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謎の館(中編パートII)

 ゆっくりマイペースで更新しますのでよろしくお願いいたしまするm(_ _)m

「じゃあ、僕から攻撃を仕掛けるよ」


 奴は手のひらから闇の攻撃を放ってきました。私は光魔法を張り、攻撃を防ぎます。


 何発も、何発も攻撃をしてきますが、私には全然効きません。


「フフフッ。じゃあこんなのはどうかな?」


 奴の周りから魔物がたくさん出現すると、たくさんいた魔物がみんな剣に変身しました。


 剣は私の光魔法に突き刺すように攻撃しますが、全ての剣が消滅しました。


「中々やるな、鎧の着物の使い手…でも僕の力はこんな物ではない」


「じゃあ、本気で来てみたらどうですか!?」


「おやおや、挑発かい? 面白いね」


 突然、奴がワカナさんを持ち、血を吸い始めたのです。


「アア…アアアアアアア!」


「何をするのですか!?」


「ハハハハハッ、お前は仲間と戦えるか!? この女は私と同じ魔物になった! もうコイツを救える手段はなくなった!」


「何てことを」


「さあ、この私に仲間同士の戦いを見せてくれ! どんな展開になるかが見たいんだ!」


ワカナさんが魔物になってしまいました、どうしたら! 私はあなたとは戦えない!


 もし、私の光魔法がワカナさんに当たってしまうと、ワカナさんが消滅してしまう! それだけは避けないと!


 私はワカナさんに漆黒の炎攻撃をされましたが、光魔法を張り防ぎました。


「さあ、どうする! もうその女を殺すしかなくなったぞ! さあ、一体どんな苦しみを味わうやら!」


「卑怯ですね、これがあなたの実力なのですね!」


「言うがいい。何度でも。この女を殺すにはお前の持っている光魔法しかない!」


 ワカナさんが私に攻撃をしてきます。


「ワカナさん、やめて下さい! 私です、ロンナです。私を思い出して下さい!」


「無駄だ! その女に呼び掛けても! 私と同じ魔物になっているからな! さあ、女よ、他の仲間の血を吸って仲間にするが良い!」


 ワカナさんが倒れている仲間達に駆け寄り、血を吸おうとしております。


「やめて下さい! ワカナさん!」


「説得しても無駄だ! その女は僕の言うことしか聞かないからな!」


「ワカナさん! 意識をしっかりさせて下さい! お願いです!」


 彼女の行動を止めようとしておりますが、ワカナさんの力が強くて中々抵抗出来ません。


 このままでは私も、倒れている仲間達まで魔物にされてしまう…。一体どうしたら!? 力に負けワカナさんに首を噛みつかれてしまいました。


「ハハハハハッ! これで僕の勝利は確実だ! お前はその女に血を吸われて終わりだな!」


 仲間達を庇った結果です。これで私は魔物になってしまいます。


 鎧の着物を譲って下さった店主のおじさんには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいました。


 私は思い出しておりました。ワカナさんと始めて出会った時のこと。


 そして彼女は私に精一杯優しくしてくれた時のこと。色々な記憶が走馬灯のように蘇ってきました。


 私はワカナさんとの思い出を思い出し、たくさんの涙を出してしまいました。すると私の首を噛んでいたワカナさんが突然意識を失いました。


「ワカナさん! しっかり! ワカナさん!」


「ロ、ロンナ…」


 ワカナさんは目を瞑ってはおりますが、しっかりと意識はあるようです。


 生えていた牙も今は元に戻っております。何故か分かりませんが、私は魔物になっていないようです。もしかしたら奇跡かもしれません。

 

「どういうことだ! あの女は僕に血を吸われたはず! それにあの女も血を吸われたのに何故魔物にならない! 何故だ、何故こんなことが起こる!」


「私はもう、あなたを許しません!」


「クッ!」


 私は光魔法を無数に出して奴に攻撃しました。奴は私の光攻撃を(かわ)したものの、光魔法が命中して当たったようです。


「ぐうわああああああーっ!」


 奴の断末魔です。地面に落下して倒れこみました。


「クソ、クソ、クソ! この僕がこんなにも呆気なく負けるとは…僕は永遠に人間の血を吸いたかった…」


 奴は消滅していきました。すると後ろから『パチパチパチ』と拍手が…。レアちゃんです。


「レアちゃん、大丈夫だった?」


 でもレアちゃんは黙ったままです。どうしたのかしら? レアちゃん? 私が彼女の様子を見ていると…。


「ロンナお姉ちゃん、さすがだね。ジャックまで倒しちゃうなんて」


「どういうこと? レアちゃん」


「ごめんね、ロンナお姉ちゃん。全部、嘘なんだ。私もジャックと同じ仲間の魔物なんだ」


「!?」


「因みにロンナお姉ちゃんの仲間達も私が呼び寄せたんだよ。嘘ついてね」


 レアちゃんの頭に角、そして口には牙まで生えてきました。


「そんな、レアちゃん!」


「でもお前がここにやって来て全てが台無しになってしまった。あのドラゴンも、ジャックも倒しちゃうからね!」


するとレアちゃんは霧になって消えました。


「!?」


「さあ、何処にいるでしょう? 私を探してご覧?」


「レアちゃん、私を騙したんだ…」


「そんなの騙される方が悪いんじゃない。私は、私の演技をしただけ。バカだよね、あなたも、あなたの仲間も」


「レアちゃん、よくも私の仲間を侮辱してくれたわね。絶対に許せない!」


 すると彼女が姿を見せました。


「はあ? それはこっちのセリフ。良くも私の館に来て好き勝手してくれてるわね! ロンナ!」


 

「何言ってるのよ、私の仲間を騙して傷つけて、本当に卑怯者ね、あなたは!?」


 私は光魔法で彼女を攻撃しました。しかしレアは私の光魔法を手で受け止めたのです。


「!?」


「残念でした、私にはあなたの光魔法は効かない。ねえ、鎧の着物の力はそんな物なの?」


 そんな…レアに私の攻撃が通じていない! 光魔法が消滅します。


「ねえ、ロンナ。こんなこと、始めてだよね。光魔法が闇属性の私に通用しないなんて。フフフッ」


 どうしよう…レアに私の光魔法が効かないなんて…一体どうしたら…。


「同様しているようね、ならばこちらから行くわよ!」


 レアは霧になって消えました。何処、何処に消えたの!?


「ここよ」


 レアは私の目の前に…私はすぐに光魔法を張りました。


「ロンナ! 無駄なんだよ!」


 レアの右腕が私の光魔法の中に入って来たのです。


 そんな! 鎧の着物の光魔法のバリアでも全く効いていない! 私は彼女の漆黒の攻撃を受けました。痛い! あまりダメージはありませんでしたが、鎧の着物の光魔法により大分、軽いダメージで済みました。


 もし、私が鎧の着物を装着してなかったら確実に死んでる…そう思いました。


「ロンナ、私の攻撃、行くよ」


 レアが私に漆黒の攻撃をしてきました。私は光魔法を張りますが、力で押されて後ろに後退されてしまいます。


 ど、どうしたら! レアは今までの魔物とは全く違う! 強すぎる!


「どうしたの、ロンナ! 攻撃はもうしてこないのかしら!?」


 私は光魔法を無数に放ちました。しかしレアも闇のバリアを張ったのです。彼女は私の攻撃は全く効いていない上に力も押しきれていない…。もしかして私は彼女に負けてしまう!?


「ロンナ、もし私の部下になったら今までのことは全て許してあげる。思うでしょ? 私には力では到底及ばないって…。今ここで返事を待ってあげる…あなたが私の部下になるのかどうかの答えを」


 私は選ばないといけないみたいです。レアと戦うか? それともレアの部下になるかを…。


 レアの正体が魔物と露呈しましたね、ロンナちゃんがどうなるかドキドキの展開ですね。


 次回が謎の館(後編)ラストバトルになります。


 皆様、読書のお時間いただきましてまことにありがとうございまするm(_ _)m

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