鎧の着物の特殊スキル『ステータス』が使えるようになりました
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私達に目的が出来ました。それは魔王四天王エルクに吸収された仲間のみんなを助け出すことです。
私とワカナさんは館を出て暫く歩いた後に森の中を抜けると、座り場所があったのでそこで座って休憩していた時のことです。
「あれ? ロンナの腰の部分の丸い玉が光ってるんだけど?」
「ほ、本当ですね?」
鎧の着物の帯の中心部が光って反応しています。どうしてなのか私には分かりません。
すると文字と数字が私とワカナさんの前に出てきました。
ステータスオープン!
ロンナ(光属性)LV40
鎧の着物の選ばし者 光魔法の使い手
攻750
防775
特殊スキル:光魔法 光バリア(吸収 攻撃の倍返し) 回復(癒し魔法) 覚醒(覚醒時、攻守×100倍) ??? ??? ??? ステータス
ワカナ(炎属性)LV80
炎魔法の使い手
攻733
防695
特殊スキル:炎魔法 炎バリア ???
わっ、何これ!? 急な出来事に私はびっくりしています。ワカナさんも同時に驚いているようです。
「これって何でしょうか? もしかしたら私達の戦闘能力かしら?」
「そう思う」
それにしても私の方はレベルが低い割に攻守共に数字が高い。一方でワカナさんのレベルは80。攻守共に数字が安定してますね。
「なるほど、ロンナのおかげでこの表記の確認が出来るのね…ってちょっと待ってよ、ロンナの方が私よりレベルが低いのにどうして攻守上回ってるのよ!」
「そ、それは…私に言われましても…」
「それに私よりも特殊スキル多いじゃない、どういうこと!」
「私はですね、鎧の着物の選ばし者だからこれだけステータスが凄いのでありまして、鎧の着物なしでしたら実際はワカナさんよりも相当弱いですよ」
「その鎧を付けてるロンナが羨ましいわよ。私にちょうだい、その鎧」
「あの…ワカナさん。この鎧は私にしか使えない物です。他の人が装着してもただの飾りです」
「何よ!? そんなこと言っておいて! 自分だけ使っておいて狡いわよ!」
「ワカナさん、分かって下さい、お願いですから」
その時、敵が私達の前に出現したみたいです。私はステータスで魔物の攻守を確認してみます。
ステータスオープン!
魔物LV5
攻30
防25
特殊スキル:なし
魔物LV4
攻20
防18
特殊スキル:なし
魔物LV3
攻16
防15
特殊スキル:なし
魔物LV5
攻30
防25
特殊スキル:なし
となっておりました。
「こんな雑魚達、私でも倒せるじゃない」
そう言ってワカナさんは炎魔法を使い、敵をあっさり倒してしまいました。
さすがワカナさんです。でもさっきの敵達は弱すぎましたね。
「ねえ、ロンナちゃん。さっきのお話の続きだけど…」
「な、何ですか!?」
「私に譲ってよ、その鎧」
「だからダメです。この鎧は私にしか使えない鎧ですから!」
「どうしてもダメ?」
「はい、どうしてもです」
「ロンナ…私のこと好きだよね?」
ワカナさん、あんなに目をうるうるさせてそんなに鎧の着物を装着したいのでしょうか? もう、仕方ありませんね!
「分かりました。鎧の着物をワカナさんに貸します。その代わり鎧の着物の効果を使えるのは私だけですからね!」
「ケチ…譲ってくれないのね。まぁいいわ。装着してみてどんな感じになるのか試してみるから」
私が鎧の着物を外します。するとステータスが消えました。
「はい、どうぞ」
「サンキュー」
ワカナさんに鎧の着物を装着させ帯を取り付けさせました。
「どう、似合ってる? ロンナ?」
「はい、凄く似合っています! もしワカナさんが鎧の着物の選ばし者だったら私、凄く応援していたのに!」
「あ、ありがとう。ロンナ」
私は拍手を送りました。何故ならワカナさんに鎧の着物が凄く似合っていてとても格好いいからです。
「あの…ロンナ」
「どうしました、ワカナさん?」
「何か変に力が落ちている気がして…気分が悪くなりそう。やっぱりこの鎧、装着するのやめるね」
「そ、そうなのですか?」
変ですね。私が装着したら凄く力が漲るのにワカナさんが装着したら力が落ちるなんて…鎧の着物って一体どうなっているのかしら?
残念です。ワカナさん、凄く格好良かったのに。ワカナさんが鎧の着物を外しました。
「はーっ。やっぱりこの格好の方が動きやすくて好き。ロンナ、ごめんね。その鎧、返すから」
そう言われて私は再び鎧の着物を装着させました。やっぱり私は鎧の着物を装着させると力が漲るようです。
「ねえ、ロンナ?」
「はい」
「どうして私が魔王を倒そうとしているか、知ってる?」
「それは…聞くのは初めてですが?」
「私ね、たくさんの魔物達に両親と弟を殺された…だから私は魔王と魔物に憎しみを持つようになった」
「ワカナさん…」
「私はそれから15才になるまで孤児院にいた。私は神様に炎魔法のギフトをいただいたから、私は魔王を倒すためならこの力を使おうと思って。でも私はリーダーだったからこんなお話誰にも出来なくて」
私と一緒だ…私も魔王に両親を殺されて必死で逃げたから、だから私は生き延びているし、ワカナさんに助けていただいたおかげでこうして生きている。
私はそのことを初めてワカナさんにお話しました。魔王に両親を殺されたこと、魔王が鎧の着物の選ばし者の私を狙って殺そうとしていたこと。そうして彼女と色々お話をしているうちにあっという間に夜になりました。
彼女の炎魔法で薪に火をつけて私は彼女と一緒に寝ることにしました。ワカナさんは疲れたのかぐっすり、ぐっすりと眠っているようです。
夜、眠っている間に光魔法を私と彼女に張りました。いつ魔物に襲われても大丈夫なようにしておくためです。
私は鎧の着物の力によって中々眠れなかったのでステータスを眺めて朝まで時間を潰そうと考えました。
ステータスオープン!
ロンナ(光属性)LV40
鎧の着物の選ばし者 光魔法の使い手
攻750
防775
特殊スキル:光魔法 光バリア(吸収 攻撃の倍返し) 回復(癒し魔法) 覚醒(覚醒時、攻守×100倍) ??? ??? ??? ステータス
ワカナ(炎属性)LV80
炎魔法の使い手
攻733
防695
特殊スキル:炎魔法 炎バリア ???
私はステータスを見て気になったことがあります。???の存在です。私にもワカナさんにもあります。
これは一体何なのか私はとても気になりましたが、ワカナさんと旅をしていくうちに判明すると思うので気にしなくてもいいかなっと思うようになりました。
読書のお時間いただきましてまことにありがとうございますm(_ _)m