最終決戦パート2
私が隠れて見守る中、ワカナさんとユラさんは魔王に立ち向かって戦っています。
彼女達は初めて共同で戦うことになりますが、果たして魔王に勝てる見込みがあるのかどうか私には分かりませんが、私は隠れて彼女達を信じるしかありません。
私は過去のように何の戦闘能力のない自分に戻ってしまったのですからこれ程悔しく苦しいことはありません。
彼女達が魔王と戦っている今だからこそ、協力をして戦いたい。
あの時、私は油断してしまいました。私が魔王に絶対に勝てると思い込み、油断していたからこそ、私の持っている力を封印されてしまい、過去の無能力の私に戻ってしまった。
今の私は戦えない。どうしたら…。でも彼女達は魔王に対抗出来ているように私には見えます。
ワカナさんの光魔法の炎とユラさんの光魔法の攻撃が魔王に効いているのでは? そう思っていたのですが…
「無駄みたいですね。魔王、あなたには光魔法の耐性があるようですね」
「その通り。俺には光魔法の耐性がある。だからお前達の攻撃も聞かない」
やっぱり私がいないといけないのかも…? でも今の私は何の力もない存在。私はどうしたら良いのかしら? こんな時こそ鎧の着物の力が必要なはずなのに。
「魔王、あんたに光魔法の耐性があったとしても私達は諦めない。光魔法の効果が出るまで攻撃するまでよ!」
「そうですね、ワカナ。私も魔王に攻撃を打ち込みます」
ワカナさん、ユラさんは只管、光魔法を魔王に命中させています。しかし魔王には効いていない様子です。
「お前達、俺にそんな攻撃をしても痛くも痒くもない。逆に攻撃を加えてやろう」
魔王の掌から漆黒のドラゴンが3体出現しました。
「このドラゴンに当たると即死状態になる。覚悟するんだな」
「ワカナ、あのドラゴンに当たらないように気をつけましょう」
「分かったわ。ユラさん、私も気をつけるから」
漆黒のドラゴン3体がワカナさん、ユラさんの方に素早い動きで突進していきます。
漆黒のドラゴン3体の動きを見て、彼女達は攻撃を躱します。
しかし魔王は両手で漆黒のドラゴンを操りながらワカナさん、ユラさんに攻撃を当てようとしております。
ワカナさん、ユラさんは何とか攻撃を躱しておりますが、間一髪のところで二人共攻撃が当たるところでした。
私は気付きました…漆黒のドラゴンが途中で2体になっていることに。
もう一体は何処に行ったのかしら!? 私が漆黒のドラゴンを探していると
「ロンナ! 危ない、後ろ!」
私は大急ぎで飛んで来たワカナさんに助けられました。
その行動により、ワカナさんが黒いドラゴンに接触してしまい、大きな損傷を受けてしまいました。
「ああああああ!」
「ワカナさん!」
「ロンナ…良かっ…た」
ワカナさんは大きな傷を受けて私を庇ったまま、その場で気を失ってしまいました。
「ワカナさん、しっかりして下さい、ワカナさん!」
「無駄だ、それより女よ、見てみろ! 向こうで、もう一人の女も殺られているぞ!」
ユラさん! ユラさんも漆黒のドラゴンの攻撃を受けて瀕死の状態になっております。
「油断したな…お前の存在に気を取られ、隙まで見せるとはな」
私のせいだ、私が無力なばかりにワカナさんやユラさんの足を引っ張ってしまい、更に最悪な状況にまでさせてしまった。
私は、鎧の着物の力なしに何も出来ない、どうしたら…。その時でした。神獣様が小さな体で魔王に威嚇しています。
「何だ、この生き物は? この俺に立ち向かう気か? なら仕方がない。殺れ!」
魔王は漆黒のドラゴンに命ずると神獣様に向けて攻撃をしました。
「ダメ、やめてあげて!」
私は急いで神獣様を庇うように守りました。
「いやあああああ!」
私は魔王の攻撃を受けたことにより、痛さのあまり、叫びをあげてしまいました。
「お前達もここまでか? 呆気ない終わり方だったな」
もう私はダメ、これで終わる…。一緒にワカナさん、ユラさんと一緒に死ぬのね。私は魔王に立ち向かいたかったけど、体が持たなくて魔王に立ち向かう気力がありません。
何だか私らしくない死に方ですが、もうこれで思い残すことはないと思います。




