の愛は、二人の人生を静かに蝕んでいく。
※ カクヨム、ネオページ、ハーメルンなどにも転載
「徒花、手折られ」

秩序と聞いて何を連想するか──それは整然とした行列である。
あらゆる列は乱される事なく整然としていなければならない。
秩序の国、日本では列を乱すもの、横入りするものは速やかに殺される運命にある。
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「秩序ある世界」

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愛しているはずなのに。
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しかし妻への愛は本物で、その矛盾が妻を苦しめる。
僕は妻のために「普通の愛」を持とうと、自分の心に嫉妬や怒りが生まれるのを待ちながら観察を続ける。
「愛の存在証明」

ひきこもりの「僕」の変わらぬ日々。
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「ともしび」

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「一番幸せな時に一緒に死んでくれるなら、付き合ってあげる」――大学の図書館で告白した僕に、美咲が突きつけた条件。
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魔術の申し子エルンストと呪術の天才セシリアは、政略結婚の相手同士。
しかし二人は「愛を科学的に証明する」という前代未聞の実験を開始する。
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一方、彼らの周囲では「愛される祝福」を持つ令嬢アンナが巻き起こす恋愛騒動が王都を揺るがしていた。
理論と感情の狭間で、二人の天才魔術師が辿り着く「愛」の答えとは――
「愛の実証的研究 ~侯爵令息と伯爵令嬢の非科学的な結論~」

「逆張り病」を自称する天邪鬼な高校生・坂登春斗は、転校初日から不良と衝突し警察を呼ぶなど、周囲に逆らい続けて孤立していた。
そんな中、地味で真面目な女子生徒・佐伯美香が成績優秀を理由にいじめられているのを見て、持ち前の逆張り精神でいじめグループと対立。
美香を助けるうちに彼女に惹かれていくが──
「キックオーバー」
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