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ロンナとワカナの思いと絆

ゆっくりマイペースで更新致します。よろしくお願いいたしますm(_ _)m

 私には後悔していることがあります。鎧の着物さえあればパーティーのみんなや、父上と母上を守ることが出来たこと。


 父上、母上はいつも私のことを可愛がっては私を生んで良かったと言ってくれた。だからそれが凄く嬉しかったのです。でもその幸せは壊されました。魔王に…。


 私が鎧の着物の選ばし者だったことで魔王は私を殺しに来た。理由は鎧の着物の覚醒させた真の力により、自身が滅ぶのを恐れたから。


 もし私が鎧の着物の選ばし者じゃなかったら、魔王は私達一家を狙わずに父上、母上とずっと幸せに暮らせていたはず。複雑な気持ちになってしまいます。


 私は魔王に復讐したい気持ちより、父上、母上を守れなかった後悔の方が大きいです。


 父上、母上にどんなに謝っても謝りきれません…私は罪深い女です。そんなことをずっと考えていると彼女に声をかけられました。


「ロンナ、どうしたの!? 何かあった?」


「い、いえ。特に何もありません。私はただ罪深い女だなって」


「どうして?」


「魔王が私を殺しに来た時、必死で逃げるように両親に言われて。父上、母上は魔王に殺されてしまったのに私だけ生き延びているのは何か悪いような気もしますし、私が仮に鎧の着物の選ばし者じゃなかったら、父上も母上も魔王に殺されずに住んだお話でしたから」


「ロンナ、しっかりして! あなたの責任じゃないわ!」


「ごめんなさい、ワカナさん。私…本当は父上、母上を守りたかったから。守れずに逃げてしまった…あの時は本当に怖くて、怖くて」


「ロンナ…」

          ギュー

 私はワカナさんに強く抱き締められました。


「ワカナさん……ごめんなさい。本当はパーティーのみんなを助けないといけないのにこんな弱音を吐いてしまうなんて。私は情けない女です」


「ううん、ロンナ。私にもあるよ、そんな気持ち…魔王や魔物達も憎いと思ったことはあるけど、どうして私も家族を守ってあげられなかったんだろうかって思ったこといっぱいあるよ」


「ワカナさんもですか…?」


「うん。私もあなたと気持ちは一緒…自分だけ生き残って…情けなくて恥ずかしくて…だからもうそんな過去の自分になりたくないからあなたやみんなを守るために頑張ってきた。ねえ、ロンナ…」


「はい」


「これだけは聞いて欲しいの。私があなたを追い出したのは決して役に立たないからとか言う理由で馬鹿にして追放した訳じゃないよ…。私はね、ロンナの姿を私自身の過去に当てはめていたの。次第にロンナのことが大事に思えてきて…本当にこれから先は危ないから連れていけないと思っていたから。ごめんね、あの時は冷たく一方的に突き放したりして…」


「いえ、気にしないで下さい。私はあの時は本当にみんなの足を引っ張っていましたから。その分、私はみんなを救うために頑張ろうって…」


「ありがとう、ロンナ。その気持ち、パーティーのみんなに届くよ、きっと」


 ワカナさんの言葉にたくさんたくさん元気付けられました。さらに私とワカナさんの絆が強くなりました。


 私はもう悔やみたくありません。私は魔王に両親を殺されましたが、パーティーのみんなを救うために前を向いて頑張っていきたいです。


読書のお時間いただきましてまことにありがとうございますm(_ _)m

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