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スマートフォン

例えば誰かと約束しても、その時に持っていくもの、待ち合わせ場所、待ち合わせの時間、日曜日だったはずだけど今週なのか、来週なのか、来月なのか、そんなことを頭の中に入れておくことは僕にとってはまったく容易ではない。


それだけではない。毎週火曜日と金曜日の可燃ゴミの日も、毎週土曜日の不燃ゴミの日も、毎週のことなのに、この年になってもまだ覚えることができない。毎日、明日の朝は燃えるゴミの日ではなかったか、と考える。スマホを開く。ああ、明日は不燃ゴミか。可燃ゴミは明後日。そう確認しても、夜にはまた、明日の朝は何のゴミ出しだっただろうかと考えて、スマホを開く。


その当時は頻繁に訪れていたような場所も、しばらく訪れないことが続くと記憶があいまいになり、道も街もいろんなものがわからなくなる。僕はここに来たことがあったのだろうか。別の場所と勘違いしているのではないだろうか。少し時間が経つと、いつも行っていた場所が知らない場所になる。


そんな時はスマホの地図を頼りに、何度も何度も確認しながら目的地に向かう。仕事だけじゃなく、僕は生活に関するすべてのことを何度も何度も確認し、それからもう1度また確認して、絶対に間違えないように、忘れないように、仕事も日々の生活のことも、そうやってスマホと一緒に生きている。

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